誘惑銀杏サステナブル【毎週ショートショートnote】

「SDGs SDGsって、何かというとそれが正解みたいに唱えてるけど、そもそも何の略か知ってる？」
　そう話しかけられて振り返った僕の鼻先には、銀杏いちょう色のブラトップに包まれた豊満なバストがあって、僕の返事も待たずにむにゅうと顔を埋めさせられた気もするし、自分から埋まりに向かった気もする。
「『持続可能な開発目標』、でしょ？　修飾語はどうあれ開発、が目的なのよ」
　左右両側から挟んでくるぷにゅむよが心地良過ぎて思考を失いそうだ。
「だけど、ある程度は開発してかなきゃ途上国はずっと貧しいままじゃないか」
「そもそも『途上国』って言い方がどこを目指してんのって言ってんの」
　ブラトップはまくり上げて、そんな、まさか、と思う間にその内側に顔を押し込まれる。僕の側の銀杏ぎんなんが悲鳴を上げる。正直嬉しい悲鳴だけども。
「開発しなくたって人類なんか持続できるのよ」
　環境系学部の僕達が学生の内に入籍したのはそういう話。

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（410文字）

　誘惑ということでエロに振り切ってみました。