「チンして」
たしか40歳には届いていなかったけれど、とうに30歳は超えていた頃だと思います。「モスキート音」というものがあることを知りました。8000Hz以上の高周波音は高くなるにつれて年齢によって聞こえないというものです。コンビニの前でたむろする不良たちを追い払うために、店先にこの音を流す店が現れた、なんてニュースで知ったはずです。
それで、職場のデスクでモスキート音の音声ファイルをダウンロードして再生してみました。
「おや、何も聞こえないぞ」
ボリュームを最大にしました。すると、
「○○さん(わたしの名前)、うるさいですよお」と後輩からお叱りを受けました。
「おまえ、聞こえるの?」
「えっ、○○さんは聞こえないんですか? これ、モスキート音でしょう。年寄りぃー」
「うるさい!」
「いや、うるさいのはその音です。早く止めてください」
というようなやり取りがあった覚えがあります。いや、このエピソードは表題とは直接関係ありません。
「チンする」とは電子レンジで温めることです。
もし、上の後輩から「○○さん、これ、チンして食べてください」なんて言われる機会があったら言ってやりたい。
「おまえ、あれがチンて聞こえるのか。俺にはビーピーとしか聞こえないなあ。耳がおかしいんじゃないか」
心の狭い先輩だ。
もちろん、わたしもふつうに「チンする」を使っています。
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