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シェイプ・オブ・ウォーター

自分の為の記録として書きますので文章はめちゃくちゃです。
[ネタバレ含みます]

公開 : 2018年3月1日
監督 : ギレルモ・デル・トロ
ジャンル : 恋愛/ファンタジー

デルトロ監督の他の作品はパンズラビリンスとパシフィックリムは視聴済みです。
パンズ〜の気持ち悪さと胸糞さは今でも思い出して胸焼けしそうですがあのクリーチャーの感じをラブストーリーの主人公として持ってきたところがやっぱ今回の凄いところだと思います。

時代背景はアメリカとソ連の冷戦中にあった宇宙開発戦争中のアメリカで白人優位、男性優位の描写が顕著でした。
ラブストーリーと並行して差別の問題が大きなテーマですね。というか最近の賞を取ってる映画は大体差別をテーマに取り扱ってますね。発話障害、黒人、ゲイ今よりももっと生き辛かった時代だと思います。

半魚人とのラブストーリーってどこまで描くの?って疑問だったんですけどちゃんとしっかり描写されてて「まじか」って声が出ました。でも下品さがなく美しい描写でまぁとにかく絵が綺麗。劇中でも画家が絵に描いてたシーンはほんと最高の画でしたね。
年齢は中年の設定ですが、どこが純粋さの残る少女のような雰囲気から一変、挑発的で大人の成熟した女性の表情にグッときました。

水が主題だから青い色彩で統一されてましたが海の青というより緑がかった青がメインですかね。途中成功者の乗る色みたいな話もあったけど…私はティファニーブルーを思い出しました。それと赤の補色のコントラストで色々意味を持たせてる感じでしょうか。赤を補色にする為に緑に寄せたのかなともちょっと思ったんですけどメイキング見たわけではないので分かりませんが…

ひとつ疑問なのは主人公のイライザは人間なのか?ってとこですね。
川に捨てられてたイライザ、「彼」も川に住んでいた共通点。首の傷は明らかにエラの跡のようだし、バスタブに浸かってるシーン日本だと普通ですが向こうの人はあまりそういう習慣が無いはずなので水への愛着みたいなものもそこから感じられました。
デルトロ監督がこの作品を作ろうと思ったきっかけが『大アマゾンの半魚人』を観て、主人公とヒロインが結ばれていたら…というストーリーを描きたかったらしいですね?ということはつまり、エライザが人間の設定でないといけないわけですね。
ラストのあの展開はオタク的ご都合主義というか、クリーチャーの持つ無限の可能性みたいな感じですかね。私は嫌いじゃないです。というか最後ボロボロ泣きました。

これだけイロモノと呼ばれても良いような作品(監督自身のために作ったとどこかで読んだが)が、多くの人に愛されて評価されたのは、登場人物達が外見や身分ではなく魂で繋がり他人と違う自分を愛しブレなかったからかなと思いました。
皆虐げられるような経験をしながらもしっかり自分を肯定して生きていましたが、現実ではなかなか簡単にできることではありません。
どう頑張っても他人と同じようにできない事や自分のネガティブな部分て大体の人達が持っているはずで、それが愛せたらどれだけ幸せだろうみたいな、それこそファンタジーな理想像がこの映画には描かれてるような気がしました。

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