1.発音トレーニング
本記事から学習方法の詳細説明に入ります。コンテンツは以下の通りです。
1.リスニングのトレーニングについて
2.発音トレーニングの具体的なやり方
3.発音確認・矯正アプリ
4.ご参考、英国式発音について
【1.リスニングのトレーニングについて】
発音トレーニングに入る前に「なぜリスニングのトレーニングが学習ロードマップに無いのか」を説明したいと思います。
一言で言うと、リスニングはそれ単体のトレーニングを行う必要がないからです。巷で色々話題になっている「聞き流すだけで・・」系の教材、あれは全部、意味ありません(少なくとも本記事ではそのスタンスでいきます)。
皆さんは、日本語でも、知らない単語を聞いた場合、理解できますか?できないと思います。知らないんですから。
英語を聞いて理解する場合、概ね以下のようなプロセスを辿ります。
「単語レベル」
発音が聞き取れる(発音力)
↓
聞き取れた単語の意味を知っている(語彙力)
↓
時制や活用形を理解できる(文法力)
「構文レベル」
前後の単語との繋がりも含めて、聞き取れる(発音力)
↓
時制や活用形、前後との関係で変化する意味を理解できる(語彙力、文法力)
↓
英語の語順で頭から理解できる(音読・多読で鍛えられる力)
つまり、①発音がわかる、②単語の意味がわかる、③文法がわかる、④英語の語順でわかる、状態になれば、英語は聞き取れます。これらの能力を個別に伸ばしていけば良いのです。
「聞き流すだけ」系の学習には、この点が決定的に欠けています。また、「自分で発音できる音は聞き取れる」ため、発音の基礎を身につけない限り、いつまで経っても聞き取れるようにはなりません。
本記事ではこれらの能力を個別に伸ばす学習法と、これらを結びつけるための音読トレーニングについて解説していきたいと思います。
【2.発音トレーニングの具体的なやり方】
ここから発音トレーニングの解説に入ります。
初期に正しい発音を身につけてしまえば、あとはメインの音読トレーニングで繰り返すことにより、より良い発音が身につきます。ぜひ、最初に発音記号の読み方と、基礎単語の発音、単語のつながりにおける発音の変化を学んでください。
テキストは「UDA式30音練習帳(CD付)」を使用します。
12日間完成コースとなっていますが、とらわれることなく自分のペースで進めてください。テキストでは、まず発音記号ごとの発音の仕方から始まり、単語の発音、聞き分けにくい単語の発音比較、文中での単語のつながりまで解説してくれています。最初に一通りCDを用いて学習し、一周した後はわかりにくかったところの復習を行ってください。
現在はiOS向けのアプリも出ていますので、こちらを使用してもかまいません。
UDA式発音トレーニング
英語発音UDA式30音でマスターする英会話
発音トレーニングにおいては、以下4点に注意してください。
(1)母音の種類の多さ(全て区別して発音できるように)
(2)子音、破裂音の強さ(日本語に存在しない発音に注意、口の動かし方をまねる、日本語よりずっと強い発音)
(3)音のつながり(単語は、つながると音が変化します)
(4)アクセントは極端に強く、他の部分は流すように
母音は同じように聞こえても種類が違うことが多いです。
子音は、特にt, s, sh, chなどは日本語とは比較にならないほど強く発音するので、その辺りを気をつけるだけでも、かなり伝わりやすい英語になります。
発音トレーニングですが、書籍を一通り完了しただけでは、上達が実感できないと思いますが、それで構いません。今後のトレーニングで単語暗記や音読を行う際、わからない発音があれば、この本を参考にして発音を確認してください。
このセッションで習得した発音のコツを意識しながら音読を行うことで、時間をかけて自然な発音が身についていきます。音読トレーニングを一通り終える頃には、かなり自然な発音ができるようになっているでしょう。
もし英語をゼロからやり直す必要があり、発音方法も全くわからないというのであれば、逆にチャンスです。今のうちに正しい土台をしっかりと構築し、その上に載せることができる英語力を高めていってください。
【3.発音確認・矯正アプリ】
スマートフォンのアプリで、発音確認・矯正ができるものをご紹介します。
iOS, Android両方で利用可能な発音アプリです。スマホのマイクに話しかけ、その場でフィードバックがもらえるので学習が進めやすいです。
初月無料で、2ヶ月目以降は有料です。最初の発音評価試験(アセスメントテスト)だけでも受けてみる価値はあります。ご参考までに私のスコアを載せておきますので、皆さんもぜひ受けてみてください。
(2018/8/1時点で)iOSのみで対応可能なアプリです。ELSAよりも気軽に、細切れ時間で単語や短文レベルでの発音矯正が行なえます。基本単語は無料で、レベルが進むに連れ有料版となります。
【4.ご参考、英国式発音について】
個人的にイギリス英語の発音が好きなため、英国式の発音が学べる教材も紹介しておきます。併せて、英国式発音の代表的なスピーチも載せておきます。ハリーポッターの作者による、ハーバード大学卒業式でのスピーチです。この教材は、上記のUDA式を一通り終えてから使用することをお勧めします。
J.K. Rowling Speaks at Harvard Commencement
ご質問、ご感想はTwitterまで:@hero_sthg_stfl
RTいただけると喜びます!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?