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ヤマトめっちゃ気まずい


 早番帰り。
 わたしは文章を書くのが遅く、その日の日記をその日のうちに出せないのでたぶんこの記事に書かれている出来事は公開日よりも前の日の話になる。書くこと自体も遅いし書いたものをすぐに投稿する起動力もなくて、だいたいひとつの記事を2〜3日かけて書いています。

 ↑と思ったんだけどその日のうちに完成しました。


 ここ最近世間を賑わせていたすすきのの事件、一旦一区切りつきましたね。半年の精神鑑定留置かあ。詳しくないけど異例らしい。
 この事件そのもののセンセーショナルさはもちろんのこと、わたしはそれを取り巻く人間たちの""人間臭さ""ばっかり目についてなんだか疲れた。容疑者一家の身の回りの人間たちの異様な空気とか、情報に躍らされてコロコロ傾く世論とか、この事件に関わる全部の環境に人間の愚かしさみたいなものが滲み出ていたような気がする。

 一番衝撃的だったのが、Twitterで『田村瑠奈容疑者は風俗店勤務だった』とするデマ情報を流したアカウントに騙された一部マスコミが、情報の裏取りをしないまま記事として世の中に発信した一件。記事が出た直後に『デマでした〜』とネタバラシをしていたのだが、もちろん普通にイタズラじゃ済まされない。しかもそれを鵜呑みにして記事にしちゃったおバカ記者、その記事や情報を信じて『これだから水商売の女は!』と堂々とお門違いな偏見をツイートする一般人たち。登場人物全員、愚かの一言に尽きる。
 はじめ瑠奈容疑者が被害者男性から性被害を受けていたとする情報が親族(瑠奈容疑者から見て祖父にあたる人物だったか)へのインタビューで明らかになったときには、『被害男性は殺されて当然の犯罪者!』『田村修容疑者は娘を守ろうとしたリアルマイホームヒーロー』などといった、被害男性を悪者とするコメントが散見され、被害男性の粗探しが盛んに行われた。たぶん、『被害者が実は加害者だった』というサスペンスのような展開が多くの人の関心を引いたのだろう。
 結局、後から公開されたクラブ内での映像から、被害男性と瑠奈容疑者が仲睦まじそうにしている様子とそこに修容疑者が同伴している様子が公開され、『一体どちらが異常なのか』を明白にした。まあ、女装家の男性というのもなかなか珍妙であるけれども…

 『スマホの顔認証のために首が必要だった』とする説にも、ええ? と思った。そんなあ、サスペンスの見過ぎなんじゃないですか? これを信じている人が多いのにも驚きなんですが、実際の犯罪の現場でこういうことってあるあるなんですか? わたしの無知でしたらすみません。浮気旦那が寝ている隙に指だけを拝借して指紋認証を突破する奥様みたいな?
 でも実際にはそうではなくて、シンプルに瑠奈容疑者の異常行動の一環であった。というか出てくる情報を全部並べたとき、もう『瑠奈容疑者が異常である』ということにしないと辻褄が合わないよね。『瑠奈容疑者は性犯罪の被害者』という側面ばかりが注目され減刑を求める署名活動すら始まったのには驚いた。早計以外の何物でもない。
 あとは、マスコミのインタビューに答える一家を取り巻く人間たちの奇妙さ。関係の薄かった人ならまだしも、親族までもがインタビューに応じていた。しかも修容疑者から見れば父親にあたる人物が、息子を擁護しようとする様子もなく自身の知ることや見解を述べていた。また、修容疑者が外科医になれなかったことを非難するかのような発言もあり、娘のためならば殺人の手伝いすらしてしまう修容疑者とは対極に位置する歪みに思えた。

 瑠奈容疑者の同級生のインタビューに『服装をからかったらカッターを首に突きつけられた』という証言があって、ふと友人のことを思い出した。わたしにとっては生涯で唯一の友人なんだけど、小学生の頃複数人をわたしの家に呼んで遊んでいたら何かがキッカケで彼女がブチ切れて、勝手にうちの台所に入って勝手にうちの包丁を取り出して『殺してやる』(!?!?)とわたし含む他の友人たちを脅し始めたことがあった。瑠奈容疑者の小学校の頃のエピソードもそれに近いものを感じた。小学生にはよくあるひねくれ方というか。だから同級生のインタビューが公開された当初は『それは事件とはあまり関係ないんじゃないの』なんて思ってたけど、今ではどうやら無関係ではなさそうだな、と思っている。もともとちょっとしたキッカケで極端な行動に振り切ってしまうタイプというか。
 ちなみに件の友人は今年結婚して、来年から妊活(!?)を始めるとのこと。キレて包丁を振り回すような子でも、ちゃんと社会の中でアイデンティティを見つけることができれば普通に幸せになれるということです。瑠奈容疑者にはそれが無かったのだろうね。

 事件が発覚したのが6月末だったような覚えがあるから、もう2ヶ月くらいは経つのか。事実は小説よりも奇なりを体現したような展開の事件だったけど、本当の意味で真実が明らかになるのはまだまだ先になりそうですね。



 今日は職場の新人の男の子がシフトを間違えて出勤してきた。本来日勤なんだけど、何かしらの勘違いが発生して早番の開始時刻に来てしまっていた。話を聞いたところによると、来シフトから早番を教えるよ〜と上司に言われたのを『早番』というワードのみが一人歩きしてしまい、なぜか今日が早番だと思い込んでしまったらしい。
 正直めちゃくちゃわかる。わたしもこういう謎の思い込みを頻発するタイプだ。慎重に確認しているつもりがあるひとつの事柄やワードだけが頭の中に残ってしまって、事実とは違う解釈が出力されてしまうやつ。わかる。わかる。あれってどうやったら治るんでしょうね。
 常人からはたぶん理解し難いミスなんだけど、彼は人懐っこいし決して職場に対して悪態をついたり人を悪く言ったりしないから、そういうミスも愛嬌として処理されている気がする。わたしはどうだろう。まあ彼は二十歳を過ぎたばかりの若者で、わたしは若さとは縁遠くなってきた年頃だから、愛嬌で済まされる時期を過ぎているんだけど、やっぱり内向的な人間よりは外向的な人間の方が理解を得やすいし可愛いのだろうな。わたしが彼くらいの頃どうだったかな。


 帰り道にたくさん焼き鳥を買ってしまった。
 よく買うお店なんだけど営業日でもたまに冷凍の焼き鳥しか販売していない日がある。その法則性がいまいち理解できていないので、電話で営業中であることと普通の焼き鳥が買える日かどうかを確認した。ナイス計画性! 真人間に一歩近づきましたね。
 お店に着いて注文する内容を考えていると、お店の奥の方からニコニコの店員さんが出てきた。なんとなくわたしが先ほどの電話の主であると察していそうな雰囲気だった。
 10本近く買った。レバー以外全部しお(焼き鳥やポテチなどの"しお味"はひらがなで表記したい派です)で、レバーだけタレ。明日夜勤だし、しこたまお酒を飲むつもりだったから焼いてもらっている間にコンビニへ行く旨を伝えたら『わかりました!😊😊😊😊作っておきますね!😊😊😊😊』と激激激激笑顔で接客してくれた。絶対わたしが電話のヤツだとわかっている。
 食いしん坊さんだと思われたかもしれないと思って恥ずかしくなった。食べたいし飲み始めたいんだけどこれからヤマトさんが来るらしい。ちょっとダルい。飲んでる最中にダルい用事挟むの萎えるから好きじゃないんだよな〜。どうしようかな〜。



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