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ぺイント大全ショウケース:デスシュラウド 後編(黒いローブ、幽体の表現、草の表現、トップコートと仕上げ)

よくぞ来た。 #ペイント大全ショウケース は、ミニチュアの組み立てから完成までを順番に紹介しながら製作してゆくタイプの記事だ。そしてそれは常に、「再探訪」と「新たな試み」の組み合わせでできている。

デスシュラウドのショウケース前編では、

●メタルミニチュアの組み立て(バリやエアピン、パーティングラインの除去と磨きこみ)
●パーツの接着と継ぎ目消し
●一体型ベースのミニチュアをプラベースに固定する手順
●ベースデコレート(地面の表現)
●メタルミニチュアの気泡を消すための発展的な表面処理
●アンダーコートとフィルアップ
●地面(土と岩石)のペイント

を紹介した。後編では、

●黒いローブのペイント
●幽体のペイント
●草の表現
●トップコートと仕上げ(草のペイントと手のグロス仕上げ)

を紹介する。黒をペイントする機会は意外と多いけど、黒はグラデーションをかけづらい色の代表格だ。ハイライトが強すぎると灰色になっちゃうし、だからと言ってそのままだと目立たない。黒い鎧のペイントは先日の『ショウケース:毛皮をまとう騎士たち』で紹介したので、今回はデスシュラウドの全身を覆う骸布を黒で仕上げてみよう。

以前『ショウケース:シャドウ』で紹介した黒い布とは異なるカラーとペイント方法でやるぜ。引き出しは多い方がいいもんな!

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上が先月の前編で進めたところまで。それじゃあ、後編行ってみよう!


黒のペイントを改めて

ミニチュアペイントでは単一の「色」ではなく、「色の帯」、つまりグラデーションをかけて各部に色付けをしていく。ベースコートをして、シェイドを入れ、ハイライトをかけて仕上げるのがミニチュアペイントの「基本型」。これはつまり、基本となる色、暗い色、明るい色という3色が、それぞれの部位(肌や服、鎧など)に載るということである。そこの基調となる色がまずあって、その影になる部分あるいは凹部を濃い色(暗い色)で、光が当たる部分や凸部を淡い色(明るい色)でペイントするわけだ。

『ショウケース:シャドウ』で俺は明るい灰色...つまり無彩色で黒のハイライトを重ねていった。今回俺は、シャドウの時にも活躍したコートデアームズ516【アイアングレイ】の青みを全面に押したてて、暗い青灰色のハイライトをかけていく。青みの強いグレイでハイライトをかけることによって、黒にわずかな色味が入る。その結果、ニュートラルグレイで仕上げた時とはまた違う黒がペイントできるんだ。

ではやってみよう!


黒のハイライト1段目(ドライブラシ)

ベースコート...つまり貴重となる色は、アンダーコートでもある黒だ。前編で丁寧にフィルアップしたので、奥まったところまでムラなくカンペキに黒くなっている。つまりベースコートは終わっているので、いきなりハイライトをかけるところから始められるってわけだ!

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