小説 人狼ゲーム 二十五話から二十八話

二十五話

登場人物は7人、二人が人狼、一人が預言者、一人が狂人、三人が普通の住民。

三日目夕方
再び、全体住民会議2
手紙代読「こんばんは。私が預言者となったことに気づいたのは、校長先生の亡くなられた夜でした。その夜、私は夜遅くまで眠れませんでした。眠れない間、校長先生からあった今回は小学校から人狼も、被害者も出したくないという言葉を何度も反芻してました。そして、人狼になった時は、どんな気持ちになるのだろうか、その時、理性は残っているのだろうかと、そんなことばかりを考えていました。それでもいつの間にかうとうとし、ソファで眠っていたようです。はっと気がついた時、頭の中で、声が聞こえる気がしました。その声は、人狼は若い警官なりと私に告げました。何が何だかわかりませんでしたが、何と無く心に残ったまま、また眠ってしまいました。
翌朝、若い警官が人狼という記憶が蘇ってきました。それは変な感覚でした。私は悪い夢だと思い、翌朝、校長先生の死を伝える放送を聞きました。」

住民2少女は、手紙が話し始められると、顔がどんどん青白くなり、ソワソワし始めた。

住民2少女「ママ、私。。。」
少女母「どうしたの?気分が悪いの?」

少女が立ち上がる。前に座った住民数名が振り返るが、また前を向く。

少女は、足早に体育館を出る。少女母も後を追う。

住民2少女「ママ、先生は、きっと校舎の屋上にいる。きっとお父さんも。私も行かないと。。。」

少女の母「あなただけ行っても、何もできないわ。他の人も呼ばないと。」

住民2少女が走り出す。

二十六話

登場人物は7人、二人が人狼、一人が預言者、一人が狂人、三人が普通の住民。

三日目夜
再び、全体住民会議3
手紙代読「私は、記憶を心にとどめたまま、仕事場に向かいました。仕事を終えて帰り際、若い警官が校長先生のことを聞きにきたと同僚に聞きました。私の心臓の鼓動が早くなるのを感じました。その若い警官は、校長先生のことを預言者じゃないかと疑っていたようだと聞きました。私は、その警官が人狼だと確信しました。私は、家に帰ってから、すぐに電話で人狼は警官だと伝えました。
そして、夜がきました。

私の伝えた人狼の情報で追放者が決まったことで、安堵したと共に、自分の役割の大切さを痛感しました。

私は、前日眠れなかったこともあってか早めに眠気がやってきました。明け方、私は目を覚ました。突然の目覚めでした。

そして、その声は、また私に、人狼は誰かを告げました。それは、私が一番恐れていたことでした。

それは、校長先生の願いを打ち砕くものでした。私は、預言者の重圧に押しつぶされそうでした。」

少女母「誰かに伝えないと。」

二十七話

登場人物は7人、二人が人狼、一人が預言者、一人が狂人、二人が普通の住民。

三日目夜
再び、全体住民会議4
手紙代読「預言者であることを公表すると、私は人狼の標的となります。仮に二人目の人狼が捕まっていたとしても、後一人、人狼が残っています。私はその人狼に襲われるかもしれない。

それでもなお、私は、二人目の人狼が誰なのかを伝えないといけないと思いました。

なぜなら、子供達を守るのが、校長先生から受け継いだ私の使命だったからです。

二人目の人狼は、住民10 教頭先生です。このことを知った時、私は大きなショックを受けました。校長先生を襲った人狼が小学校にいたことを。そして、襲った後も、何もなかったように、この小学校で、過ごしていたことを。

人狼が子供達を襲うかも知れない。人狼の正体を知った私は、そのような気持ちに苛まれました。助けるにはどうすれば良いか。その答えは、私が標的になることでした。

この手紙を読まれている時に、私はいないかも知れない。それは、裏を返せば、子供達を守れたということです。人狼は、後一人です。皆様の力と判断で、人狼を見つけ出し人狼を追放していただけることを強く願います。私が今回の人狼事件の最後の被害者であって欲しいの願います。ありがとうございました。」

少女母は、携帯を取り出し、警察署に電話。
少女母「警察署ですか?今、学校です。体育館では住民会議をやっています。」

非番刑事「わかってますよ。うちの刑事も沢山行ってますから。どうしました?」

少女の母「警備の警察の方が見つからないので、電話しました。預言者の先生が校舎の屋上にいます。すぐに来てください。きっと人狼も一緒です。」

非番刑事「待って。何でそんなことがわかるんですか?そっちには、警官も住民も体育館にいるじゃないですか?早く伝えないと。」

少女の母「今、まだ会議が続いていて、手紙が読まれているみたいなので入って話すことができないんです。」

非番刑事「そんなこと言っている場合ではないじゃないですか?はやく伝えて。」

少女の母、電話を切って走り始める。

二十八話

登場人物は7人、二人が人狼、一人が預言者、一人が狂人、三人が普通の住民。

三日目夕方
再び、全体住民会議5
副警察署長「手紙の確認後に、預言者の保護と人狼とされた教頭の拘束のため、警察官を派遣しましたが、いずれも見つかっておりません。双方とも、見つけ次第、警察署にて身柄を確保します。

見かけた方は、すぐに警察署にご連絡下さい。

なお、教頭は、容疑者としての拘束です。追放するかどうかの判断は、皆様の投票により判断されます。よろしくお願いします。」

副市長「では、本日の投票をお願いします。投票後は気をつけてお帰りください。」

住民8 30代男性「ちょっと待ってください。預言者と名乗るものが偽物の可能性はないのでしょうか。その預言者が人狼だとは思われないのですか?」

副警察署長「そこは、それぞれの住民の皆様の判断にお任せします。」

住民8 30代男性「もし預言者と言っている人以外が、今日、標的となってしまった場合、警察が何らかの責任をとってくれるということですね。我々には、他に情報がない以上、言われるまま、判断するしかないじゃないですか。」

副警察署長「我々の今知っている情報はすべてお伝えしました。後は、住民の皆様の判断でお願いします。」

住民8 30代男性「責任逃れじゃないか。」
住民A「あの〜。ここにくる時に、校長室の電気がついていた気がしました。」

副警察署長「ありがとうございます。すぐに、警官を向かわせます。」

警備の警官の電話が鳴る。
警備の警官「もしもし、何かありまきたか?」
非番刑事「今、電話がありました。学校の校舎の屋上に、預言者と人狼がいるとのこと。至急向かって下さい」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?