小説 人狼ゲーム 二十一話から二十四話

二十一話

登場人物は7人、二人が人狼、一人が預言者、一人が狂人、三人が普通の住民。

三日目午後1時
 住民10 教頭先生「先生、午後はどうされますか?学校でも対策を考える必要があると思うので、急ですが、何人が、今学校に残っている男性教諭に声を掛けて、自警団を作る相談をしようと思うのですが。」

住民4 先生「あっ、す、すみません。今日は外せない予定が入っていて、今帰るところでした。自警団の件は、夕方の全体住民会議の後、どのようになったか教えていただけますでしょうか?申し訳ありません。」

住民10 教頭先生「困ったな。私と先生以外の男性教諭は、帰ってしまったから。少し時間はもらえないか。校長室で話せないかと思うんだが。あそこなら生徒も来ないし、静かだから。」

住民4 先生「申し訳ありません。急ぎなので。今日は失礼します。」

住民10 教頭先生「しょうがない。では全体住民会議の後に時間をとってくれ。」

住民4 先生「わかりました。」

住民10 教頭先生「そういえば、君のクラスの生徒が預言者の話をしていたが、何か知っているか?」

住民4 先生「いっ。いいえ、何も聞いてません。」

住民10 教頭先生「まさか君が預言者だってことはないだろうね。」

住民4 先生「申し訳ありません。急ぐので、これで。」

二十二話

登場人物は7人、二人が人狼、一人が預言者、一人が狂人、三人が普通の住民。

三日目夕方
少年父「帰りました。いい匂いがするな。久しぶりのカレーだね。最近、食が進まなかったから、ちょうどいい。あれ、どこかに行ってるのか?」

少年母「夕方には戻ってくるって言ってたんだけど、日がくれても帰ってこないの。大丈夫かしら。」

少年父「どこに行くか話してたか?」

少年母「何も言わずに出て行ったわ。」

少年父「探しに行ってこようか?まだ人狼は出ないにしても、あまり遅くなると危ないから。」

少年母「そうね。お願いできる?」

ドン

住民1少年「帰りました。お風呂に入っていい?」

少年父「突然、帰ってきて、いきなり風呂か。どこ言ってたんだ。母さんも心配してたぞ。」

住民1少年「ごめん。ごめん。気づいたら、遅くなってて。お風呂はいるね。」

少年父「わかった。いって来い。全く。母さん、大丈夫そうだ。カレーをついでやっておいてくれ。ついでに父さんの分も。」

少年母「はいはい。」

二十三話

登場人物は7人、二人が人狼、一人が預言者、一人が狂人、三人が普通の住民。

三日目夕方
少年父「どのへ行ってたんだ。こんな時間まで。」

住民1少年「ごめんなさい。ちょっと急用で。」

少年父「こんな物騒な時期に急用はないだろ。かあさんも心配してたぞ。行き先も言わずに出たのか?」

住民1少年「ごめん、急いでたから。それに帰ってきた時母さんがいなかったから、あまり話す時間もなかったんだよ。」

少年母「カレーの材料を買いに行ってたのよ。最近作ってなかったから、いろいろと足りなくて。」

少年父「時間がなくても、行き先くらい言えるだろう。今度から出る時は行き先をちゃんと行ってから行くようにな。」

住民1少年「わかったよ。」

少年母「そういえば、何か話したいことがあるって。」

住民1少年「あれは、もういんだ。今日、全体住民会議に出ればわかるから。」

少年父「なんだ。それは。隠し事か?」

住民1少年「そんなんじゃないけど、一応約束したしね。」

少年父「約束か。じゃああまり聞くのは良くないかな。後でわかるなら、それでいい。」

二十四話

登場人物は7人、二人が人狼、一人が預言者、一人が狂人、三人が普通の住民。

三日目夕方
再び、全体住民会議1
副市長「本日、市長は急病のため、欠席されます。代わりに私が司会をさせていただきますので、よろしくお願いします。では、副警察署長から報告があります。」

副警察署長「こんばんは。本日、人狼事件が発生し、三日目の夜を迎えます。我が署では、今朝追放となった上下を人狼と認定し、残りは二人と考えております。本日、皆様の的確な判断により、さらに人狼を追い詰めて行きたいと考えております。

本日の午後四時過ぎにある方が手紙を持ってきました。何も告げず、立ち去りましたが、手紙の内容から我々はその方を預言者と判断し、今晩より人狼から守るため、厳重な警備の上、しっかりと保護して行きたいと思います。

手紙の内容は後ほどお伝えします。

前置きが長くなりましたが、今朝、人狼に尊き命を奪われた署長の案件について、報告いたします。」

副警察署長「署長が襲われた時刻は、死亡推定時刻から判断して、0時から1事ごろとなります。朝も報告しましたが、人狼として捕らえられた上下は、その時間、警察署内留置所の独房に収監されておりました。そのため、襲ったのは、他の二人と考えられます。死因は、他の二案件と同じく喉を食いちぎられたことによる失血死でした。
本日、預言者の方が現れたこともあり、警察署長は、預言者ではなかったと思われます。以上、報告となります。」

副市長「続きまして、預かった手紙を代読します。」

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