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ヘンリーのThe Modelを作る。ドメイン知識を高め、顧客に寄り添ったプロダクトへ|営業統括 執行役員 インタビュー

株式会社ヘンリーは、「社会課題を解決し続け、より良いセカイを創る」というMissionのもと、中小病院向けの基幹システムであるクラウド型電子カルテ・レセプトシステム「Henry」を開発・展開しています。

今回登場するのは、今年6月に入社した営業統括の須賀崇さん。長年、営業コンサルティング畑で様々な企業を支援し、会社経営にも携わってきた須賀さんは、40代に入った新しい挑戦の場として医療スタートアップのヘンリーを選びました。挑戦の背景やHenryのプロダクト力について、お話いただきました。

須賀さんのプロフィールはこちら

レセコンの開発難易度を知っていたからこそ、チャレンジしたいと強く思った

──まずはヘンリー入社までのご経歴について教えてください。

新卒で東証一部上場の技術商社に入社し、営業職に従事していたのですが、当時は自分自身の営業力ではなく、売れるのは大手の商材力の強さのおかげと感じていました。そこに物足りなさを感じ、営業スキルを磨くべく、営業コンサルティング会社の「セレブリックス」へ転職したんです。そこでは、主にBtoB型の営業アウトソーシングという形で、様々な商材を代理で販売していました。

次の転職先も営業コンサルティング会社で、チームのマネージャーやプロジェクトマネジャーなどを経験し、会社を共同設立したのはちょうど10年前ですね。会社の経営をしつつ、BtoBの大手やスタートアップなどの新規事業だけではなく、既存事業に伸び悩んでいる営業部の立て直しの支援なども行いました。

──様々なフェーズの企業の商材販売をサポートされていたのですね。

広告媒体からSaaSプロダクトや食品まで無形有形関係なく支援させていただいていました。飲食店への卸しを専門で行っていた食品会社さんでは、コロナ化で店舗の休業などによって、急に売上が落ちてしまった。そこで昔ながらのルートセールスの見直しを提案し、利益をしっかり出せる営業組織へ変えるサポートをしていきました。

その他にも、ターゲティングの再選定やインサイドセールスの立ち上げ、トップセールスの育成など、営業の力で会社に貢献できる仕組み作りに関する幅広い領域で、色々な側面から営業の強化に携わらせていただきました。

──次の挑戦としてスタートアップをなぜ選ばれたのでしょうか。

多くのクライアントワークを経験するなかで、外部だからこそ”できること”と”できないこと”を、実感していたんです。

コンサルティングは、プロジェクトが1のタイミング、もしくはそれ以降で支援させていただくことがほとんど。そのなかで、「どうやってここまで事業を伸ばしていったんだろう」とよく思っていました。プロダクトをゼロから作って、大きくしていく過程を経験してこなかったからこそ、「いつかは挑戦したい……」とずっと考えていました。

また、今年40歳になるのですが、新しいチャレンジができる期間も限られているなと。先輩方から、どんどん新しいことへの適応力が下がっていくという話をよく聞いていました。だからこそ、今まで経験したことがない、0→1のスタートアップかつ事業会社に飛び込んでみようと思ったんです。

──そのなかでヘンリーへの入社を決めた理由を教えてください。

難易度がとても高い領域に挑戦してるところに惹かれ、一緒にチャレンジしたいと思ったからです。

前職のときに、大手の医療介護系企業をサポートしたことがあったのですが、その企業では、いくらニーズがあったとしても、診療報酬を請求するシステムである「レセコン(レセプトコンピューター)」の自社開発は絶対に行わない方針でした。

医療法人や地方自治体によって診療報酬のロジックが違い、請求の仕組みがとても複雑化しています。だからこそ大手であっても、システム開発に簡単に踏み切れず、既存のレセコン開発企業に委託していました。

大手があえて避けるほど開発の難易度が高いと知っていたからこそ、CEOの逆瀬川から事業のことを聞いたときに、「スタートアップ企業が、その領域にチャレンジするのか……!」と衝撃を受けました。

Henryは、電子カルテからレセコンまで一気通貫で開発しているので、他のプロダクトよりも、顧客のニーズに合わせた開発やカスタマイズが柔軟です。難易度は高いが、事業の拡張性やプロダクトの可能性を強く感じ、自分の営業力でこの事業に貢献したいと思い、入社を決めました。

ドメイン知識を身につけ顧客に寄り添った営業活動を行う


──現在はどのような業務を行っているのでしょうか。

営業統括として、インサイドセールスとフィールドセールスのマネジメントをしつつ、病院への新規のアプローチから契約に至るプロセスの最適化と改善を行っています。統括と言いつつも、自分でも対面にたって営業活動をしながら、さまざまなことを吸収しているところですね。

コンサルティングで支援する企業は、すでに事業戦略があって、「それをどう営業戦略に落とし込むか」からのスタートがメインでした。ヘンリーでは、事業戦略をどうするかの検討から関わっています。自分たち営業が得たお客様からの声は大事な財産です。だからこそ、フィードバックをどうプロダクトに反映してもらうかなど、開発部門とのより良い連携にも取り組んでいきたいと思っています。

──実際に営業活動をするなかで、難しさを感じることはありますか?

病院の各部署のドメイン知識を習得するのが大変ですね。営業プロセスのなかで最初にお話するのは、病院の事務長、企業で言う総務部長のような事務を統括している方です。

そこから電子カルテを医療現場でどう活用するかの検討フェーズに入ると、医師や看護師、医事といわれる請求業務を担う方などにデモンストレーションを行います。そのときに、各所の業務をある程度把握していないと、実際の業務でどう使い、どんな効果があるかまでイメージを持っていただくことができないんです。

言葉ひとつとってもです。入社して「褥瘡(じょくそう)」という、床ずれを意味する言葉を初めて知りました。こういう医療用語も理解している前提があれば、電子カルテでどのように現場の課題を解決できるかを深くお伺いできるのではないかと。

ただ、何を覚えていいかわからない状態から一つひとつクリアになっていくのは、とても面白いですね。一緒に働くメンバーも優秀な方ばかりで、日々学びながら、良い影響を受けています。

──難しいからこそワクワクされているんですね。実際に現場で営業活動をするなかで、お客様からどのような反応をいただいていますか?

今まで色々な商材を売ってきたのですが、こんなにも応援されるプロダクトがあるのかと思うぐらいですよ。「こんな電子カルテ待ってたよ」などと、営業段階で大変嬉しい反応をいただいています。

医療システムを担当されている方と商談を行うと、システムをつくる難易度を十分に理解されているので、「誰もできていない領域だから、このプロダクトは社会のためになる。頑張ってほしい」といったお言葉をいただいたこともありました。

今求めている機能がHenryに備わっていなかったとしても、プロダクトの将来性に期待して、導入を決めてくださる方も多くいらっしゃいます。長年営業のフロントに立っていますが、なかなかないですよ。

売って終わりではない!より現場で活用してもらうための営業組織を作る。


──今後どのような営業組織をつくっていきたいでしょうか。

自ら課題設定を行って、その課題に対して解決策を着実に実行していけるメンバーばかりなので、そういう方々が活躍できるような営業チームを作っていきたいですね。

ただ、営業だけでは解決できない課題もたくさんあります。開発はもちろん、ドメインエキスパートや導入サポートを行うCXチームも重要な存在です。わたし自身も周囲を巻き込み、手本となる姿をメンバーに見せながらチーム作り、それが組織に成長に還元しなければ!と思っています。

──「Henry」を導入したあとのサポートも重視されているんですね。

導入前には必ず営業だけでなく、導入サポートのメンバーと一緒に病院にお伺いします。そこで現場の方々が「どう活用したいか」を、丁寧にヒアリングするんです。

せっかく導入しても使われないのなら、意味がありません。単にプロダクトを売ればよいの営業ではなく、活用してもらうまで責任を持ちたいんです。今後はもっと営業とCXがタッグを組んだ体制を作っていければと思っています!

だからこそ、営業もドメイン知識をつけていかなければいけないと思っています。営業スキルはあっても、ドメイン知識がないと、同じ目線で議論ができません。ただ、それを全部やりきろうとすると、個人の力量に頼る部分が多く、「営業プロセスの標準化」がなかなかできにくい。

そのために、今後は営業過程の分業化や、システム化することで、PDCAを回しやすい体制を作っていければと思っています。まさに「ヘンリーのThe Model」を構築している最中です!

──入社してから2ヶ月が経ちましたが、営業活動を行うなかで、心境の変化などありましたか?

やればやるほど、ミッションである「社会課題を解決し続け、より良いセカイを創る」の重要性を感じています。

先日、日経メディカルに、Henryを導入したことで、ナースコールが半減したという事例が掲載されました。看護師が、「爪を切ってあげたい」「着替えを手伝ってあげたい」と思っていても、事務作業に追われてしまい、結局患者はその都度コールをしなければいけない。それがHenryを導入したことで事務作業の時間短縮ができ、患者さんへのケアの時間がより長く取れるようになり、コール数の削減に繋がりました。

高齢化社会のなかで、特に地方医療を担っているのは、ヘンリーのメインターゲットである中小病院です。業務改善が進めば、患者さんへのケアの質が上がったり、入院していた患者さんがご自宅に帰られてもサポートできる体制を築きやすい。電子カルテを活用してもらうことで、より良い医療提供が実現できると思っています。

──最後に、ヘンリーに興味をもっている方に向けて、メッセージをお願いします。

我々は後発かつクラウド型だからこそ、既存の電子カルテの課題を反映しつつ、新しい価値を提供できる。そこに加えて、圧倒的な市場規模があるのと、成長可能性を秘めた事業であると感じています。

現在は電子カルテを導入している多くの病院が、高価なオンプレ型のものを利用しています。オンプレ型は、5〜6年に一度サーバーの更新の期限があり、そこで電子カルテを見直す時期がやってきます。紙カルテからの切り替えだけではなく、既存の電子カルテを導入している病院でもリプレイスの可能性があるからこそ、お客様からHenryへの期待は大きいのです。

入社したばかりですが、毎日濃厚な日々を送っています。今はHenryを使っていただく病院を増やしていくフェーズです。そしてこれからは、「地域医療のインフラとなる」、さらに「日本の医療システムのインフラがHenryになる」という段階にどんどん進化していくと思います。そこに興味がある方とぜひ一緒に働きたいと思っています。

インタビュー:三浦 尚美


ヘンリーでは、さらなる成長に向けて採用も積極的に行っています。ご興味をお持ちいただけた方は、ぜひお気軽にご連絡ください😄

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