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日本一周その2 北海道編 前編

2020年8月、私は北海道に旅立ちました……

まあその前に北海道にたどり着かないといけないんですけどね

北海道までの距離は私が住んでいる関東から約700㎞。北海道までのルートは主に二つ

① 大洗→苫小牧までフェリーで行く長距離船旅ルート

② 青森まで高速を走り、青森→函館の津軽海峡をフェリーで渡るキャノンボールルート

今回は船酔い対策+金銭的な問題で②のキャノンボールルートを選択しました

というわけで今回の相棒はこちら

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CRF1100L Africa twin
おっきくて沢山積める凄いやつです

というわけで早速青森までキャノンボールしていきましょう

~9時間後~

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はい着きました(瀕死)

一日目の宿はフェリー乗り場近くの快活です
隣にかつやがあるのでそこで夕ご飯を食べて今日はもう寝てしまいましょう


北海道編二日目

やっぱり快活は旅人の味方やね
そんな関西弁が出てしまうほどしっかりと熟睡し、快活を後に
昨日夜の東北を走りましたが、東北地方8月でも夜は結構冷えますね
というわけで防寒着などを買いにワークマンを目指しましょう


バイクに荷物を積み込み、軽くバイクを点検

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ん? なんか足りなくね?
どうやら昨日走っている時にトップボックスを固定しているボルトの一つが緩んで脱落していたようです
いやぁ、北海道行く前に気が付いてよかった

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はい修理完了
これがサクッとできるのが自作のいいところですね

というわけで気を取り直してワークマンに向かいましょう

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あとお金を下ろして、ガソリンも満タンに。意外にアフリカツインのモニタのガソリン消費量、実際の消費量とリンクしてるんですよね

そうこうしているうちにフェリーの時間が迫ってきたので青函フェリー青森ターミナルへ

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これ、乗船手続きどうやんの?
この紙書くの? ああ、そう……
如何せん初めてなため、悪戦苦闘しながらも乗船手続きを済ませ、フェリーの近くにバイクを移動させました

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ほんとはね、センタースタンドで立てて写真撮りたかったんですよ
じゃあなんでサイドスタンドで立てて写真撮っているのか、理由は単純です

後ろに荷物積みすぎてセンタースタンド上がらんやん……

由々しき事態ではありますが、直ちに問題があるわけでもないので、まあいいでしょう
センタースタンドで駐車することなんてほとんどないしね!

フェリー乗務員「駐車するときはセンタースタンドでお願いします」

藍色「!!!!!!!!!」

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はい、これでよし(瀕死)
結局一人では持ち上がらず乗務員の皆さまの力を借りて3人でなんとか持ち上げセンタースタンドを掛けました
問題はこのセンタースタンドを払う時ですが、今は考えないでおきましょう

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めっちゃ綺麗だこの船

どうやら新造船のようで、青函フェリーの船の中でも一番新しい船だったようです
これは非常に幸先のいいスタートではないでしょうか

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隣には津軽海峡フェリーが見えます
私自身初めて利用するのであまり詳しいことはわからないのですが、ネットの噂や評価をまとめると……

安さ 青函>津軽海峡
設備 青函<津軽海峡

ということらしいですが、まあ今回は新造船なので設備にそこまで差はないでしょうね
逆に帰りは津軽海峡フェリーをもう予約してあります

それにしても今回乗船した「はやぶさ」ですが、新造船なため設備は非常に綺麗です。綺麗なんですが……

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如何せん突起が多い!
これ写真に写っている丸いの全部突起です
下手にタイヤで踏んだらそのまま転びそうな気がします

まあなんにしても、問題は突起でなくてバイクのメインスタンドを払えるかです
勢いをつけて無理やり払うこともできますが、フェリー内でズッコケたら大惨事です
ここは再び乗務員の皆さまに手伝ってもらうことにしましょう

プライドを生贄に捧げて乗務員×2召喚!

そして北海道上陸!

まあ、北海道に上陸したらやることは決まっています

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そう、まずはこのレンガブロックを買いましょう(謎)
このレンガブロック、何に使うかといえば……

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まあこんな感じでリアタイヤの下に置くとメインスタンドを掛けやすくなるんですよね
本当は軽い木材が良かったんですが、手軽な価格でいい大きさの木材が売っていませんでした

閑話休題

さて、メインスタンド対策も終わり、いよいよ北海道ツーリングがスタートします
現在時刻は16時半ば
既に日も暮れかかっているので、さっさと1番初めの目的地に向かいましょう


函館から時計回りに海沿いを走っていきます
まず初めに思ったのが道がめちゃくちゃ広いこと
道ってよりかは路肩が広いんでしょうね
2車線ない道路でも、相当な余裕を持った路肩が設けられてます
そして道路の上に設置してある謎矢印
降雪対策でしょうか
そして信号が縦置きなのも本州とは違うところですね
流石雪国
確かに横置きより縦置きの方が雪が積もりにくそうです


展望のいい海岸沿いの道路を走ること約1時間半
初めの目的地に到着しました

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北海道本島最南端、白神岬です

ここの面白いポイントは本州最北端より南に位置していること
北海道と本州ってそんなに離れてないんだなぁと実感します
まあフェリーの中でも普通に4G回線入るぐらいですし

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取り敢えず写真を何枚か撮っていると他の観光客がやってきたので邪魔にならないうちに岬を後にします
いつまでも石碑の前にバイクを止めておくわけにもいかないので

白神岬を後にし、そのまま海岸沿いの道路を北上していきます
次第に日も暮れてきて辺りはすっかり真っ暗に
ヘッドライトの光を頼りに道路灯の少ない道をひたすら走ります
白神岬から約140kmの位置のトンネル内、そこがバイクで行ける北海道本島最西端、尾花岬です

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尾花岬へ続く道等はなく、尾花岬に行くには断崖絶壁を数時間かけて攻略する必要があります
今回は日も落ちており、ロープ等も持ち合わせていないのでトンネルを出たところで到達ということにしておきましょう

そのまま約150km北上し、今日の寝床を目指しましょう
先程から距離の桁がおかしいですが、今日中に可能な限り神威岬に近づいておきたいところ
時間の許す限り北上します

その道中、少々休憩のために空き地にバイクを止め星を眺めながらコーヒーを飲んでいた時、この旅最大のアクシデントが発生

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バイク「おやすみちゃーん」

いや、なんでやね~ん……

後ろで物音がしたと思った矢先、目に飛び込んでいたのは一足先に就寝したアフリカツインでした
いや、そんなことを言っている場合ではありません
私が装着しているサイドパニアは樹脂製、立ちゴケ程度の衝撃でも十分に割れる可能性がある代物
被害の状態によっては最悪ここで旅が終了してしまいます

取り敢えずキャンプ道具Assyをパージ
身軽になったアフリカツインを力の限り起こし、安定した場所でサイドスタンドを払い、被害の確認
不幸中の幸いか、パニア自体は蝶番の片方が死んだだけで、ベルトで締めればまだ使用できそうです

次にクラッチレバーの確認
前回立ちゴケした時は見事にクラッチレバーが曲がりましたが、今回はハンドガードの取り付け部が割れただけでした

これなら十分自走が可能どころか、殆ど支障ありません
ほっと胸を撫で下ろし、ベルトでパニアの蓋を固定し再出発
ひたすら夜の北海道をひた走ります

数時間も走ると今日の目的地に到着しました
神恵内村にある前浜海水浴場で仮眠をとります
バイクをメインスタンドで立て、上に寝っ転がってそのまま就寝
まあ3時間も寝ればいいほうでしょう
では、おやすみなさい

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北海道編三日目

さて、さくっと出発準備を済ませて前浜海水浴場を後にします

前回の記事で神威岬に行くと言ってましたが、まだ時間が早いので、先にガソリンを入れにいきがてら島武意海岸へ行きましょう

というかガソリン残量が結構ヤバイ
北海道って24時間営業のガソスタ少ないんですね
個人経営のガソリンスタンドも多いようです

朝の日差しを浴びながら海沿いの道を時計回りに北上し、神威岬を通り過ぎてそのまま東に進みます
そんなに時間も掛からず島武意海岸に到着しました

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駐車場の端にバイクを止め、坂道を登ります

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すると、なにやら気になるトンネルを発見しました

「とにかく、入ってみようぜぇ」

そう脳内で囁いたのはダニーなのかグレッグなのか
まあなんにしても入ってみることに

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何だこの海岸は?!

まあなんだもなにも島武意海岸です
凄い綺麗でした(小並感)

さあ神威岬の門が開くまでまだ時間があるので今度は積丹出岬の上の方に登ってみましょう

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上の方に行くと何度か北海道に来ている先輩ライダーさん×2と遭遇
色々話を聞きましたが、やはり神威岬の景色もかなりいい模様
これは楽しみになってきました

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ちなみに、積丹出岬には小さな灯台があります

さて、ではガソリンを給油し、神威岬に向かいましょう

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着きました

駐車場にバイクを止め、スマホ片手に神威岬の端っこを目指し歩き始めます

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いやぁ綺麗ですねぇ……

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綺麗なんですけど……

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なんでこんなに虫多いの?

物凄い数のコバエなのかユスリカなのかわからない大群と、それを捕食しにきているのであろうトンボの大群
これ虫嫌いじゃなくても気が滅入るやつですわ

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よし! 写真は撮った! 撤退だ!

もうそれぐらいのノリで即効で回れ右をし、上着に付いた虫を払いながら駐車場まで戻ってきました
景色は良かったので今度はもう少し寒い時期にきましょう

神威岬を出て今度は海沿いを東に進みます
実は数週間前からTwitterで私が北海道に行くことを知ってコンタクトを取ってきてくれたフォロワーさんがいたんですよね
そのフォロワーさんと合流すべく石狩にあるはまなすの丘公園に向かいましょう

お昼を少し過ぎるぐらいの時間にはまなすの丘公園に到着


というわけで、三流建具士さんと合流しました

三流建具士さんの案内ではまなすの丘公園にある売店に入り、この辺の地域の話を聞きました
はまなすソフトもご馳走になり、胸がいっぱいになった私ですが、ここで三流建具士さんから嬉しい提案が

三流建具士「この辺に最近新しくなった道の駅があるんですけど、一緒にいきません? にしんそばが美味しいですよ」

藍色「行きましょう」

というわけで三流建具士さんと一緒に道の駅あいろーど厚田へ向かいます

三流建具士さんのクソカッコいい丸サングラスに既視感を覚えつつも石狩を北上し、特に何事もなく道の駅に到着

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藍色「結構繁盛してますね」

三流建具士「ええ」

時期が時期なためか結構な人数の観光客が
まあそんなことは置いといて取り敢えず今はにしんそばです
そそくさと食堂へ移動し券売機へ

三流建具士「ここは俺に任せろー!」

藍色「キャーステキ!」

と、なんとにしんそばも奢って貰いました
なんかほんとありがとうございます
関東に来た際には是非とも私の奢りで焼肉いきましょう

で、肝心のにしんそばですが、やっぱりそばと甘いものって合いますね


暑い中男2人で熱い麺を啜る光景はそれはそれは暑苦しかったでしょうが、大変美味しく頂きました

三流建具士さんに別れを告げ、私はさらにそこから北上していきます
今日の最終目標は日の入り時間前に日本本土最北端である宗谷岬にたどり着くこと
やっぱり最北端で夕日を眺めたいじゃないですか
グーグルマップに宗谷岬への経路を設定し意気揚々と出発します

さてさて、宗谷岬の到着予定時間は……

グーグルマップ『到着予定時間は18時40分やで』

日の入り時間、18時50分

グーグルマップ『ちなみにノンストップで走った場合の時間やで』

距離にして約290km
ゆっくりしすぎた結果がこれだよ

「止まるんじゃねぇぞ」という幻聴が聞こえる中、快調にオロロンラインを飛ばします
いやほんといい景色でいい道ですね
どこを走っても本州の快走路と遜色ありません


ケツの痛みと肩甲骨の痛みと格闘しながら休憩を入れずに一気にオロロンラインを通過
そのついでに有名な風力発電所で写真を一枚パシャリ


はいこれで10分の余裕が5分になりましたー

なんかこんな話「ばくおん‼︎」であったな……
まさに今私はこの物語の主人公じゃないか
などと勝手な妄想に耽りつつ、ひたすら海沿いの道を飛ばすこと5時間あまり、ようやく目的地に到着しました


へーい、間に合った


これはこれでベストタイミング。ケツを二つに割った甲斐がありました

幸運ながら失恋の影響で岬からバイクで投身自殺を図る学校の先生はいませんでしたが、それはそれでよし


リア充しかいねぇや……


しばらく景色に見惚れているうちに次第に太陽が隠れていき、北海道の夏の夜な気温になってきます
ほんと日が暮れたら一気に寒くなるのね北海道

ここまで全く宿泊場所に関しては考えてなかったので、未だ宿泊場所は未定
宗谷岬でキャンプでもいいかと思いましたが、寝不足でこの寒さだと体調を崩しかねません

ホテルか……いやでも高いしなぁ……

そう思いつつもスマホでホテルを検索
稚内まで戻れば色々ホテルがあるようなので、稚内でホテルを探しましょう

スマホを弄ること数分、一泊8000円か、高いなーなどとぶつくさ言いながらホテルの予約サイトを眺めていると何やら怪しげなキャンペーンの文字が

GOTOトラベルキャンペーン?
後藤さん?

何やら怪しげな力が働いて35%OFFになる模様
半信半疑でホテルの予約を済ませ、宗谷岬を出て稚内へ


今回予約したホテルは稚内にあるホテル御園さん
駐車場にバイクを止め、荷ほどきをすることなく受付へ
どうやらちゃんと受付されていたようで、料金に関しても35%OFFされており約5800円ほどになってました

後藤さんありがとう……

安心してチェックインを済ませ、荷ほどきをし客室へ


何はともあれまずはシャワーです
どこかの誰かが言っていましたが、熱いシャワーと綺麗なシーツがあればそれでいいと
まずは疲れた体を綺麗にし、虫アタックによって汚れた上着などをひとまとめに
近くにコインランドリーがあるので夕食を食べてる間に洗濯しちゃいましょう

カバンに洗濯物を詰め込み、ホテルを出て道路の向かい側にコインランドリーへ


1番小さい洗濯機に洗濯物を放り込み、お金を入れてボタンをポチり
あとは乾燥まで全自動でやってくれるので、何処かで飯でも食いながら時間を潰しましょう

辺りを見回し手頃な店を物色します
バイクを出せば多少距離がある店でもいけるのですが、それは少々面倒くさい
どうしようかと悩んでいると、コインランドリーのすぐ近くに煌々と光るすき家の看板が……


もうここでいいや。牛丼美味しいし

あとからフォロワーさんから聞いた話では、なんでも日本最北端のすき家だとか
何が「よし」かはわかりませんが、ならば「よし」ということにしておきましょう

牛丼をかきこみ、コインランドリーに戻ります
まだ乾燥に少々時間が掛かるようなので近くのセコマで買ったガラナでも飲みながら待っていましょう

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洗濯が終わったので洗濯物をカバンに詰め、ホテルへと戻ります
歩いて1分も掛からないような距離ですが、道中、何やら変な影が私の前を通り過ぎました
じっとこちらを見つめるそれは、犬っぽくもなく猫っぽくもなく

……君、もしかして狐かい?

流石稚内、市街地に狐が出没するようです
勿論危ない寄生虫を持っている可能性があるため、絶対に触ってはいけません
遠くからスマホで動画を撮り、その場を後にしました

ホテルへ戻り車載カメラに撮った映像をiPhoneに転送していきます
カメラに挿さっているメモリーは128GB
iPhoneのメモリーは500GB
3Dの動画ファイルを2Dに変換する作業はiPhone上で行なっているので、そのままiPhoneにデータを移してしまったほうが都合いいんですよね

転送するのに結構な時間がかかるので、この日はそのままベッドの中へ……

北海道編 中編に続きます

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