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26.再手術のその後

貧血問題

再手術のその後、経過は良いが、先生は貧血がひどいという。
やはり血が出過ぎた。

「ご飯しっかり食べて自分で作ってくれるんが一番なんじゃけど、無理そうなら輸血を考えています」


ーーー輸血?!


それは是非とも避けたい。
鉄剤を飲み、ご飯をモリモリ食べて、一日で僅かではあるが改善が見られたためとりあえず輸血は回避した。
ほっ…

それからも二日おきに採血されてチェックされているが、こうやってちょいちょい抜くから減るんじゃ…?と少し思った。
そんなには抜かれていないけど笑。


テープかぶれ問題

「じゃあガーゼ取って傷を見てみましょう」
ベリッ…!

「ビャッ!!!」(私の声)

テープかぶれを起こしてしまった私の肌は、テープにくっついて行ってしまった。

「あらら」

先生は、そこを消毒して、薬を塗って、痛みに震える私にシートを貼ってくれた。
そして、テープではかぶれることを察して、チューブ状のゴム?に胴を通して、ガーゼを押さえるという簡易チューブトップを作ってくれた。
しかもズリ落ち防止のショルダーつき。

その日から、形成外科のM先生は、毎日ずっとまるで皮膚科医のように私の肌をケアしてくれている…。


点滴取りにくい問題

手術前に、点滴を打つという。
栄養剤と、吐き気止めと、あと…?
「手術中にも使うんで、点滴のライン取りますね!」
と看護師さんがやって来た。

手を縛り、親指をギュッと握りしめる。

「あれ?」
「痛くないです?」
(そんなに痛くないけど…)
「ダメですね、これ…一回抜きます!」
(言われれば痛いような)

もう一度チャレンジ。
「………」
「………」
「ダメですね。ごめんなさい!代わりますね」
先輩看護師がやって来る。
ちょっとキツめに縛って腕をパンパンっと叩いて、なんとかラインが取れた。

そして手術後、もう一本入れなければいけなくなる。
意識がまだ朦朧とする中、パンパン腕を叩かれているのを覚えているが、なんとか一度で取れたようだ。


手術後。
「一本抜きますね」
もう使わないので、一本抜いて、一本から引き続き抗生剤と痛み止めを入れて行く。

その後再手術決定。
「手術では、これだったったら細いんで、もう一本入れますね」
そして、ここでもまたラインが取れない。
看護師さん焦る。
「大丈夫ですよ、色々試してみても…」
「いいえ、そういうわけには!」
2回目でなんとか取れる。
手の甲に!!!
痛い!!!
今2本刺さっている。

二度目の手術が終わり、やはり一本抜く。

手の甲が残る。
痛い。
三本点滴を打ち終わって、看護師さんに聞いてみる。
抗生剤と止血剤を長めに打つことになったとは聞いたが。

「あと、何本くらい残ってるんですか?」
「あと、4本ですね!」
む、無理!!!

「申し訳ないんですけど、手の甲にあると痛くて…」
「そうですよね、変えますね!」

深夜の薄暗闇で、頑張って取ってくれたのだが、上手く行かない。2回ダメだったところで、別の人に交代。
その人は、一瞬でバシッと決めてくれた。


翌日の夜、3本の点滴が終わろうとしていたが、最後の少しがどうしても入っていかない。
ここで私の血管が終了、漏れ出したようだ。
あと一本なのに!!!

「別なところ取りますね」
「どうしよう、あともう一本だから、足首で取っていい?」

足首は…初めてだった。

次の点滴が深夜なので、明るいうちにラインをとっておくことになった。
ギリギリ靴が履けるところで取ってくれた、足首のライン。

「あはは!本当に足首で取ってあるー!」
引き継ぎで来た看護師さん大喜び。
「これはあまりみないです〜うふふ」
そう言いながら、点滴をセットしてくれた。

計何本打っただろうか。
今、私の中身は点滴の方が多いんじゃないだろうか。
いや、そんなことはないだろうけど。

「(ミキ隊員)さん、ライン取りにくいって有名になっちゃいましたよ」
(…そうでしょうね、あれだけ動員すればね…)

そもそも今まで点滴なんて数えるほどしか打ってないんだから、取りにくいも何も、そんなの本人も知らなかったのだ。
「穴だらけになっちゃいましたね」
最後の点滴を抜き取り、
「コレで終わりです!」
9日に始まり、本当なら10日で終わるはずだった私の点滴は、14日の朝にやっと終わった…。

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