言葉を都合よく捉えないために

当コラムは『堀江貴文のブログでは言えない話』で連載している内容を週遅れで転載しています

「世の中の多くの人は言葉面だけで情報を捉える人が意外と多いのかも」
 そんなことを、とある著名人と仕事をしたときに感じたことがあります。その人は「広告のコピーで人を惹きつけるためには、『あなたは損する』という言葉が重要」と言っていました。相手の得になることを考えて押し出す戦略を取る自分にとっては、逆の発想である意味で目から鱗でした。
 確かに「これをやったら10万円儲かるよ」と言われるより、「これをやらなかったら10万円損をするよ」と言われた方がキャッチコピー的には刺さったりします。今よりお金が増えることはメリットしかないわけですが、今持っているお金が減っていくかもしれない方が、心理的に不安を煽られますからね……。
 こういう損得のコピーの付け方というのはメディアが使ったりする手法なのですが、上手な詐欺師とかも使っていたりしまして、そういった言葉に踊らされている人というのは少なくありません。
 そんなことを考えていたのですが、これはメディアや詐欺師だけでなくバズワード的な言葉にも同じようなことが言えるのではないかなと思ったりしています。

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