ハーブの味:メディカルハーブでの効能との関わり
味はハーブと人が触れ合う時の一番最初に受けるハーブからのメッセージです。
伝統医学、中医学やアーユルヴェーダなどでも薬草の味と効能や特徴の説明がされています。
西洋ハーブ医学でも「ハーブの味」はとても重要視されます。
今日は「ハーブの味と効能の関係」について書いてみようと思います。
5種類のハーブの味
ハーブの味は大きく分けて
◎ 苦味(ビター)
◎ 塩味(ソルティー・ミネラルの味)
◎ 辛味(Pungent)
◎ 甘味(スウィート)
◎ 酸味(サワー)
の5つに分類されます。
ハーブの味と効能の関係
どうして「ハーブの味」がメディカルハーブにとって重要視されるかは
味により
▷ ハーブの特徴
▷ ハーブの効能
▷ 臓器や体の組織との相性
がある程度理解できるからです。
ハーバリストは薬草の効能を考えるときに特徴表示説により植物を観察し、
自分の味覚によりある程度の効能を理解してきました。
もちろん効能を決めるのはこれだけではないですが、味はハーブの特徴を理解するのに大いに役立ちます。
◎ 苦味
苦味は消化を刺激します。
昔からよく知られていて
食前後に飲む薬草酒や苦味酒ビターズなどお酒の好きな人は聞いたことがあると思います。
メカニズムは、
苦い味覚の刺激
↓
脳へ神経伝達
↓
脳から消化器系を刺激
↓
消化を促す
消化器系(特に肝臓・胆嚢・胃)と相性がよく
Cool・Dryという特徴があるハーブが多いです。
ハーブの例:ゲンチアナ・アンドログラフィス
◎ 塩味
塩分の塩味というよりかは、ミネラルの味です。
海藻などが良い例です。ケールやネトルも塩味だと言われています。
ミネラルが豊富なことが多いため栄養補給に良いと言われています。
また塩味のハーブは利尿作用もあることが多く
腎臓との相性が良いです。
ハーブの例:ネトル・ホーステール
辛味(Pungent)
スパイシーで辛く香りが良い
(エッセンシャルオイルの成分を多く含む)ハーブが多いのが特徴です。
エネルギーをうちから外に向ける作用があるため、
循環器系と相性が良く、血行をよくしたり発汗作用があります。
また、消化不良などでたまったガスを減らす(膨満感を和らげる)働きがあるものも多いです。
Hot(Warm) Dryという特徴があります。
ハーブの例:チリ・シナモン
◎ 甘味
お米の甘味のような感じなので
炭水化物(スターチ)の味とも表現されます。
乾燥した弱った細胞に栄養と潤いを与えます。
余談ですが、ハーブはどちらかというとDry(湿を取り除く)なものが多いので、反対の潤いを与えるハーブは貴重です。
粘膜との相性が良く、粘膜を保護するハーブが多いのが特徴です。
ハーブの例:リコリス(甘草)・マーシュマロー
◎ 酸味
代表的な味といえば、ベリーです。
余分な熱を取り除く働きがあるため
炎症を抑えたり、冷やす性質(Cool, Dry)があるハーブが多いです。
心臓との相性が良いです。
ハーブの例:サンザシ・エルダー・レモンバーム
最後に
味ではありませんが、「渋味」なんかも入ったりします。
例外やもっと細かい分類もされたりしますが
代表的な5種類の味を紹介してみました。
味って本能的に理解できるように私は感じます。
また経験からも納得できるかとも思います。
味覚から見る
ハーブの世界も
面白いですよね!
最後まで読んでくださりありがとうございました。
プロフィール
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