31.抗がん剤治療１回目！

８月１２日（木）

午前９時２０分。
大雨の中、傘をさして２０分歩き、病院に着く。
スカートの裾がびしょびしょだ。
今日から一回目抗がん剤治療のための入院！
そして入院前のPCR検査！

前回の手術の時、
「入院前にPCR検査しないといけないんですー」
と言われ、例の二回目の手術の時は、もう入院してるから要らんだろうと思ってたら、
「手術前はしないといけなくなって」
と言われ、じゃあ今回は手術ないから無いのかと思ったら、
「県内でコロナ患者が増えてきたのでやっぱり入院前にします〜」
との事。
なんで毎回毎回そういうタイミングに当たるかなぁ。
嫌なんだよ鼻のヤツ！！！痛いもん！！！
渋々受けて、一度家に帰る。
１３時までに連絡がなければ、１４時から入院だ。

そして１４時、電話がなかったので、夜勤から戻ってきた主人に車で送ってもらう。部屋まで付き添いは出来ないので、玄関で荷物をもらい、ここでお別れ。
頑張れー！と手を振って帰っていく。これから寝て、また夜勤だ。家の事も任せていて、申し訳ない。。。

部屋は今回も追加料金のない４人部屋。
窓際が空いていたので、窓際にしてもらった。
色んな先生や薬剤師さんが明日のスケジュールや薬の内容の説明をしに来てくださる。
本人は呑気にはいはいと返事をするだけなのだけど。


その後、乳がん看護認定看護師の方が来られて、「医療用ウィッグって用意した？！」とカタログやサンプルを持ってきてくださる。
こちらから斡旋は出来ないんだけど、色々紹介は出来るから〜とサンプルを持ってきて、試着させてくれた。
「あー、コレは似合わない！黒すぎる！買うならもっと明るい色！」
「あっ、コレいいんじゃない？可愛い！」
「うーん、コレも良いよ、お値段も良いけど！」
なんてキャッキャ言いながら色々試着した。
一度試着してみると、イメージが湧くし、髪無くなるんだなと実感した。

採血はやはり変なところから取った。明日の点滴の分残しとかないと！との事。
もう、腕から取るのはすっかり諦めたらしい。
夕飯もしっかり食べ、夜もしっかり寝た。

８月１３日（金）いよいよ！

朝イチで主治医の先生が来られて、
「採血も問題なかったので、今日は昼くらいになると思います」
との事。
朝ご飯の後、看護師さんが「シャワー浴びてきなよ！」と言うので、シャワーを浴びてスッキリ。



昼ごはんを食べ、いよいよ抗がん剤の点滴の時間が来た。
「はい、じゃあ横になってもらおうかな！」
と看護師さん。
「あれっ？ここでするんですか？」
「えっ、どっか行きたかった？」
てっきり化学療法室とかに行くのかと思っていたので、部屋の自分のベッドでするなんて思っていなかった。

横になり、やはり変なところから点滴のラインを取る。
「トイレ大丈夫？」
「あっ、ハイ！今行きました」

まず針を刺して、ちゃんと流れるか生理食塩水を入れてチェック。
OKだったので、吐き気どめの点滴を１５分くらいかけて入れる。
その間、約３０分ほどだったのだが。
「す、すみません…トイレ行きたいです」
「あはは！心電図準備するから、つける前に行って来て〜！」
ガラガラと点滴スタンドを押してトイレへ。
さっき行ったのに…！

その後、もう一人看護師さんが来られて、心電図と酸素濃度計を取り付けられ、ダブルチェックして抗がん剤の点滴が始まる。

エンドキサン注という。
「アレルギー出る人がいるから、１５分くらいは一緒にいるね！」
とのこと。
幸い、アレルギーの症状は出ず、点滴は順調に終わった。

「２本目行くね！」
再び看護師さん二人でチェックして、ドタキセル注を。
そして１５分くらい様子見。
「じゃあしばらく離れるけど、何かあったら呼んで！痛かったり、エラー鳴ったり、トイレ行きたくなったり！笑」
あはは、と笑って看護師さんが離れていく。

そして約２０分後ーーー。
まずい。
コレはまずい。
笑い事じゃない。
ナースコールを押す。
『どうされましたー？』

「スミマセン…トイレ…！！！」

看護師さんが来てくれる。
「ホント！ホントスミマセン！！！」
「生理現象だからねー！あはは」
もう恥ずかしいったらない。
なんで？！
なんで我慢できないの？！
普段こんなトイレ近くないのに！

心電図やら、酸素濃度計やらを外してもらい、点滴を持ってトイレへ…。
はぁ、スッキリ…。

「あと１時間くらいかなー！気分悪いとかない？」
「ハイ、ちょっと恥ずかしいのと申し訳ないのとくらいですかね…」
「あはははは」

その後１時間、尿意を催す事もなく、無事点滴を終えた。
「はーい！じゃあコレで終わり！身軽になるよ！トイレもいけるよ！行っておいで！笑」
明るい看護師さんに助けられて、無事点滴を終えた。
（そしてトイレにも行った）

副作用について散々説明してもらったが、とりあえず今のところ何もない。
夕飯もしっかり食べた。
むしろ、精進料理のようで物足りなかった…。

メインが柚子味噌豆腐…。
ナスとグリーンピースの炒め煮、キャベツとキュウリと豆とカマボコのマヨネーズ和え。

寂しい…。

８月１４日（土）

もりもりと朝ごはんを食べ終わった後、乳腺外科の主治医の先生が来られる。
「調子は…」
「良いです！」
「特に何もなさそうですね。じゃあ今日退院にしましょう！」
という事で退院が決まった。
１０時半過ぎ、主人に迎えに来てもらい、病院を後にする。

先生が、明日くらいからちょっと辛くなるかも、と言っていたので、今日中に出来ることをする。
とりあえず、食品の買い物、義父の入院中荷物の、不足分の購入、後、アイスも買いに行こう！

色々して、多少胃のむかつきを感じるが、食欲が落ちるほどでもなく、夕飯もペロリと平らげてしまった。

こんな感じで終わった、抗がん剤治療１回目。
なんだか拍子抜けだが、これから？これからなのか？！
不安は続く…！