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配筋豆知識『基礎』

配筋の基本ルールは、構造図の最初にある配筋標準図なんですが、統一されている訳ではなく、日本建設業連合会・日本建築学会・東京都建築士事務所協会・関西建築構造設計事務所協会などの団体で作成されている他、大手ゼネコン、大手設計事務所では自社で作成されていて内容は必ずしも一律ではなく異なる部分がありますので、物件毎に確認する必要がありますね。

ここでは配筋のポイントと豆知識をご紹介したいと思います。

杭基礎

  1. ベース筋にも上下関係がありますので、基礎リストどおりに配筋しましょう。

  2. 1本杭のベース筋には立上りがありませんが、複数本の杭基礎のベース筋は20dの立上りが必要となります。柱と杭が偏芯している場合は、ベース筋の立上りを40dになっていることもあります。

  3. はかま筋は、一般的に構造計算外で基礎コンクリートを拘束、ひび割れを防止するための鉄筋なのですが、塔状建物などで基礎に引抜力が生じる場合や、複数本の杭基礎の場合は構造計算による補強筋となります。

  4. 応力を負担しないはかま筋は定着長さに規定はありませんが、しっかりと固定するために、ベース筋の上部に150程度水平に曲げています。

  5. ベース筋の端部で結束し易くする為に、鉄筋がはみ出し過ぎて端部のかぶり厚が確保できていない場合がありますね。


べた基礎

  1. 基礎スラブの第1鉄筋は基礎梁のコンクリート面から50mm以下にしましょう。

  2. 基礎スラブの継手位置は、地反力を受けますので一般のスラブとは逆になり、上筋は端部、下筋は中央になります。但し、杭基礎の場合など地反力を受けないスラブの継手位置は一般スラブと同じになります。

  3. 地震時に浮き上がりが生じる場合、基礎スラブの下筋の定着は、水平のみ込み長さを含めず、立上り直線定着でL2を確保することがあります。


基礎梁

継手位置の端部とはコンクリート面からLo/4をいい、中央とは中心部のLo/2といいます。(Lo/4とは大梁間の内法寸法)

  1. 直接基礎の基礎大梁主筋の継手位置は、上筋は端部、下筋は中央になります。

  2. 杭基礎等の下向荷重が支配的になる場合の基礎大梁主筋の継手位置は、上筋は中央、下筋は端部になります。

  3. 杭基礎等の地震荷重等が支配的になる場合の基礎大梁主筋の継手位置は、上筋下筋共には中央になります。

  4. べた基礎の耐圧版が取付く等の上向荷重が支配的になる基礎小梁の継手位置は、1と同様に上筋は端部、下筋は中央になります。但し、単純梁及び外端の上筋の継手位置はLo/6となります。

  5. 4以外の基礎小梁の継手位置は、2と同様に上筋は中央、下筋は端部になります。但し、単純梁及び外端の下筋の継手位置はLo/6となります。

  6. 地中梁主筋と柱主筋・杭頭補強筋と干渉し鉄筋のあきが確保できないことがあります。鉄筋が混み合う部位は事前の検討が重要になりますね。

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