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8/15 オンライントークイベント⑦ @横浜シネマ ジャック&ベティ、開催しました!

8月に入ってから3週連続でお届けしております、横浜シネマ・ジャック&ベティさんとのコラボ・オンライントークイベント、本日が7回目となりました。今回は『ビッグ・リトル・ファーム 理想の暮らしのつくり方』を配給するシンカのスージュン代表が登壇しました。上映終了後の劇場にて、オンラインにてご参加頂いた皆さま、ありがとうございました。

先ずは上映作品の『ビッグ・リトル・ファーム〜』について、その出会いから伺いました。「2年前のトロント映画祭で出会った時には、上映会場に人が殺到してアメリカの配給権の争奪戦になっており、観ることが出来ませんでした。当然、日本の配給権も他社が買ったかなと思っていましたが、翌年のベルリン映画祭で観て感銘を受け、念のため配給権の問い合わせをしたところ、まだ決まっていなかったので、3日間エージェントのオフィスに通って交渉しました。映画の中身にとても共感し、コロナ前でしたが危惧する問題への対処を、希望をもった描き方がされているので、ぜひやりたいということを伝え、幸い我々が配給することが決まりました。そこから3/14の公開日に向けて1年近く準備を続けてきましたが、公開して2週間ちょっとで非常事態宣言が出て、そこから2ヶ月間ほぼ上映が出来なくなりました。非常に悔しい思いをしましたが、その間も諦めずに準備を続けました。2ヶ月後に営業を再開した映画館の方々に、再度、withコロナの時代に観て欲しい作品なので、と上映をお願いしました。タイムリーな映画ということで、6月から何十館も上映が始まり、それが今も続いています」。

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そして、シンカ配給作品の殆どを上映しているというジャック&ベティの梶原支配人からは、多様な作品を配給する狙いやこだわりについての質問がありました。「大きく二つあると思います。1人の観客として、良い作品を観て、高揚感を持って映画館を出て、いい気分で少し世界が変わって見えるというような体験が大好きなので、映画館で観る価値があるかというポイントは作品を選ぶときに大切にしています。それから、作品に共感するのはもちろんですが、映画は娯楽という乗り物に乗せてもらえて、最後まで観終わったら作品が持っているメッセージを受け取ることができる素晴らしいエンターテインメントだと思っています。なので、社会的なメッセージだったり、世の中に影響を与えるような、映画を届けるのはそういう行為だと思うので、メッセージ性のあるもの、娯楽性にプラスして観て残るものがある作品を届けたいと思っています」。

スージュンさんから梶原支配人への「これから映画館の役割は変わっていきますし、より貴重になっていくと思っているので、梶原さんがジャック&ベティさんをどんな場に進化させていきたいか、そして私たち配給会社への望むことがありましたら」という問いかけに対して、梶原支配人からは「閉館していた2ヶ月の間にオンライン上映や配信など劇場以外の映画の楽しみ方が広がりましたが、劇場としては劇場で観る価値、お客様が劇場の良さを知ってきて頂いていることを追求していきたいと思っています。劇場に来て、新しい作品を知ったとか、舞台挨拶で監督と出会えたとか、交流会などで他のお客さんと知り合ったとか、そういうことが生まれるのが場所に来るということかと。映画を観る環境は広がっていきますが、その中で価値ある空間として進化していければなと考えています」。

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「スージュンさんが初めてデートで観た映画は何ですか?」「梶原さんは昔、バンドマンだったって本当ですか?」といったお二人の過去を探る質問が続いた後、「映画祭以外での新作の買い付けの場、監督やプロデューサーからの直接の売り込みはあるのか」という質問に「売り込みは結構あります。独立系邦画はよくありますし、その中でもやる価値がある作品はそういうきっかけで配給することもあります」と答えられました。「配給や宣伝で大切なことは何ですか?」という質問に対しては「映画配給業は映画の伝道師というような仕事だと思っているので、手段は変わっても人づてに真摯に届けていくことが大事かなと。お客さんを甘く見ないというか、お客さんは映画の良い悪いを非常によく分かっていますから、良い作品を選んで真摯にコツコツ届けていくことを常日頃から心がけています」と答えられました。
「今年のオススメ作品は?」というご質問には、自社配給作品で来週21日からジャック&ベティさんでも上映となる『海の上のピアニスト 4Kデジタル修復版&イタリア完全版』を挙げられました。ぜひ劇場で観て頂きたい作品です!

3月に始まった上映がコロナ禍において中断し、そこから諦めずにコツコツと届けることを続けてきた結果、8月となった今もジャック&ベティさんのように上映が始まる劇場があるというお話は、ミニシアターと独立系配給会社が過ごしてきたこの半年を振り返るようなトークとなりました。

本日でプロジェクトを立ち上げて3ヶ月が経ちましたが、期間限定販売だった配信パックも、好評につき、販売を延期したものもあります。下記ページよりぜひご確認ください。




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