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ヘンプクリートと持続可能性①:ヘンプの成長速度

ヘンプクリートは、ヘンプ、石灰、水、ミネラルといった自然物のみを使って作られる建築材であり、もちろん全ての素材は土に還ります。

断熱材、石膏ボード、コンクリート、その多くは、安価でありながらも、使用後は産業用廃棄物としての処分が必要です。

また主要材料である、産業用ヘンプは、その成長速度の速さや、根の長さから、二酸化炭素の吸収や、土壌環境改善の鍵として近年期待されています。

そのため、ヘンプクリートは既存の建築材と比べ、非常に環境負荷が低く、さらに、使用が広がると、地球全体の環境が改善していく素材です。

ヘンプの持続可能性へ貢献する特徴の一つは、その成長速度にあります。

ヘンプは、約100〜120日程度で高さ4〜5メートルにまで成長することができます。1日あたり最大で2.5cmの速さで成長することができ、夏季の暑い気候下で最もよく成長し、1週間あたり平均で15cmの成長が見られるという研究もあります。

下の図は北海道の北見農業試験場での報告で、5/22~9/20の4ヶ月で400cm成長していることが分かります。

引用元:北海道立農業試験場,地質研究所,環境科学研究センター(2009)北海道立農業試験場資料第38号 特定政策研究「安全・安心な水環境の次世代への継承-硝酸性窒素等による地下水汚染の防止・改善」成果集

成長期間が短いユーカリの場合でも、1日あたりの成長は約1.5cm程度であり、成熟には約7年かかるとされています。
ヘンプは、光合成によって二酸化炭素を吸収し、酸素を放出します。
また、成長速度が速いということは、他の植物よりも多くのCO2を吸収することができます。

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