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ズノートの兵たち 5(革上着・新品の盾と使い込まれた盾・黒革のペイント):ペイント大全ステップアップガイド

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よくぞ来た。ステップアップガイドは、ペイントスキルのさらなるステップアップを狙う君のためのガイドだ。とはいえ、『ショウケース』でやるような、じっくり塗り込みのテクと手順を紹介するものとは違う。

このシリーズで注力すること。それはミニチュアを最小限の手数で効果的にカッチョよく塗り上げ、テンポよく完成させることだ。いかに手を抜くかという単なるスピードペイントではなく、だからといってじっくり塗り込むコンテスト向きペイントでもない。その真ん中だ。

🔎これまでのエントリー
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ズノート パート1
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ズノート パート2
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ズノート パート3
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ズノート パート4

前回俺は、メイス持ちの盾、皮上着と革帯、頭巾をペイントした。今回はハルバード持ちの革上着と革鎧を仕上げ、剣持ちとメイス持ちの盾を進めて、ズノート各兵の黒革ベルトを仕上げるとしよう。

それじゃあ、始めようか!



ハルバード持ちの革上着

チェインメイルを着込んだ剣持ち、革帯つきの革上着(下にはおそらく詰め物入り)を着込んだメイス持ちの一方で、ハルバード持ちは、厚手の上着の上にさらに革鎧をまとう方式で体を守っている。傷や皺の入り方からして俺はこれを軟らかい革製としてペイントすることにした。色合いは、帆布を思わせる明るい黄土色にしよう。


ベースコート(フラットペイント)

まずはベースコートからだが、今回は手早く明るめのカラーをフラットペイントしたいので、隠蔽力の強い色を調色してみよう。222【ホーストーン:ローン】はセピアみのある乳白色だけど、実はコートデアームズ屈指の隠蔽力を誇る色だ。単色だと明るすぎるので、暗いカーキと混ぜてみよう。

501【ブリティッシュカーキ】と222【ホーストーン:ローン】を6:4の割合で混ぜ、水で少し薄めたら、革上着をフラットペイント。上写真は本来の色よりかなり暗く撮影されたけど、実際はかなり明るいよ。

🔎関連エントリー
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ベーシック:フラットペイント&筆洗い伝説

腰回りと肩口にのぞく革上着のフラットペイントを終えたところ。ついでに腰のロープにも色を載せたけど、ロープはまた後で塗り上げるからね。

なお、今回のこの色は、普段の“グラデーションの土台を作る”ベースコートとはちょっと違う。あくまで全体をムラなく&明るく発色させるためだ。この後ステイニングでグッと暗くして、また異なる色でグラデーションをかけていくよ。


全体のトーンを暗く(ステイニング)&シェイド入れ(シェイディング)

177【シェイド:ダークブラウン】と519【チョコレートブラウン】を5:5の割合で混ぜて色付き水状態に薄め、全体をステイニング。

ここで通常カラーを混ぜたのは、陰影の偏りを防いで染めの力を安定させるためだ。シェイドはやわらかい陰影をつけるカラーで染める力も強いけど、凹凸がゆるやかな場所だと、カラーの溜まり方が偏ってしまい、明暗が露骨に分かれることがある。つまり面が広いと、場所によって染まり方が偏ってしまいやすいと言うことだ。こんな時は、通常カラーを混ぜることで顔料のバラつきを抑え、より均等にステイニングできるのさ。

一度ステイニングしてカラーを乾かしたら、再度同じ濃さのカラーで今度は凹部を中心にシェイディングする。

🔎関連エントリー
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ベーシック:ステイニング伝説
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ベーシック:シェイディング伝説

ステイニングとシェイディングを終えたところ。全体のトーンをグッと落として、凹部にしっかり陰影が入った。今回はこの色が、事実上のベースコート色になるね。

ロープ部分は今のところ革上着と同じ色だ。でもロープは今後革上着が終わるまで触らないので、この後グラデーションがかかっていく中で、どんどん暗く見えるようになっていくよ。気をつけて見ていてくれ。

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