『Distinction 2000』は限られた時間で効率よく英語学習するのにおすすめの本ですよという話(2023/11/11)

へみです!

英語系YoutuberのAtsuさんがご友人と執筆したという英単語帳『Distinction 2000』が発売されてから3年半が経ちました。

こちらの単語帳、以前はこの記事で買わずにスルーした理由を書いていたのですが、結局あの後買って3週くらいしまして。素晴らしい出来だなと思ったのレビューします。とくに「限られた時間で効率よく英語の勉強をしたい人」におすすめです。



まるでAtsuさんのノートみたいな本


本の第一印象

「この本、誰かのノートみたいな本だ……」

この本のレイアウトを見たときに真っ先に思いました。

私見ですが、学びとは「継続すること」だと思います。言い換えれば、飽きっぽい人間の脳みそでも続けて覚えられる方法を探すことが学びの根底にはあります。新しい本を買うこと、いろんな学習法を試すこと、人の意見を取り入れること……これらは学びをつづけるためにさまざまな角度から燃料を継ぎ足したり、燃費のいい走り方を試したりしているのだ、と個人的には捉えています。

Atsuさんは継続することに加えて、実際に使うことを長く実践してきた方です。Atsuさんが時間をかけて編み出した、効率的なノートの形がこの本である、と言えるのではないでしょうか。


この本の良さをひとことで言うと

この本はどんなところが優れているのか? ひとことで言うと使えるようになることがゴールになっている点だと思います。これから買う方のために要点を整理してみました!

  1. 実際に伝わる表現がいっぱい収録

  2. ひとつの言葉に対して相性のいい組み合わせを確実に提示

  3. 同じ言葉を何度も収録(アクティブリコールという学習法)

  4. ひとつの話題ごとに頻出単語リストを用意

  5. イラスト多め

  6. コラムも収録

この本は読者に何とかして学びのコツを掴んでもらおうとしているように見えます。学びは継続であることはすでに述べたとおりで、その本質は知識を自分のものにすることです。

この本は、そうとう英語をやっちゃっている人に共通する記憶術がてんこ盛りです。言葉に出会ったとき、使えるようになりたいと思ったら不思議とノートがこんな形になっていくことがあります(この記事の筆者も似たようなノートを作っていた時期がある)。

ゼルダの探索ノートを作っていた時のもの。
見出し、品詞、イメージ、派生語、必要なら発音と類語…と情報を継ぎ足していく。


覚えているのか、使えるのか

突然ですがみなさま、この単語を2パターンの方法で覚えてみてください。
まずは1つめから。

――――――――――――――――――――――――――――
sedentary:座りがちの、座っておこなう
――――――――――――――――――――――――――――

どうでしょうか。
では次の方法。

――――――――――――――――――――――――――――
sedentary
(形容詞):座りがちの、座っておこなう
発音は「デンタリ」で、セの部分がすこし高めの音になるように言ってください。

よく使われる言い方は "a sedentary job"です!
「ア デンタリジョブ」と3回言ってみましょう!
"a sedentary job" "a sedentary job" "a sedentary job"…
座り仕事とかデスクワークって言いたいときに使えます。

Google画像検索:Sedentary job

もう3回言いましょう。
"a sedentary job" "a sedentary job" "a sedentary job"…

――――――――――――――――――――――――――――

どっちが優れているとかではなく、前者は覚えるため後者は使うためにできていると言えます。英単語、日本語の意味に加えて、フレーズ、イメージなどの情報を結びつけて、何度も使ってみると覚えやすいです。

で、『Distinction 2000』は後者を意識して作られていますよ、ということです。


おすすめの使い方など

あくまで筆者個人の意見ですよ!

どんなひと向け?

この本は英会話のために使うとよさそうです。例文が良いので、TOEICの回答時間を縮めたい人にも向いているかなと。またふだん忙しくて時間がない人が例文に集中することで効率よく学べる点はかなりGOOD。アカデミックな使い方をしたい人は時間をかければ使えるとは思いますが、回転率が落ちます。

科目として定期テストがあるようなシチュエーションよりも、「英語できるようになりた~い!」って思っている意欲の方にピントがあっていると思います。ただ、テストのために買った人がこの本を使ってみて、結果に結び付けられずにがっかりする気持ちは分かります。これから買おうという方は、あなたの英語を学ぶ目的とこの本が合っているかは気にしたほうがいいかなと思います。

例文をブンブン回して勉強量をかさ増し

この本のいいところは例文の質が確かであるところです。英文校閲が丁寧にされていて、リアルな場面を意識している。つまり例文を中心に繰り返し読もう、その感覚を体に馴染ませよう、というのが使い方への回答になると思います。

余談ですが、世の中には他人の作ったノートで勉強できる人とそうでない人がいます。この本の使い方における課題は、Atsuさんの英語ノートみたいな本になっているがゆえに、もう書いたり調べることがないという余白のなさです。これはうまくコツを掴めばクリアできると思います。すべての見出し語に発音記号をつけたり、類語を列挙していくのも手ですね。

この記事の要約

この記事をまとめると、

『Distinction 2000』は勉強量が欲しいけど時間が限られている人への補助線のような本で、特に英会話に向いている。例文の質がいいので繰り返し読むことをおすすめします。

というまとめになるかと思います。

みなさんが英語力を増強されることを願っています!
ともにがんばりましょうっ。


お読みくださり感謝。

へみ
2023年11月11日大幅編集


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