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☆ふくしのおべんきょう☆

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もぐりのソーシャルワーカーですが、こそっと福祉のお勉強をしています。
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#ウェルビーイング

69.社会と育児 ~ 完全版

少子高齢化と言われますが、日本の高齢化率が高くなり続けている大きな要因は、どちらかと言うと長寿化より少子化にあります。 日本の高齢化率は世界2位に君臨していて、29.1%になっています。 通常は21%を超えると超高齢社会と呼ばれるのでとてつもない数字です。 これはまだまだ途中段階で、2065年には40%近くまで上昇すると予測されています。 総人口に占める子どもの割合は1950年に3人に1人だったのが、現在は8人に1人と低下し続けています。 平均寿命の延びも高

62.社会と育児

社会の変化が、子どもの成長に大きな影響を与えていると考えられます。 まずは地域社会の中での子どもが育つ環境の変化を見てみます。 子どもが成長して自立する上で、多様な経験をすることが不可欠です。 実現や成功などのプラス体験だけではなく、葛藤や挫折などのマイナス体験もとても重要な経験です。 しかし、少子化や核家族化が進行して、ここ数年は新型コロナウイルス感染症などの影響もあり、子ども同士が集団で遊びに熱中したり、時には葛藤しながらお互いに影響し合って活動する機会が減少

61.働き方改革

“働き方改革”は働く方達が、個々の事情に応じた多様で柔軟な働き方を自分で“選択”できるようにする為の改革です。 …と、厚生労働省が公表している“働き方改革~一億総活躍社会の実現に向けて”には書かれています。 働き方改革が必要とされる背景には、大きく2つの社会的要因があります。 “少子高齢化による生産年齢人口の減少”と“育児や介護との両立など働き方のニーズの多様化”です。 まずは、少子高齢化による生産年齢(15歳以上65歳未満)人口の減少が挙げられます。 日本

51.多文化共生

“黒人たちは白人の世界でどう生きれば良いのかを知っておかないといけない。 ゲイの人たちはストレートの世界で生きる術を知らなくてはならない。 女性たちは男性の世界でどう生きれば良いのかを知っていなければならない。 ただ、世界の頂点にいると思っている人たちが、マイノリティがその世界でどのようにして生きていかなければならないのかを一瞬でも考えてくれたら嬉しい。” これはアメリカの俳優スターリング・K・ブラウンさんの発言です。 この発言が出たのは、奴隷制度が終結した19

50. AI

少子高齢化による人口減少が進む日本では、近年、AI技術の実用化が積極的になってきています。 AIは60年以上前に誕生し、現在は第3次AIブームと呼ばれています。 AIは、Artificial Intelligenceの略で“人工知能”と訳されます。 IT用語辞典によると…、 “AI(人工知能)とは、人間にしかできなったような高度で知的な作業をコンピューターを中心とする人工システムによって行えるようにしたもの” …と定義されています。 AIができることは大きく分

02.Well-being

ウェルビーイングという言葉が初めて登場したのは、1946年に世界保健機関(WHO)が設立された時でした。 ウェルビーイング(Well-being)は、健康、幸福、福祉などと直訳されます。 世界保健機関憲章では、“健康とは、単に疾病がない状態ということではなく、肉体的、精神的、そして社会的に、完全に満たされた状態にある”と定義されています。 “健康(ウェルビーイング)”は、狭い意味での心身の健康のみを指すのではなく、感情として幸せを感じることや、社会的に良好な状態を維持