先生が渡したいのは指輪でなく気持ちです(FE風花雪月金鹿ルート感想)

※ネタバレ、ゲーム内スクショなどがあります

先にプレイした帝国ルートの感想を書こうと思いましたが、いまいちまとまらないので金鹿ルートの感想を書こうと思います。
正直な話金鹿ルートの感想というよりクロードへの未練です。
ちなみに青獅子のみベレス先生。それ以外は全てベレト先生です。

初めに言うと戦争というテーマがあり、1年間を共に過ごした生徒同士の国を経た争い、そして初めにプレイした帝国/教会ルートが新しい国を作るか、存続を選ばされ、たくさんの血が流れるのに対し、中立関係にあるクロードは国の存続を選びつつも断絶されている国と国の関係を取り払おうという「どちらかを取るしかなかった」赤ルートと違い比較的平和な道を選ぶことができた(赤ルートは赤ルートで好きです)上にクロード含め金鹿の生徒達が必要以上に私情に走らなかったことも含まれると思う。特にラファエルの外伝での彼の考えにはひどく感銘を受けてしまった。聖ラファエルとはこのことか。
(それだけに復讐心にかられたディミトリの最期がああいう形で終わってしまったのが本当に悲しい)
後日談目当てにスカウトしまくった為、敵国の敵兵が味気なくなってしまいましたが。フェリクスは早くて強くていいなぁ(ベルとの支援目当てにスカウトしました)
闇に蠢く者達との最終決戦という〆まであってこれぞ王道!という展開までありすっきりとした気分でストーリーを終えられたな〜と思っていました。
クロードが何も言わずパルミラに帰ったこと以外については。
それとレア様は相変わらず本当のことをおっしゃりませんね。
クロードに今更隠し事をしている場合じゃないと彼にしては珍しく怒りをあらわにして言ってもやっぱり一部は自分の都合の良い方に言い方を変えている。
このゲーム、製作陣の考えとして誰がこの物語の絶対悪か?というのをはっきりさせないように意図して真相を隠していると思うのですが(製作陣インタビューに目を通してないので完全に想像です)、自分個人としてはやはりレア様が一番信用できないという気持ちです。闇に蠢く者達がエルやリシテアにしたこと、ジェラルトを殺したこと(ただ教会ルートを見た後だとあの場で死んだ方が人として死ねてよかったなと思ってしまう)は許せないけれども、教会の神格化の為に都合の悪いものは徹底処分、また紋章制度で産まれた徹底的な差別の放置などを考えるとどうしても穿った目で見ることしかできないです。

クロードという男について
声がとよながとしゆきなのにこんなメンタル強(今までに出会ったCVとよながが全て情緒不安定だったオタクの意見)な男初めて…という気持ち。
まぁメンタルが強かろうと本心の本心を言わないあたりはCVとよながとしゆきの系譜だと思います。作戦についても大まかに話すわりに肝心なとこは話さないので先生何回かぽかんとなりましたよ。
クロードがどうして世界の壁を取り払いたいのかは自分の過去に起因していて、自身は国を超えた者同士から産まれたというのに世界自体は己の国以外すべてを拒絶している。それはもう疑問を持つというものです。国が違うこと、また紋章の有無だけで後は皆同じ人間だというのに。憎いわけではないけれど、このまま互いを拒絶し合う世界は間違っている。だからそれを壊したい。そういった思想や自分の過去については先生以外にも語っていて(マリアンヌ支援など)、それ自体は彼が「隠す事でそこから疑いが産まれてしまうから」という考えを持っているから相手に対して思っている事、言いたいことをあけすけにする行為につながっているのもわかりやすい。

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フレンちゃん支援で互いの秘密を気にすることに対して易々とこういうことを言う。(FEの支援Aはほぼプロポーズ祭りなのでクロードに関わらずなんですが)

元々忌み嫌われるだけの自分の存在を自分の力でなんとか這い上がっただけあっ彼はとてもリアリストである。
「神に祈って運に任せても戦争には勝てない。
結局はどれだけの兵を集められるか、どれだけ多くの策を用意できるかで決まる」
これは他学級でクロードと対立しているとよくわかるし、金鹿でも多くの援軍を呼んでできるだけ敵よりも優位に立てるかを考えていた。
(青獅子2部グロンダースは何故かアレだったけど)
けれど先生と出会ったことで彼の中の考えは変化していく。
いわゆる運命というものは存在する、と思い始める。
それは今共に戦うベレトスとの出会いがあり、そして共にいることで彼の望みは叶おうとしている。
だからこそ神様という存在に対しても、今フォドラが信仰しているセイロス教のように特定の人々が崇め、それに対し慈悲を与えるという関係性ではなく、八百万のようにこの世界どこにでも存在し、生きとし生けるものを見守りそしてたまに手を差し伸べるのが彼の考える神様だと語る。
語りはするが彼はその考えを人に押し付けないし、その神様の存在を信じるのも信じないのも自由でいい。セイロス教に関しても同じだ。
信じる人のことを決して否定しない。宗教もいわゆる「壁」のひとつであるからだ。

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そして5年後、再び再会し運命を信じた彼は先生にこう語りかけてくれる。
そう、これからふたりで新しいフォドラを築いていくのだ。
色々なものが雪崩のようにひっくり返り、混乱は起きるだろうがきっと神は奇跡を与えてくれるだろう。
彼の言葉を聞きながら先生は強く決心した。ただ、ベレト先生の場合彼との支援はAまでしかないのである。Sがない。
アロイス殿はあるのに。聞くところによるとアロイス殿は既婚者なだけありいわゆる友情エンドのような終わり方であるらしい。
ならクロードもあっていいじゃないだろうか。そう思いながらひとまず先生は帝国と教会でずっとソロにさせてしまったリシテアを選ぶことは確定していた。
そしてクロードにはマリアンヌがいいかな、と思いきや何故かローレンツと爆速に好感度が上がってしまい食事をさせようが共同作業をさせようが互いの一位は揺らがない。もうこうなったら腹を括ろう。次を目指せばいい。
そうして私は最終決戦へと進んだ。
己の身ひとつで士官学校まで生きてきた彼が先生と共闘し、自分たちは弱いと言いながらもその力を合わせ、そして壁を壊すことが自分たちの信念だと彼は強く語る。そして手を固く、結んだふたりに夜明けの光が差し込むーー。

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そしてこの後日談である。
いや、任せたぜ、と彼がいうのを確かに聞いてはいた。ローレンツの支援でもやや匂わせてはいた。なので予感は若干していた。けれど不意に姿を消すんじゃない。先生にそういうことちゃんと相談してください。

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隣って言ったじゃない。
後日談はどうしてもA支援になるキャラクター同士の伝聞としてしか語られないのでそこから他ペアを迎えた学級生との関係性はこうなるのだろう、と予想するしかない。
恐らくクロードとしては俺はパルミラ、先生はフォドラというサンとアシタカの関係性でいようということなのだろう。任せたぜだけでそれを察せるか。
気になったのでベレス先生との支援はどうなるのか調べたところ後日談ではベレス先生がピンチの時にクロードが助けに来るというところで終わっており、婚姻どうこうは書かれていない。
何度も書くがアロイス殿やギルベルト殿とのSではあるが友情止まり、というエンドの存在がなければここまでクロードとのベレト先生の後日談がないことについてだらだら書かなかったと思う。
フォドラの中身だけひっくり返したって外が変わらないのであれば壁は一部しか壊れないだろう。むしろフォドラが急に変わったことで何者かの暗躍があったのではないだろうかと疑う人もいるだろうし、だからクロードがパルミラに戻り、フォドラ、パルミラの双方が互いの友好を民に知らしめていくという方法を取るのは理に叶っている。でも本当にパルミラに一度帰るなら先生に一度相談してください。ちなみにクロードという名前も偽名であることが仄めかされているので、彼からもちかけた「きょうだい」という呼び名の意味はなんだったのかと再び頭を悩ませている。
「夜明け」のムービーが左手での握手であれば多少理解ができたかもしれないがガッチリ2人とも右手で握手しているのでやはりクロードとしては最初から「居場所は変われども心は一緒だ」ということなのだろう。
それならやはりこちらからもそう言ったことをクロードに伝えたかった。
ジェラルトや幼少期のエルとディミトリのように理由のわからないままお別れは辛いのである。
ベレス先生ならそういうやりとりもあるのかもしれないので多少希望を持ってみたい。
あまりにも未練がましい記事だがひとまずこの辺りで終わらせておくことにする。

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