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ポリ袋でご飯を炊いて作るカレー!?

関東大震災から100年。地震や防災に関する話題が多い昨今。
9月は防災月間でしたね。災害時に役立つ情報も数多く、知っておけばいざというときに役立つことは間違いなし。
でも、読んで解った気になっていてはいかん!
と思ったので、ハウス食品から提供されている「ポリ袋でご飯を炊いて作るカレー」というのを実際にやってみました。(下記参照)
身内を疑うわけではないけれど。ほんとにご飯は炊けるのか?

とういう訳で妻はママ友とランチ会、娘は部活で一人きりのとある土曜日、地震が起きて水道、ガス、電気が止まった!という仮定の下、「ポリ袋でご飯を炊いて作るカレー」のレシピにのっとって実際にやってみました。
(一応照明は点かない想定なので、カーテン全開の自然光で写真を撮っております。)

設定 ①ライフラインの寸断
   ②建物の倒壊は無し
   ③ただし食器棚は中が崩れて、開けられない状況
   ④シンク周りの引き出しはなんとか開けられる状況

まずは水の確保。水道は使えません。幸いペットボトルの水が2L×6ありました。(コロナの自宅待機時に市から配られたものが在庫されていました!)水道が復活する、もしくは給水車が避難所に到着するまで、飲み水はこの12Lで賄わまければいけないのかぁー。貴重だ。

市が配ってくれた水。我が家ではミネラルウォーターを常時飲む習慣がありません!

次に火元の確認。過去の災害でも復旧に時間がかかるのが都市ガスだと聞いています。プロパンガスの地域は意外と安全確認が早いようです。
カセットコンロはシンクしたの引き出しに入っていました。ボンベも1本と使いかけが1本ありましたが、あらかじめ備えていたわけではなく、たまたまです。

電源は使えませんが、昼の時間帯なので自然光で何とかなります。これが夜だったら、また優先順位が変わってくるのでしょう。懐中電灯など大切ですね。一応家にある懐中電灯を確認しましたが、電池が切れていました・・・。
夜だったら活動量の大幅低下が予想されますね。

では、早速調理。
まずは貴重な水でおコメを研ぎます。レシピには無洗米とありますが
無洗米がなかったので。しかしながら現時点では大変貴重な水。お米90gに対して100ccの水一回でコメを研ぎました。研がなくても問題無ないと思います。本当だったら食味など気にしていられませんからね。

きっちり100cc。残り11リットルと1900mL。
実際は計量カップやボールなどは使えないでしょうね。今回は検証目的なので。
一回でも意外と良く研げました
なんとかなりそう

次に浸水30分。えぇ30分もですか!と思いましたが、実際災害時には他に急ぎでやらなくてはならないことなどあまりなく、この時間に部屋のかたずけなどしていればいいか。とひとまず冷静に。
使用するビニール袋は「高密度ポリエチレン製ポリ袋」とありますが、これつまりスーパーで買い物したときにサッカー台においてあるロールされたあれです。名前がこ難しいのですが、いつも使っているもので大丈夫。

空気が入らないようしっかりと閉めて、取り出しやすいように引き解け結びでわっかを作る

いよいよ鍋に投入。弱火で25分。25分もですか!と思いましたが炊飯器でもそのくらいかかるなぁと反省。お鍋の中に耐熱皿を入れておくといいとありますが、これはビニールが直接鍋に触れて溶けるのを避けるため。使ったお皿が耐熱皿かどうかはわからなかったので、もし割れた時の言い訳を考えるほうが大変です。何してくれてんの!と妻の逆鱗に触れること間違いなし。
(おっと、今回は、鍋も小皿もキッチン周りに出ていたということにしておきます。あとビニール袋とラップも。そんなにうまくいくかなぁ)

ビニール袋からしっかり空気を抜いておかないと浮いてしまい、お米にしっかりと熱が伝わりません。また、貴重な水はとりあえず500mL使いました。ポリ袋に入れる水は120mL.。
残り11リットルと1280mL。
でかい鍋は使わないほうがいいと思いました。効率が悪い。
また、水をためておく道具という意味でも鍋の使い方はよく考えたほうがよさそうです。

残り5分くらいからレトルトカレーを鍋に投入。レトルト食品は本来温めなくても食べられます。より美味しく食べられるように温めるのです。カレーは旨みやコクを出すために牛脂や豚脂などの動物性油脂を使っています。常温では少し固く、さらっとごはんにかからないのです。まあ災害時に、ご飯炊いてカレーが食べられる余裕があるならば温めて美味しく食べることをお勧めします。気持ちも落ち着きますよ。
実は温めなくても美味しく食べられるレトルトカレーもあるんです。下記ご参照。(詳細は改めて。レトルト食品そのもののご紹介をいずれしたいと思う次第です。)

さて、ここから食べる準備へ。

流しにあった朝食で使ったスープ皿にラップをかけて洗わないで済む工夫。
結局、スプーンで引っ掛けて穴が開き、皿は一部カレーまみれに。2重にすれば良かった。
そうなることもある、ということを確認できただけでも良しとしよう。
満を持してカリー屋カレーの登場。レトルトカレー弊社売り上げNo1の商品です!

さてさて、そろそろ25分。火を止めてさらに蒸らすこと10分。さすがにここまでくると10分くらいかわいいもんよ。
そしていよいよ鍋から取り出すときが・・・。
なんとこれが上手に炊けているじゃない。芯もなければ硬すぎることも柔らか過ぎることもなく、思った以上にちゃんとご飯が炊けました!

ツヤツヤした出来上がりに満足満足
皿など用意せず、コメの入った袋の中にカレーを入れてもいいかもと思いましたが、
ワイルドすぎますね。しかも熱すぎる。
災害時は食事を楽しむことが気持ち的にも大切なのかなと思います。

まあ何とか美味しい食事ができました。多分、被災時に非日常を過ごすと、こういった普段食べている食事を口にした時、ほっとするだろうなと思います。日常の味を感じることで安心できるというか、落ち着くというか。
食事はいつでも大切だなと思います。(実際に東北の大震災時に仙台に住んでおりまして、初めの2日は何を食べたかも思い出せないような生活でした。3日目だったか会社に社員と家族を呼んで食事ができるよう整えたのですが、このとき食べたククレカレーがメチャメチャ美味しかったのをはっきりと覚えています。会社のある場所は、県庁や大学病院がそばにあり、電源の復旧はかなり早かったと記憶しています。)

今回やってみて、震災時に今日使った道具や食材がちゃんと取り出せる場所にあるのか?ということが一番大事じゃね、と思った次第です。冷蔵庫が倒れてキッチンに入れないとか、床下収納に入れていた食材が取り出せなかっとか、よく話を聞きます。

ただ、必要最低限の道具と食材と、ちょっとした知識があればなんとかなるかもなと実感しました。

今回のまとめ
①やっぱり水と火は大切。
②非常用に無洗米2kg程度用意しておこっかな。
③一緒に食材も。ひとまとめにしておく事が大切。
④とにかく家の中ぐちゃぐちゃになっても、これらのものはいつでも
     取り出せる場所にあること。これが一番大事。
⑤ある日突然、を実際にやってみる事。シュミレーションでもいい。
    想像するって大切だと思いましたよー。

いずれにしても災害時に正解はないというか、どんなことが起こるかわからないという認識を持って準備することが、きっと一番大切なんでしょうね。