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暗号資産に絶対に投資してはいけないタイミングとは?

投資で成功するには
上昇トレンドに乗ることが重要である
と、以前の記事でも一度触れました。

つまり、投資は上げ相場の時だけ
行われるべきものです。

上げ相場では、我が家の子犬や
隣近所の6歳の子供が
オススメした暗号資産(仮想通貨)でも
値上がりする可能性がかなり高いです。

投資でお金を稼ぐことができるのは
市場が上がったときです。

逆に、下げ相場では
何をしても上手くいきません。

ウォーレン・バフェット(Warren Buffett)
のような投資の賢人も
2007~2008年の相場では損をしました。

優秀な投資家なので、
私たちのような一般人より、
損を減らすことができたでしょうが、
それでも、彼でさえ損をします。

皆さんも絶対に例外ではありません。

本当に重要ですので、
もう一度繰り返して言います。

下げ相場では投資してはいけません。

「それは分かったけど、
今が上げ相場なのか、下げ相場なのかって
どうやってわかるんだよ〜」
と思う方も多いでしょう。 

実は上げ相場かどうか判断するのは
そんなに難しくありません。

上げ相場と下げ相場を見分ける
絶対的な基準はありません。

ただ、投資家が基準を一つ決めて、
価格がその基準以上なら上げ相場、
以下なら下げ相場と定義すればいいのです。

基準があることが重要で、
その基準が具体的に何なのかは
それほど重要ではありません。

主観的な基準で、
上げ相場と下げ相場を見分けた後に、
徹底して上げ相場のときだけに投資し、
下げ相場には何もしないでいればいいのです。


移動平均の威力

中の人は
「移動平均(moving average)」という
非常に簡単な指標で
上げ相場と下げ相場を読み取ります。

現在の価格が移動平均より高いと上げ相場、
低いと下げ相場と定義します。

例えば、今日が2月16日だとして、
ビットコイン(BTC)の価格が
109万円でした。

5日移動平均を使う場合、
その前5日間の終値の平均を計算します。

次のチャートで
2月11日から2月15日までの
平均は約112万円です。

現在の価格(109万円)は平均より低いので
BTCは「下げ相場」になります。

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5日移動平均の計算サンプル

上げ相場だけに投資してみた

それでは、移動平均を基準に上げ相場にだけ
投資したらどんな結果が出るでしょうか。
3日、5日、10日、20日移動平均で
実験してみました。

※ここでLiquidのチャートで暗号資産の価格が
移動平均より高いか低いかを
チェックする方法をご紹介します。

①Liquidの(例えばBTC/JPYの)チャートに入る。(https://app.liquid.com/ja/exchange/BTCJPY)

② 左上の「1時間」をクリックし、
「1日」に調整する。(日足チャート)

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③「インジケーター」で「移動平均」を選択する。

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④ BTCJPYの下に
MA(Moving Average、移動平均)の
マークが追加される。
そこで「設定」アイコンをクリックし
 「長さ」を5に調整する。

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⑤ 価格が5日移動平均線の上か下かを
チェックして、相場のトレンド
(上げ相場か下げ相場か)を把握する。


そして、こちらが
3日、5日、10日、20日移動平均線を基準に
実験した結果です。

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上げ相場・下げ相場でのBTCの収益率(2013.11~2019.12)、手数料は考慮していません。

上げ相場・下げ相場でのBTCの収益率を
比較してみると、
どの移動平均線で判断しても
上げ相場は下げ相場で投資した時よりも
利益を得ることができることが分かります。

例えば、価格が5日移動平均より高い場合、
つまり、上げ相場にだけ投資をした場合は
1日0.6%、
計120,248%を利益を出すことができました。

今日の価格が
5日移動平均の上にある時だけに
投資したら、元本が何と
6年で1,200倍になったのです。

1200倍って(笑)

単純に言うと
1万円が1200万円になったということです。
凄いですよね。

一方、価格が5日移動平均より低い場合、
すなわち、下げ相場の時だけに買っていたら、
資産の96.9%を損してしまうのです。

5日移動平均を
基準に上げ相場・下げ相場のどちらに
投資するかによって
戦略のパフォーマンスは全然違います。

これをチャートでお見せしましょう。

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上げ相場でのBTCの収益率(2013.11~2019.12、5日移動平均基準、手数料は考慮しない)

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下げ相場でのBTCの収益率(2013.11~2019.12、5日移動平均基準、手数料は考慮しない)

約束でもしたかのように、
5日移動平均より価格が高い、
上げ相場だけに投資していたら、
ものすごい利益を出すことができ

5日移動平均より価格が低い、
下げ相場だけに投資したら
元本割れが半端じゃないのです。

3日、10日、20日移動平均の結果も
ほとんど変わりはありません。

1日収益、総収益、勝率、損益の割合は
少しずつ異なりますが、
私たちに伝えるメッセージは同じです。

上げ相場で投資するのがベストで、
下げ相場で投資してはいけない
ということです。

残念ながら、
実戦で中の人は
120,248%を稼ぐことはできませんでした。

なぜなら、上記には
手数料とスリッページを
費用として入れていないからです。

しかし、中の人のメッセージを理解するには、
あの数値とグラフでも十分だったと思います。

実際、勝率だけ分析してみると、
上げ相場の勝率が下げ相場の勝率より
そこまで高くはありません。

その代わり、
損益の割合(収益/損失)が
圧倒的に高いんです!

上げ相場では利益が出るときに
たくさん稼ぎ、
損する時は少しだけ損します。

下げ相場では反対の現象が現われます。

自動売買プログラムなどに頼らずに
ただ、1日1回価格をチェックして
上げ相場のときだけ、
投資をする戦略です。

ところで、
5日移動平均だけに頼って投資すれば、
MDDが50%を超える可能性があります。

少し前に、5日移動平均で
上げ相場にだけ
投資する戦略のチャートをお見せしました。

長期的にも、
ずっと右肩上がりするように見えますが、
途中で66.9%のMDDが発生しました。

つまり、
一時的ではあるものの、
資産の3分の2が損する期間が出てくるのです。

この戦略を
もう少しアップグレードする方法を
後で紹介します。

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BTCの年ごとの移動平均や相場トレンドによる1日平均収益率 (2013.11~2019.12)

年度別に分析しても、
上げ相場は下げ相場より
常に高い収益率を記録しました。

だからといって、
私たちは他は考慮せずに
いつも5日移動平均だけで
上げ・下げ相場を判断して良いのか
気になりますよね?

上の年度別データだけを見ても、
2013–15年には10日移動平均を、
2017–18年には3日移動平均を
上げ・下げ相場の判断基準とした方が
良かったのです。

移動平均線を使った投資戦略

単に5日移動平均を従う方法のほか、
二つの方法を教えたいと思います。

(1)移動平均線の平均で投資金額を調節する方法

正直に言いますと、
5日移動平均線は絶対的なルールありません。

絶対的に優秀な移動平均線など存在しません。
銘柄や売買の区間によって
最適な移動平均線の値は
ころころと変わります。

ここで、悪い知らせと良い知らせが
一つずつあります。

悪い知らせは、
何が最適の移動平均線の値なのか
見分ける方法がないということです。

良い知らせは、
最適の移動平均線の値を知らなくても、
平均トレンドに便乗する方法がある
ということです。

それがまさに移動平均線の平均から
投資する金額の割合を求めることです。

移動平均線の平均計算は
絶対的に優秀な移動平均線が
ないことの前提で、

複数の移動平均線に分散投資する方法ですが、
具体的な方法は以下のとおりです。

① 3日、5日、10日、20日移動平均線をそれぞれ求める。

② 価格が、当該の移動平均線の上にあれば
移動平均線あたりに1点、下にあれば0点を与える。

③ 4つの移動平均線の点数を足して4で割って、平均点数を求める。

④ この点数(比率)によって、投資する金額の割合を決める。

点数が1のときは、
投資資金の100%で投資します。

点数が0.5のときは、
投資資金の50%で投資します。

点数が高いということは、
複数の移動平均線の上にある
という意味であり、

点数が低いということは、
複数の移動平均線の下にある
ということを意味します。

したがって、
値上がりのトレンドが強いほど
その強度に比例して投資金額が増え、
トレンドが弱いほど
投資金額が自動的に減る効果が期待できます。

それだけでなく、
移動平均線一つに依存しないため、
市場や銘柄の状況による影響を減らし、
より汎用的な基準にできる
というメリットもあります。

例えば、
5日移動平均線のみを
基準として投資したら、
5日移動平均線の上にある場合は100%、
下にある場合は0%を
投資しなければなりませんが、
移動平均線の平均を利用すれば、
75%を投資することもあり、
25%を投資することもできるでしょう。

(2)価格が4つの移動平均線のうち、
1つでも上にあれば上げ相場と見なし、
すべての移動平均線より下にある場合だけ
下げ相場とみなす方法

(1)と似ていますが、
価格が4つの移動平均線のうち
1つでもその上にあれば投資して、
4つの移動平均線全ての下にある時だけ
投資をしない方法です。

比較的に取引回数を多く確保し、
確実に下落トレンドにのみ、
売買を中止しようとする投資家に
有利な戦略です。

以上、最後まで読んでくださり、
本当にありがとうございました。

今回は暗号資産に投資するタイミングと
具体的な投資方法について
お話ししました。

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