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産後2ヶ月で授乳期乳がんになりました。#10〜いちばん辛かった数日間の話②

検索魔になった結果、気持ちがどん底まで落ちてしまいました。家族を巻き込んで落ちるところまで落ちますが、少しずつ動き出していくところまでの話です。

息抜きに外へ

そんなに長くは生きられないんだ、と思い込んで数日。

夫の計らいで、ひとりで食料品の買い物にでかけました。
外に出ることでちょっと気分を変えようとしてくれたみたい。

ときどき通るスーパーまでの道。
この道もあと何回通れるのだろうか。
考えてしまいます。

また、道行く人を見るのもとてもしんどかったです。

仲が良さそうな老齢のご夫婦。
あんな風に過ごしたかったなあ。
それも叶わないんだなあ。

と思って、全然息抜きになりませんでした。


紹介先の予約

書き忘れていましたが、告知の日は週末でして。
紹介状を書いてもらった病院の予約は週明けとなりました。

その頃にはすっかり悟った気持ちになっていたわたし。

告知された病院からは、
連携のない病院への紹介になるので、一度直接電話してみてください

と言われていたので、しんどい気持ちながらも電話。(電話が苦手)

そしたら、病院から連絡して予約を取らないと紹介されたことにならないとのことで。

再度、告知された病院に連絡。
受付の方が、快く対応してくださいました。
感謝。
どん底の枯れた気持ちに喜びの雨。
その週の週末に予約を取ってくれました。

大きい病院ってなかなか予約が取れないイメージだったので、週内で行けることになったのは本当によかったと思いました。


調査結果報告

仕事帰りの夫に、病院の予約が取れたことを報告。
そのときに、


いろいろ調べてたみたいだけど、なにかわかったことはあるの?


と聞かれました。
完全に悟っていることを悟られているのか。


聞きたい?
あんまりいい結果じゃないよ

答えます。
それでも、聞きたいって言ったので。


予後があまりよくないタイプの
顔つきの悪いタイプで
しこりも大きいかもしれなくて
もし本当にそうだったら、あんまり長くないかもしれん


正直に、調査結果を報告しました。

今振り返ると、
なんで正直に言ってしまうのか、
優しさのかけらもない、配慮もない、
なんてことをしたんや

と思いますが。
当時は自分ひとりで抱えるにはしんどかった衝撃的な調査結果だったので。
言ってしまいました。

ちなみに、このようにバカ正直にいろいろと言ってしまうことは、今までも何回もありまして。
そのたびにメンタル弱いさんの夫を苦しませております。申し訳ない。

その日、子どもが寝ている暗い部屋の中で、夫婦ふたりでめっちゃ泣きました。

足りないものは補いあって、それでも無理なときは自分が頑張ればいい
そう思って家族になりました。

それなのに、頑張ってもどうにもならないことがこの世にはあるのか。

この人と、子どもを残していなくならなければならないことがあるなんて。

目から鱗。
と同時に、絶望にも近い気持ちになりました。


自分がいない世界を考える

もし、自分がいなくなったら、どうなるのか?

めっちゃ大袈裟ですが、考えたことはありますか。わたしは、正直考えたことはありませんでした。

悲しんでくれる人がいるのか、とかはまあ置いといて。

まだ、出会えて2ヶ月の自分の子どもの成長が見られなくなると考えたら本当に辛かったです。

死んでしまったら、子どものことも忘れてしまうのかなあ

幽霊みたいになって、ずっと見守っていられたりはしないだろうか

とか、いろいろ思いました。

この頃は、悔しい気持ちも大きかったです。
やっぱり、なんで自分が病気になるのか!とか思ってた部分もあったのかなあ。

しかし、だんだんどん底の気持ちから抜け出していきます。
どん底の気持ちってある程度続いたら吹っ切れるようにできてるのかな。

病院も予約できて、治療に向けて動き出せる、ってのもあったのかもしれないです。
辛いのは辛かったけど。

紹介先の病院での初診の話は次回。

つづく。

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