(バスケの話)大型契約の火種として扱われてしまっている、千葉ジェッツふなばしの覚悟

 ウマ娘の話じゃねーのかよ!

 今般はスポーツ選手に対する誹謗中傷だけは許すことができない私が、どうしてもこれは書かないと気が済まないという気持ちでいっぱいなので書きました。
 (ウマ娘の話1ミリもしません、8月チャンミの話は週末に書きます)


◆来季千葉ジェッツの最も大きな覚悟は「渡邊雄太選手の獲得」ではない

 少し前の話になりますが、Bリーグ全体の契約更改情報を見ている中で個人的に目を見張ったのは、6/21に千葉ジェッツさんがPT(理学療法士)さんと契約を結んだことでした。(参照:https://chibajets.jp/news/detail/id=22744#:~:text=千葉ジェッツブースター、パートナー、関係,頂く事となりました%E3%80%82

 (特にプロスポーツチーム専属の)PTさんが持つ仕事としては大きく「怪我人の評価(どれくらいの期間離脱するものなのか)」「リハビリテーションの計画立て」「リハビリテーションの実施」の3つになります。
 この人材を、例えばスポンサーの整形外科に頼らず、自分たちのチームにサポートメンバーとして入れる意味はなにか? と考えた時、このPTさんの仕事が発揮されるような状況を「ノウハウとして蓄積する」ことが一番のポイントになると思います(少しズレるかもしれませんが、イメージとしては外注と内製のような関係と理解しています)。
 
 6/21のPTさん契約から少し時が遡り、【左前十字靭帯断裂・内側側副靱帯損傷・外側半月板損傷】と診断され、復帰未定となっていた二上選手が6/7に契約継続を発表しました(https://chibajets.jp/news/detail/id=22727#:~:text=このたび、二上耀,たのでお知らせいたします%E3%80%82&text=2023%2D24シーズンをともに,のでご報告いたします%E3%80%82)。
 
 普通の会社でも同じですが、契約継続というのはフロント側からのオファーが大前提として、選手がそれに良しと言うかどうかの世界です。
 その上で、二上選手の継続はある意味当然であり、ある意味なるほどと思ったところでもありました。
 個人的にやる側としても観る側としてもスポーツに関する知識が多少あったので認識できていましたが、二上選手の怪我は1年ではとても完治したとは言えない大怪我です。特に左前十字靭帯(ACL)断裂が重く、手術が必要な上に十分な治療がないままだと再発リスクも高いとされている大怪我を抱えています。
 怪我当初から長期のリハ計画を立てられていたであろう二上選手を途中で手放す、という心の無いことは考えにくいです。その上で「二上選手を責任を持って見ていく」というフロントの覚悟を、まず二上選手との契約から感じていました。
 
 その上でPTさんとの契約。この時点で「なるほど、千葉ジェッツさんは「二上君を万全な状態で現役復帰させること」をチームとしての大きなマイルストーンとして置いたんだな」と認識しました。
 彼を怪我から復帰させ、また舞台で活躍させる。彼自身がそう望んだことを実現させるために、千葉ジェッツさんは "チームとして" 彼を支えるための体制を作った。そこまでを以って、また一つチームとして出来ることを増やしステップアップする。お互いにwin-winの関係です。

 もちろん、どんな選手でもキャリアを預かるという観点からすれば平等ではありますが、二上選手の場合はより重く選手生命を預かったことになります。
 察するにどんな契約よりも重く、人一人の人生に対して責任を持つ「覚悟」がなければできないことを、このチームはやろうとしている。私はそう感じています。


◆だからこそ、どうか一度。

 ひと思いに発言する前に、どうかご自身の中で発しようとした言葉を反芻なさっていただきたい。
 下される判断の結果(今回の場合IL入り)は、外から見れば非常にシステマティックにまとめられている……というのは仕事の場面でも常なものです。一見すれば邪推もできることでしょう。
 ですが、所詮は邪推。このように客観的な事実をもとに理解を進めることこそが、なにより選手やチームの心理的安全性を確保することを、我々応援する側は常に意識を持っていたいものです。
 
 特に今回は、こうした経緯から考えられる、また感じ取れるチームの覚悟、選手の覚悟に泥を塗るような邪推を行い、誹謗中傷にまで繋げているアカウントが散見されたので、居ても立っても居られず書きました。
 オブラートに包まず言うと、火種として煽る側も、煽られた火種を燻らせる側も、等しくリスペクトに欠けていることを、恐らくここまで申し上げても理解はできないのだろうな……という悲壮を感じていますが。それでも書きたくなるほど、同じ人間として情けない発言が見られたことに、心の底から悲しくなりました。

 プロスポーツを梯子している私から見て、明らかに盛り上がりを迎えているBリーグの、しかしながら根強く残ってしまっている「風習」のようなものに、より多くの方が気づいて欲しい。気づくだけでもいい。そう願って寝ます。レンタル育成7回残ってるけど寝ます。ごめんリーダー。


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