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新製品情報:ハーミットインミニチュア ズノート(オーク豚) 国内一般販売へ!

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やあみんな、元気にしているかい? 俺が今回君に紹介するのは、『デス・オア・グローリー』の背景世界(例)でもある『ハルクウーベン』に住まうズノート(オーク豚)たちのメタルミニチュアだ。英国で製造しているが、メーカーは日本、俺たちハーミットインさ!

先月初期抜きセットがリリースされ、一足早く入手した評議会メンバーたちもいるけど、ついに第一次生産分が到着、検品も完了したので、比較的早い国内販売に漕ぎつけた! なので、初期抜きセットを買い逃した人や、先月時点で購読していなかった人も、ズノート(オーク豚)たちをコレクションするチャンスが到来する!

国内販売からしばらくしたら、HERMIT INN GLOBALでの海外販売も開始される予定だ。つまり、ハーミットインミニチュアを世界で一番早く手に入れられるのが日本ってわけさ!


ズノート(オーク豚)とは?

ズノートはオーク豚という蔑称で広く知られている。その背景設定は『ハルクウーベン博物誌』の「種族解説:ズノート」に詳しい。

ミニチュアデザイナー、ポール・マラーについて

俺の描いたコンセプトをもとにミニチュアデザインを手がけたのは魅力的なモンスター造形で名高いポール・マラー。90年代前半にヘヴィメタルチームのメンバーとして活躍後、96年からシタデルミニチュアデザイナーに。ヴァンパイアカウントやシスター・オヴ・バトル(アデプタ・ソロリタス)のレンジで頭角をあらわした。

2001年からはフリーランスデザイナーに転向。リーパーやヘレシーなどのメーカーでならした後、2013年からはアザーワールドミニチュアを中心に多数のモンスターを手がけ、「現在進行形のオールドスクールファンタジーミニチュア」のシーンを牽引してきたミニチュアデザイナーの一人だ。

俺にとってポールはかつての同僚であり、昔からの友達でもあるけど、こうして一緒にミニチュアを創ることができて嬉しい。これからまた折に触れて、ポールにミニチュアデザインを依頼するつもりさ!

そしてモールド制作と量産は英国にある工房「ライオン」にやってもらっている。バグベアで見せた素晴らしい仕事ぶりは記憶に新しい。ザ・スミスの後を引き継いで、ズノートのレンジも彼らに担当してもらった! その出来栄えに俺は大満足。君もぜひ手に取ってくれ!


ズノート(オーク豚)フルセット(5体)

セットに含まれるメタルミニチュアは全5体。いずれも鉛を含む最高品質のホワイトメタルで製造されている。個別に購入するよりもお得な価格設定となっているぜ。

それぞれのミニチュアについては、以下の各エントリーを参照してくれ。


ズノート(オーク豚)の隊商王

隊商王は、その名が示す通り、やしろから預かった隊商を統べる者だ。豪奢にして荘厳きわまる板金鎧に身を包み、高貴なる地位を象徴する兜飾りと毛飾り付きマントも印象的だ。背筋を伸ばして左手を腰に当て、右手に両手持ちのモールを携える。巨大な三連宝石をあしらった黄金の首飾りをつけ、突き出た腹には、一つ目の奇怪な顔を象った腹当てを帯びているね。

右腰には地位の象徴でもある直剣を帯び、おたまのように巨大な匙も腰に下げている。左右の肘当てに、装飾として匙があしらわれている点にも注目してくれ。兜の側面にはスリットが空いており、兜をつけたままでも問題なく音を聞き分けることができ、音がこもったりすることもない。

マントをどんな色にするかで、かなり異なる印象に仕上げられるだろう。単色でじっくり塗り上げてもよし、図案や柄を描きこむのもありだ。
ミニチュアは本体、右手首と武器、剣の3パーツ分割だ。作例と同じく40mmベースをつけるよ。

モデリング時の注意:メタルミニチュアゆえのパーツ収縮率の違いにより、組み立てた時にモールの先端が1mm程度浮き上がる(左写真)。サンドでベースデコレートする場合は右写真の作例みたいに何もしないでもシッカリなじむけど、石畳や木床などの平滑なベースデコレートで仕上げたい場合は、モールの先端部を切り飛ばして真鍮線で軸うちして柄を伸ばすといいよ。


ズノート(オーク豚)の勘定祭司

隊商王を補佐する金庫番にして恐るべき魔術の使い手。豪商と見紛うほどの上質な衣服に身を包み、右手には巨大な宝玉と4本の匙をあしらった杖を、左手には分厚い書物(帳簿かもしれないし、魔導書かもしれない)を抱えている。

腰には小袋の類に加え、重要書類か魔法の巻物を入れるためのスクロールケース、ベルトの中央部には、高価な宝石類をしまい込んでいると思しき金庫まで! 首元にも注目。小さな、しかし形の良い匙を首飾りにしている。
頑丈そうな肩当ても身につけており、靴にも装甲が。ローブの下にも、何らかの防具を身につけているに違いあるまい。いつ戦闘になっても気後れすることはないだろう。

指には無数の下品な指輪をはめ、右手首には何かの石をアミュレットのようにして革紐に通している。単なる金持ち自慢というよりも、何がしかの迷信が絡んでいるに違いない。

後姿にさえ漂うお金持ちの風格…。勘定祭司の衣服は上等そのもので、清潔も保たれているようだ。ミニチュアは分割なしの一発抜き。作例と同じく、40mmベースをつけるよ。


ズノート(オーク豚)の兵/ハルバード

伸びた背筋に筋骨隆々たる体躯。それでいて首から頭にかけては骨格自体が前屈しており、豚のような、しかし決してユーモラスではない顔がある。整った武器と防具に豊富な小物、そして匙…。オーク豚と他種族からは嘲られるも、実は豊かな背景を持つ固有種族であるズノートを作り上げる上で、“基準モデル”として最初に造形されたミニチュアだ。

肩口から腰回りまである厚手の鎧下を着て、縁飾りライニングのある革鎧をまとい、金属製の肩当てと小手で腕を守っている。右手に握られたハルバードは均整の取れた作り。左腰には匙と副武装の短剣、右腰にはポーチと瓶(中身は酒かもしれないし、何かの魔法薬かもしれない)。静かながら威圧感にあふれた番兵のごときポーズ。

後ろ側にはロープとペンチを持っている。何かの補修に使うものかもしれないし、奴隷や捕虜を罰するための拷問器具かもしれない。鎧の各部はベルトやストラップ、金具などで固定されていることにも注目してくれ。彼らの鎧は、固定位置を調整することでシッカリと着用者の体に合うように設計されている。装備はある程度使い込まれており、各部にキズやへこみがあることも見て取れる。見かけだおしの装備ではないということだ。

ミニチュアは分割なしの一発抜き。作例と同じく、30mmベースをつけるよ。


ズノート(オーク豚)の兵/メイスと盾

躍動感に満ちたズノート兵だ。右腕で棘付きのメイスを振り上げ、左腕には扉状の盾を構えている。両足は大きく開かれ、今まさにメイスをふりおろす瞬間のポーズ。

右肩からは鞄を下げており、匙も当然帯びている。左腰にはパツパツにふくらんだ小袋。胴鎧は身につけていないが、6つのボタンがあしらわれた布の衣服を着込んでいる。当然ながら、中には詰め物か板金が仕込まれていることだろう。肩当ての下と腰巻には、分厚い革の小札が並ぶ。金属鋲が下側に付けられているのは、動かした時に裏返ったり、絡まったりするのを防ぐ錘おもりだ。

真正面から見ると、このズノートが持つ重心移動の妙がわかるはずだ。可動しないミニチュアだからこそ「瞬間の造形」が輝くと俺は信じている。同時にこのスムーズな重心移動から、彼がメイスと盾を用いた戦いに熟練していることも暗示したかったんだ。

そうそう、背中側には蓋がされた広口の瓶を持っている。中身はかの悪名高き「ネカベシュの泥薬」に相違あるまい。

ミニチュア本体には分割がないが、盾のみ別パーツだ。本体側に盾の固定ベルトが造形されているので、接着するだけで作例と同じように説得力ある状態に仕上がるよ。作例と同じく、30mmベースをつける。


ズノート(オーク豚)の兵/剣と盾

作りのよい剣を突き出し、丸盾をシッカリと引き寄せて構えるズノート兵。革で裾部分を補強したチェインメイル、縁飾りつきの革鎧、肩当てに小手とかなりの重装備。それでいて足回りは軽装である。それだけ剣と盾の扱いに自信があるのだろう。

腰回りには小袋やポーチ、匙、フラスコ瓶(中身は魔法薬だろう)など、小物もばっちりだ。ブーツは幅広の折り返しがあるタイプで、つま先部分には装甲が付いている。

このミニチュアで俺たちがこだわったのは、目線と構え方だ。ズノートの視線と刀身の切っ先をシッカリと合わせ、足の置き方や体幹の位置にも、何らかの武芸的な構えを感じさせるものにしたんだ。ズノートは、ただ力まかせに武器を振るう連中じゃない。彼らには知性と技術があり、戦い方にも作法がある。兵卒であっても熟練した戦士であり、恐るべき敵であることを暗示したかったのさ。

背中には短剣も忍ばせている。剣で切り倒した敵の喉元や肩口にトドメの一撃を食らわせる副武装だ。それゆえに「斬る」ではなく「刺す」ことに適した形状となっている。
ミニチュア本体には分割がないが、盾のみ別パーツだ。本体側に盾の固定ベルトが造形され、盾側には留金が造形されているので、合わせて接着するだけで作例と同じように説得力ある状態に仕上がるよ。作例と同じく、30mmベースをつける。

発売と発送のタイミング

『ズノート』レンジは、5/17(金)の21:00発売だ。商店は木曜、土曜、日曜、祝日がお休みなので、発送開始は20日(月)となる。

普段と同じように、注文は順番に準備して発送する。なるべく迅速な発送を心がけるが、今回のようなビッグリリースでは即日発送体制を維持することは難しい。配達の希望日時指定がある場合は、備考欄に書いておいてね!


メタルの色が一部違っても安心してくれ

上のズノートは俺の所有するマスターキャスト(クリーニング前の写真)だ。画像を見ると、色が金色っぽく変わっている場所があるよね。君が買ったミニチュアの中にも、これらの着色をもつミニチュアが含まれる場合がある。古いものじゃないのに…まさか金属が変質してるの? と心配する必要は全然ない。

モールドが作りたてホヤホヤな新品の場合、溶けたメタルを流し込んださい、ラバーモールド内に残っていたわずかな水分が瞬時に気化し、上写真のような着色が離型剤に起きることがある。

これは金属の変色ではなく、表層にある離型剤に着色が起こっているだけなので、品質にはいささかの問題もない。真鍮ブラシをかければ着色部分は取れるし、ブラッキングやペイントすれば全く目立たない(というか見えなくなる)。だから、ミニチュアにこうした着色があっても安心してエンジョイしてくれ!


ケビン・アダムズのオーク豚はいなくなるの?

ハーミットイン商店では、ケビン・アダムズがアザーワールドミニチュアで手がけた『オーク豚』レンジも販売されている。この度登場するポール・マラーのズノート(オーク豚)と比べて小柄で、スプーンを見える場所には持ち歩いていないけど、彼らもまたハルクウーべンではズノート(オーク豚)の一種として俺は考えている。装備はものすごく上等だし、様々な武器やポーズのミニチュアたち(女子供も含めて!)があるし、俺これはこれで大好きなんだよね。

ポール・マラーのズノート(オーク豚)がリリースされた後も、ケビンのオーク豚たちはそのまま継続販売される。彼らは単に人種の違うズノートとして考えればいい。体格差(ポールのオーク豚はトロール並にでかい。兵でも30mmベース、祭司や王は40mmベースだからね!)が気になるようなら、ケビンの手がけたオーク豚をレッサー・ズノートと呼んで区別してもいい。
ポール・マラーのラインとケビンのラインは共存する。あわせてコレクションとペイントを楽しんでくれ(デスグロのゲームもね)!


製作とペイントのアドバイス

定期購読マガジン『ミニチュアペイント大全』(メンバーシップでの購読がお得)では、今月からズノート(オーク豚)の製作記事が連載されている。他の様々なエントリーも含め、君の役に立つはずだ。 充実の収録内容は以下の目次を見てくれ!


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ハーミットイン商店で待ってるぜ

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