話し方のコツ
私の父親は、あちこちで講演を頼まれるくらい話がうまい人間である。
ときどき私も聞きに行くけれど、普通に涙してしまう。本当に口がうまい。(※ほめてます)詐欺師でもやらせたら巨万の富を築けたんじゃないかと思う。(※ほめてます)
ときどき話の中に「娘」が登場するけれど、話を聞いていると
「すてきな娘さんがいらっしゃるんですね先生……!」
という気持ちになる。私のことを話されている感覚は、正直まったくない。この話はフィクションです、って最初に字幕つけておいてほしい。ファンの皆さんごめんな、実際の娘はちゃらんぽらんです。
そんな男の血を継いでいると思えないほど口下手な私ではあるけれど、話は下手だが聞き苦しくはない、と評される程度ではある。(ほめられてないね)
でも10年に1度くらい良い話ができることもあるので、かつて友人の結婚式のスピーチでは友人を除き新郎を含め9割の参列者を泣かせることに成功した。
いや友人を一番泣かせたかったのに。号泣する新郎の横で、満面の笑みで「よかったよ!」って言ってくれたからまあいいけど。
話をするとき、気を付けていることが一つだけある。
それは、「えー」とか「あー」とか言わないこと。
人はなぜか、ついつい間をもたせようとして謎のつなぎ音を発してしまう。しかしそれが「聞き苦しさ」につながってしまうのだ。
講演が上手な人の話を聞いていると、これがとても少ない。無駄な「えー」や「あー」をなくすだけで、話にメリハリがつく。
逆に「えー」「あー」があるだけで、話がダラダラしている感じになってしまう。
講演で話す機会がある方はもちろんのこと、会議などで発表するときも心掛けてみていただきたい。
もちろんときどき出るのは仕方がないけれど、「えー今日のえーお配りした資料、えー3ページをまず開いていただき、あー上から5つ目のえー項目のえー……」みたいな人、本当にいる。弊社にも。もう内容まったく入ってこないの。「えー」しか残ってないの印象に。もったいないと思う。
えー、そんな感じで、えー良い講演ライフを!
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