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心のなかに隠れている恐怖心(1)


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 こんにちは。久々の投稿です。
 今回は最近考えていた恐怖心について書いていきたいと思います。

 恐怖心、怒りの基となっている人間の根源的な感情です。
インターネット全盛期では、ホラー映画、陰謀論、オカルト系のコンテンツなどで目にすることが出来るものですが、大抵のコンテンツは面白おかしく恐怖心から目をそらし偽装されてすり替えたイメージとなっているのではないかと思います。
 恐怖心は子供の頃から身近な感情でした。暗いところが怖い、家の外に出るのが怖い。公園の遊具に乗るのが怖い、高いところが怖い、自転車の補助輪を外すのが怖い、クラスメイトの前で発表するのが怖いなどなど。

 簡単にまとめると、「知らないこと+何が起こるかわからない」か「知らないこと+嫌なことが起こるイメージ」のどちらかが恐怖を掻き立てる原因となっているのかなと思います。以下に恐怖心について考察していきます。

自分の中にある恐怖心を探ってきた経験


 僕はエクストリームスポーツ、危険なことをやるようなスポーツ(スケボー、スノーボードやスキーでジャンプして回転したり、スケートボードやインラインスケート、BMXで手すりを滑ったり)に若い頃から慣れ親しんできました。転ぶのではないか、怪我するのでないか、頭を打って死ぬのではないかという物理的な恐怖心というのは非常に身近なものでした。それでも、練習を重ね出来るというイメージがあっても、怖いと感じることはたくさんあります。そんな中「どうして怖いんだよ」と長らく自問自答してきました。

 エクストリームスポーツ以外にも、好きな人に告白するのが怖い、失言で人に嫌われるのが怖い、就職して自分が通用しなかったら怖い、仕事で失敗するのが怖いなど誰しもが意識したことがある社会的な恐怖心というのもそれなりに感じたり考えたりしてきました。

 自己啓発やカウンセリングなどでよく唱えられている恐怖心

 自分自身で、分析できた恐怖心もいくつかあります。毒親やアダルトチルドレンの文脈での以下のような恐怖心です。この恐怖心というのは論理的ではなく具体性に乏しくイメージのようなものが多いと思います。
 ・こんな自分では親から認められない
 ・こんな自分じゃ世の中に通用しない
 ・ちゃんとしていなければ嫌われる
 ・大人になったら何か(職業)にならなきゃいけない
 ・お金を稼いで独り立ちしなければいけない
 ・失敗してはいけない
 ・無駄なだらだらした時間があってはいけない
 ・遅れてはいけない
 ・”普通”にならなければならない
 ・問題(他の人が面倒だと感じること)を起こしてはならない

 よくありがちな恐怖心です。親や学校、メディア、周りの環境からよく言われることですね。しかし、これらは理屈で考えるとおかしいと断じれることができたはずですが、生活に溢れる様々な恐怖心は消えていなかったのです。

自分で自覚的ではなかった恐怖心の発見

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 独自の理論に基づくカウンセリング、家族カウンセリングの一つの手法である自己研究(自分史から自分を分析する)、コーチングなどを受講してきて自分のことを振り返ってきたものでしたが、なかなか様々なことへの恐怖心が取れないと漠然と悩み続けてきました。何に怖いのかがわからないといった感覚で、人になかなか説明できないという感覚でした。
 
 今まで恐怖心という風に意識してなかったのですが、ずっと悩んできたことがありました。それは、「どうして希望や漠然とした目標があり、新しいことにチャレンジしようとしているのに、逃げたくなり、結局逃げてしまうと罪悪感を感じながらダラダラと過ごし、その罪悪感を打ち消すために娯楽に浸ってしまうという状況に陥るのか」ということです。
 このことについて昔から自責したりしてきて大きな悩みでした。


 そんな中、専門家との対話や一人で自己分析するワークで掘り下げても気がついていなかった僕にある特有の恐怖心が原因ではないかと気が付きました。以下のようなものが思い当たりました。

 ①どうせオレは部屋の物を整理整頓できない
 ②どうせオレは金を管理できずに、気づいたら失うか少なくなっていっ   て、何にもならない。
 ③どうせオレは何かに熱くなって、やるぞと決意しても達成できない。
 ④どうせオレは、だらだらグダグダしていて身動きが取れず、時間が経ってしまい自分に失望する・
 ⑤困って、誰かに相談しても理解されず助けてもらえない。
 ⑥人に頼っても「自分でなんとかしろ」「自分でやれ」などと言われてしまう。

などです。他にもあるかもしれない。

① というのは強迫性障害になり物を捨てることに恐怖を感じ、部屋の整理整頓ができなかった頃に、よく母親に怒鳴られていたり、恋人に失望されたりした経験、いやもっと前から形成されてきたものかもしれません。
② これは祖母からもらったお金で生活していたときに、勉強したりもできず、仕事をする訳でもなく焦燥感を感じながら過ごしていた日々に感じていましたが、恐らく母親から幾度なく与えられたイメージのような気がします。
③ これも高校生のときにダンスコンテストに出ることを決めたものの、どうも気が乗らず最後は友達がほとんど振り付けを作って、曲の編集もしてくれ、やっつけで出場したときなんかに感じました。これも考えてみると、母親から「お前には大それたことはできない」というイメージを与えられてきたように思うのです。
④ これは高校生のときに、スキーやエクストリームスポーツに関わって生きていきたいと決意したにも関わらず、とりあえず行動しなきゃと焦っていたことがありました。これも母の「恐怖心」が伝染したと思われます。
 母は父と離婚する前に、父が「起業する」と決めたときに非常に深い嫌悪感を抱いていたと聞いています。つまりは、自分が挑戦してきていないことをリスクを抱えて挑戦することに対して不快感を示すのです。これはどうも親から子供に伝わってしまうような気がします。
⑤ 、⑥は世間によく溢れているものです。人は相談されたときに理解できないことが多々あります。自分が経験したことがないことに対しては世間で言われていることなどを助言できるのが精一杯、人によっては自分がわからないから怒ってしまい「自分でなんとかしろ!」「そんなもん自分でやれよ!」と怒鳴ってしまう人がいるのです。僕の母は怒鳴るタイプの人でした。僕が付き合ってきた女性にもこのタイプがよくいました。

まとめ

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     『hunter×hunter』より


 現代社会は恐怖ベースの選択が迫られる世の中だと言われている中、コーチングやキラキラした生き方しませんかなどのマーケティング手法でのセミナーや書籍が溢れている世の中です。
 エクストリームスポーツをやってきた僕からすると、根強い恐怖心を取り外すことなく、キラキラした生き方を目指しても、必要な作業をすっ飛ばしてしまっているように感じます。そのような手法で恐怖心を克服できるのであれば、スポーツ界に溢れているイップス(野球選手がボールを投げられなくなる症状)やメンタルの不調により高い競技レベルを維持できなくて引退していまう選手が多いことを説明できません。
 今回は僕の中に隠れていて、行動を妨げて自分を悩ませてきた恐怖心があったことを書きました。
 次回はこれらの恐怖心をどうやって取り除いたり、どう向き合っていくのかを考えたいと思います。


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