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知らない街を歩いてみたい

 はじめましての人も、
 前から知ってる方も、
 ごきげんよう。

 偏光です。

 はたから見ればツッコミどころ満載の会話と思うのだが、

 夫婦に限らず同じ家屋内に暮らす者同士が、
 ある程度円満に生活していくための、
 心得の一つとして、

 「(たとえ関西人であったとしても)、
  即座に不用意にはツッコまない」
 が挙げられると思う。

(文字数:約3700文字)



日常がクエスト

  先週配偶者(・ω・)がいきなり、
  有給休暇を取った。

  生まれ育った地域に暮らし続けて、
  職場までもが近所なもので、
  時折たまらなく如何ともし難く、
  知らない街を歩いてみたい。

  一方この私(・∀・)は、
  物心ついた時から二年ごとに転居を繰り返し、
  生まれ育った故郷も幼馴染みなども、
  全く存在していない。

  基本知らない街しか歩いていないので、
  いい加減で腰を据えて落ち着きたいのだが、

  そこは結婚という形である程度、
  叶えてもらえた以上、
  配偶者側のこの時折の物狂いも、
  叶えてやらなあかんよな、

  ということで。

  「私も点訳内職とか、(・∀・)
   前倒しで進めてその日は空けとくよ」
  「ありがとう(^ω^)」

  と言うわけで有休の前日、

  「明日は出雲いずもに行きたいんだけど、
   日帰りだからすっごく早く家出ないとね」
  めっちゃ(・ω・)真顔。

  「…………(・∀・)
   (いや出雲はさすがに関西の、
    中でも紀伊半島中央部辺りからの、
    日帰り目的地じゃねぇだろ。汗)
   ……もしかして出雲でそばが食べたいのであれば、
   せめて距離的に間を取って、
   兵庫県の出石いずしはどうかな」

  「いずし」(・ω・)?
  「皿そばが有名だ。
   私は社員旅行で行った事があって、
   近くには城崎きのさきがある」

  「きのさき」(・ω・*)耳に覚えが
  「温泉地だ」
  「だよね。よしそこにしよう(^ω^)」

  とりあえず出雲までの強行軍は回避できた。


とは言え出石に何があるかは知らん

  とにかく配偶者(・ω・)は、
  知らない街を歩いてみたくて仕方がない。

  言っておくが私(・∀・)も、
  一度だけ社員旅行の昼食で寄っただけだ。

  大まかな方向以外はノー検索、
  今時スマホもカーナビも持たずに出発。

  イエーイむしろ五感で勝負だ。
  人間本来の生命力がみなぎるぜ。
  (・ω・)(・∀・)♪
    人 ← 安全運転で無事に帰れるようお祈り

  まぁ高速に乗って中間辺りの、
  宝塚北サービスエリアで、
  ルートを訊ねて紙の地図ももらうんだが。

  すみません今時スマホ持たないなんて。
  (;・ω・)(・∀・*)
  紙の地図すげぇし素敵に分かりやすーい♪
  (まず礼を言え。そこは恐縮すんな)

  ガソリン入れて、
  タイヤの空気圧チェックもして、
  (↑高速乗る前は地味に重要)
  新名神、中国自動車道、舞鶴若狭と、
  高速を乗り継いで、

  北近畿豊岡自動車道を養父やぶで降りた先は、
  雪国の証、
  タテ型信号機と停止線看板。

  休憩入れながらで家を出てから、
  約5時間で着いたな。

  しかし市街地に入る手前のオブジェで、
  ちょい戸惑った。
    ↓
  あれが有名な時計台?
  ?(・ω・)(‘・∀・)いや違う気が……

  町営の駐車場に停めたら、
  携帯用の案内地図もらえて助かる。  

  まずはそば(・ω・)そば (・∀・;)
  ちなみに運転手は配偶者だけ。
  (私は四輪免許持ってない)

  そばで有名なだけあって、
  専門店がざっと20店舗は並んでいるもので、
  純粋に配偶者の勘に頼る。
  (・ω・)ここ旨そう (・∀・)はい


そばに慣れていないもので

  そば文化圏の方々には、
  片腹痛い記述になるかもしれないが、

  うどん文化圏の方々には、
  正直知らなかった話もあるかと思う。

  江戸時代に信州の殿様が移り住んで、
  そばは元々出石でも取れていたけど、
  信州での製法を伝えたとのこと。

  出石は焼き物も盛んなので、
  小皿に二、三口分のそばを盛り付けて、
  基本5皿で一人前。

  小皿に分けただけのもりそばだろ、
  などと侮るなかれ。

  ・天然塩
  ・蕎麦つゆ
  ・薬味類(ネギ、ワサビ、大根おろし)
  ・山芋
  ・生卵
  が用意され、

  まず天然塩を振っただけの一皿目を、
  ひと口食べた時点で完全敗北。
  (・ω・)うま(・□・)

  〆のひと皿も天然塩のみで、
  堪能しなくては気が収まらん。

  すると他の薬味に山芋生卵の組み合わせで、
  残りわずかに3皿は、
  不可能に思えるほど少な過ぎる。

  結果それぞれに二人前の10皿完食。

  そば文化圏の方々には言わずもがなだが、
  そば湯は飲め!

  存在自体ほとんど知らなかったー
  (・ω・)(・□・)風の噂に聞く程度よ

  腹が確実に重くなる!
  食べ過ぎではなくそばは成分上、
  消化不良気味にならざるを得ないからだ。

  そば湯であたためて消化を助けるわけだ。
  飲んでなきゃもっと重い。街歩きもっと辛い。


城下町、なんだよね

  街のシンボル時計台、
  (正式名称は辰鼓楼しんころう
  文字盤がローマ数字なのが気になる。

  出石城跡がありましたけれど、
  山頂までは一時間歩くとの事で断念。
  近くで一泊する機会があった時に考えよう。

  昭和のレコードや骨董品が並んだ店を見つけ、
  配偶者は一枚一枚を探り出しに潜り込み、
  なかなか外に出て来なくなる。
  (・∀・)まぁ楽しむがいいさ。

  私は幼少期におばあちゃんと、
  共に食したノスタルジーお菓子、
  「そばぼうろ」を是非とも買わねばならん。
  “(・〜・)サクサク (・ω・*)出てきた

  何せ配偶者は知らない街を歩いてみたいので、
  「あそこに風見鶏乗っけた時計台あるねぇ」
   (・ω・)何だろう (・∀・;)
           (行ってみる気だな)
  観光地でもない純粋に住宅街の坂道を登って、
  辰鼓楼をイメージしたであろう、
  時計台の正体まで。
   (・ω・)なるほど (;・∀・)
       (誰もここまで来んで。
       ってか時計台にすら気付かんで)

  駐車場の近くにあった、
  『出石のハム工房 但馬たじまさと』でお買い物。
  その辺りではうどん屋パン屋も、
  こっそり営業してました。

  そりゃ他の選択肢も無いと、
  そばアレルギーの方には街全体がつらいよね。


せっかくなので城崎にも

  「温泉にも入りたいです(・ω・)」
  「ですよね(・∀・)」

  312号線を北上して約30分。
  「城崎、と言えば志賀直哉(・∀・)」
  「『夢千代日記』も城崎じゃなかった?」
  (・ω・)違った?(・∀・)吉永小百合?
     ※同じ兵庫県ですが湯村温泉でした。

  城崎は「外湯めぐり」が有名で、
  7軒(現在さとの湯は長期休館で6軒)の、
  温泉場を巡るものとされていますが、

  元々湯治場だからね。(・∀・)長逗留よ。
  一泊で全湯制覇するもんじゃない。

  やはり城崎文学館がありまして覗きますよ。
  (・∀・)白樺派(・ω・)何それ?

  あと街歩き中に気になった、
  本とレコードとコーヒーの店「まんさく」で、
  コーヒーいただいて、

  温泉には一軒だけ入って帰りました。

  帰り道はアースシェイカー聴こうっと♪
  (*・ω・)ああ(・∀・)ダイヤモンドユカイ?

  それはレッドウォーリアーです(怒)
  (#ΦωΦ)ごめんなさい(・×・;)
         素で間違えました

  専門分野以外の知識なんて誰もがこんなもの。


お天気良かったからこその落差

  幸いにしてその日は青天。
  高速道路から見渡せる山々の緑も美しく、
  帰り道も夕陽を映して薄赤く色付いて、

  宝塚北サービスエリアで夕食取ったら、

  とっぷり日が暮れてしまってたな。
  (・ω・)おおう(・∀・)

  そうだった。
  私の故郷も20時には繁華街すら終わってたぜ。
  街灯ひとつも見当たらない、
  漆黒の山々の重量感ときたら。

        そりゃ怖いね
  (・ω・) (・∀・)
  山が畏怖崇拝の対象になるわけだね

  後日『但馬の郷』で買ったソーセージと、
  出石から城崎までの道中に寄ったコンビニで見つけた、
  コップ酒ですが山廃やまはい仕込みの、
  『香住鶴かすみつる』で晩酌。
     ※同じ兵庫県ですが香美町香住区の地酒

  完璧な下戸(アルコール分解酵素皆無)
   ↓ しかしアテ好き。
  (・ω・)(・∀・*)美味いよ
  山廃?   ↑酒好きだが日本酒180mlで限界
   ↑  
  原料の米を潰さずに表面を磨いてから仕込む。


以上です。
ここまでを読んで下さり有難うございます。

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