頭部入力デバイスを作ってみる その2

HIDという規格


福祉機器関係の人で、HIDという規格を知らない人は、ぜひそういうものがあると知っておいてほしい。

昔のデバイスはOSごとに専用のドライバーをインストールしないと動かなかったが、いまは規格化が進められ、そんなデバイスはほとんどなくなっている。
マウスやキーボードは、HID(Human Interface Device(Class))という規格に則って、"こう通信しましょう"というのが決まっているので、それに対応している機器であれば、特にドライバーのインストールなどしなくても、繋げばそのまま動く。(99%の製品は対応していると思っていいと思う。)
未だに、福祉機器含めいろんな製品で、Windows10対応!だとか、プラグアンドプレイ!だとかいう表記をよく見かけるが、これはもう古い表記のように思う。製品の説明欄に書いてある、

要件
Windows® 7以降
macOS 10.10以降
Chrome OSTM
USBポート


のような記述は、”この環境でテストしましたよ。”という意味であり、これ以外だと動かない、という意味ではない。(と捉えるほうがいいと思う。)実際こう書いてあるマウスなどは、普通にLinuxでも動くし、前出のTrackerProもMac用と書いてあったりするが、Windowsでも動いた。(ただし、万が一不具合があった場合はメーカーは保証してくれないが)
今時の入力デバイスはほとんどはこのHID規格なので、むしろマウスやキーボードが接続できる機器なら何でもこの規格で動かせる。これはもう世の中のスタンダードである。

実際に福祉機器の場面でも、”これMacだと使えないの?”みたいな会話をよく聞く。販売する側も購入する側も、こういったことには詳しくないので、対応要件に書いていなければ、”動かないんだな”と解釈されて利用を諦めるケースもある。入力デバイスについては、大体のものは繋げば動くので、とりあえず繋いでみるといいと思う。

そしてなんと、最近では、このようなHIDデバイスも、私のようなぺーぺーのエンジニアでも簡単に自作できるようになっている。

参考)

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