見出し画像

ご当地騎手は「買い」なのか?を検証してみた

地元出身パワーは存在するのか

すでに今年の夏競馬は半分終わってますが、レース実況で「福島出身、田辺騎手が勝利」みたいな、ご当地騎手が紹介されることがたまにあると思います。競馬新聞でも騎手はないにしても、ご当地馬主が太字になってたりしますね。という意味では、騎手にしても馬主にしても地元開催というのは特別なものだと思われます。

で、よくご当地騎手がよく来るといった話を聞いたりしますが、本当かよということで、調べてみました。ただ、ご当地騎手を全員把握しているわけではなく、ここでは有名どころである田辺裕信騎手、丹内祐次騎手、そして永野猛蔵騎手を取り上げてみようと思います。他に把握しているのは鷲頭虎太騎手の北海道、小林美駒騎手の新潟県などがありますが、データが少なすぎるので対象外とします。

なお、データはJRA-VANのTargetで抽出した2018年7月31日から2023年7月30日までの5年間のものを使います。永野猛蔵騎手はデビュー5年未満なので、デビューした2021年3月6日からのデータです。ていうか、猛蔵はまだデビューして2年半しか経ってないのか・・・もっと見てる印象でした。

丹内祐次騎手(北海道)

Googleスプレッドシートからのキャプチャなのでやや汚いですが・・・

丹内騎手

こうやって見ると、北海道の2場の成績がいいですね。北海道の場合は開催が夏限定ですが、騎乗数も他の競馬場と比べてかなり多いです。平均の単勝人気も他と比べると上位にあるようで、依頼側もご当地意識が高いのではないかと推測されます。この5年間の2場の勝ち鞍では7位、100レース以上乗った騎手に限定した勝率では23位であまり高くありません。よって、丹内騎手自身にとどめて話すとすると買いとなりますが、全体で見ると買いではなくなります。

それよりも驚きなのが、東京競馬場で5年で6勝しかしていない点。所属は関東でしたよね・・・?
中山でもそんなに勝ってないようで、基本的にローカル開催でないと買えないですね。

田辺裕信騎手(福島)

函館ゼロかい・・・
まあ、夏の福島開催と丸かぶりですから仕方ない。

田辺騎手

これはもう圧倒的ですね。福島での田辺騎手は買えます。5年間のすべての騎手の中でも勝率トップ。連対率、複勝率もトップの3冠王です。勝ち鞍は夏の福島王戸崎騎手がトップですが、田辺騎手は5位につけています。こちらも平均人気が他の競馬場よりも高く、期待度が高いのが分かります。

永野猛蔵騎手(新潟)

もっと勝っている印象がありましたが、勝利は全体でも4%台なんですね。

永野猛蔵騎手

北海道シリーズは未参戦。競馬場ごとの成績でも新潟競馬場は最も悪いです。平均人気は他の競馬場よりも上位にあるので、期待度の割には結果が伴っていないと言えます。というわけで、新潟競馬場の永野猛蔵は狙えないという結果。むしろ、どの競馬場でも期待値は同じくらいなので、あまり意識せずに買うのがよさそうです。

菅原明良騎手(おまけ。千葉県)

やはり推しメンは載せておかないといけませんw
明良も永野猛蔵騎手同様、デビューしてから丸5年経ってませんので、2019年3月2日からのデータです。

明良

競馬場別勝利は新潟がトップ2番目ですが、この5年の勝ち鞍は明良が首位です。その後、戸崎騎手、藤田菜七子騎手、津村騎手と続きます。ただ、全般的に言えるのは勝率の低さで、最低でも10%台に乗せないことには躍進も望めないと思います。今年はここまで10%に近い結果を残していますが、超えてはいません。当面の明良の課題はここじゃないかと思っています。

京都競馬場はデビューしてからのほとんどが閉鎖されていましたのでゼロは仕方なし。ただし、これからはここも含めた関西圏の騎乗数を増やしていってこそ1流ですので、頑張ってもらいたいものです。

結論

さあ、ご当地騎手は買いなのかどうかということですが、こんな感じになるんじゃないでしょうか?

 買いだが、条件は見極めないといけない

なんとなく全般に言える結論ですがw、田辺騎手は信頼度高めといってもよさそうです。丹内騎手は条件次第、猛蔵は買うな、ですね。
夏競馬も残すところ1か月。札幌、新潟での馬券検討時の参考にどうぞ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?