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角兜の狂戦士パート2:アンダーコート、毛皮、皮面(裏地)、肌

よくぞ来た。前回のショウケースで組み立てが終わったバーバリアンを、いよいよペイントしていく。

今回のショウケースでは、アンダーコートをへて、彼のまとう毛皮とその裏地にあたる皮面を仕上げ、肌のベースコートまでを解説する。それじゃあ、行ってみようか!

アンダーコート(ダブルアンダーコート)

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ミニチュアのアンダーコートはとても大切だ。今回も俺はダブルアンダーコート。なお、スプレーは厚塗りするとロクなことがない。だからと言ってメタルの地金が見えているとペイントしづらいし、仕上がりも微妙になる。だから、黒スプレー後のフィルアップは本当に大事だ。メタルミニチュアにせよレジンミニチュアにせよ、そのディティールはかなり深いところまで掘り込まれているから、奥まったところにスプレーが回り込まない。全体をフィルアップでちゃんとまっ黒にしてから、白をスプレーしよう。この後のペイントがむちゃくちゃ楽になるよ。

アンダーコートやフィルアップの方法は「アンダーコート伝説」に詳しい。

上写真はダブルアンダーコートをすませ、大きめのコルク栓持ち手にしたものだ。ミニチュアの持ち手があると4つの効能がある。持ち手のもたらす効能と実際のやり方については「ミニチュア持ち手伝説」を読んでくれ)。

毛皮のペイント

毛皮には二つの面がある。フサフサの毛と、皮面だ。『ペイント大全マスターズ:毛皮』で、ファンタジー世界における毛皮について紹介しつつ、ペイントに関するアプローチや実際のペイント手順を紹介したよね(未読の人は前後編共に読んでくれ)。

今回のペイントで俺が決めていたのは「ファンタジー世界らしい毛皮にしよう」と言うこと。それは破天荒な色で「ペイントは自由だピンクの毛皮ピョーン」と言うことではない。ファンタジー世界の凍てつく雪原には、現実世界の肉食動物たちよりも恐ろしい怪物たちがウヨウヨしている。このミニチュアが誇らしげにまとう毛皮には、ただの防寒具以上の意味があるはずだ。その佇まいからして、この男は駆け出しの若造にも見えぬ。だから、部族でも恐れられるような猛獣が使われているに違いないと想像したんだ。そしてそれがどんなエキゾチックなものであっても、まるで実在しているかのような説得力を持たせたいと思っている。

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