見出し画像

「文系の数学 重要事項完全習得編」を解いてみた その3(数Ⅰ 2次関数 2)

息子に教えるために例題を解いている。
ここでは、指導するにあたって息子に伝えたいと思ったことを覚書的に書き留めておく。

例題13

係数に文字を含む2次方程式が重解を持つ場合の文字の値を求めさせる問題。
重解➡判別式=0から文字を求める超基本問題。
演習10は、文字を含む2つの2次方程式が共に実数解を持たない場合の文字の値の範囲を求めさせる問題。
実数解を持たない➡判別式<0を、2つの2次方程式それぞれについてすれば、不等式が2つ立ち、あとは連立不等式の問題。
こんなのは自動的に手が動いてくれなくては困り、計算練習としての意味しかない。

例題14

2次不等式の問題。
解説を熟読のこと。2次式>0を解くということが、グラフ上で何を意味しているのかを理解する。より一般化すると、整式>0となる不等式を解くということは、グラフがx軸より上にくるxの範囲を求めているということであり、この考え方は、不等式に関わる問題を解く際の手掛かりになってくることが多い。
(1)(ⅲ)は、平方完成して下に凸、頂点のy座標が正であることを示し、グラフの形状から解はすべての実数としているが、グラフを使って説明する答案というのは、ちょっと抵抗を感じる。自分なら、代数的に、平方完成すると、xがどのような実数であっても平方部分≧0であり、定数部分が正なので、2次式>0 よって、xはすべての実数というような答案を書くだろう。
また、平方完成をしなくても、2乗の係数が正➡下に凸、判別式<0➡x軸との交点がないということから、グラフの形状がイメージできるようにならないといけない。
(2)は、係数に文字を含む2次不等式の解が与えられた場合に、文字を求めさせる問題。2次不等式の解から、グラフの形状と、2次式=0となるxの値が分かり、文字の値を求めることができる。
演習11は、(2)の類題だが、係数と解の両方に文字が含まれている。しかし、(2)の解法で難なく解ける。

例題15

係数に文字を含む2次不等式がすべての実数xについて成立するような文字の範囲を求めさせる問題。
2次の係数には文字は含まれず正なので、グラフは下に凸。これがxの値にかかわらず>0となるためには、グラフの最小となる部分=頂点の値が>0となる場合。
平方完成して頂点のy座標>0から文字の範囲を求める。グラフが頭にイメージできるなら、グラフとx軸の交点がない➡実数解がない➡判別式<0から求めるのが早い。いずれにせよ、手が勝手に動かないとダメ。
演習12は類題だが、2次の項の係数が文字a。与えられた不等式が常に成り立つのは、グラフが下に凸で、x軸と共有点がない場合だから、a>0、判別式<0から求めればよい。平方完成をしていると計算が面倒。

例題16

係数に文字を含む2次不等式(2次式>0)が、特定の範囲のxについて成立するような文字の値の範囲を求めさせる問題。
その特定の範囲で2次式の最小値が正となるような文字の値の範囲を求めてやればよい。平方完成してやると軸に文字を含むことが分かるから、後は軸が動く場合の2次関数の最大最小の問題と同じ処理(軸と定義域の位置関係で場合分け。例題12)
演習13は類題だが、計算が複雑なだけ。

例題17

2次方程式の解の配置問題。
頭の中だけで考えて解くこともできるが、題意を満たすための条件を漏れなく拾い出すためには、グラフ(略図)を使って考える方が無難。
(1)は、頭で考えるだけでは、2つ実数解➡判別式>0、f(1)>0としてしまって、軸の条件を忘れてしまいそうだ。
演習14は類題。グラフを書けば、軸が-2<x<2の範囲内、頂点のy座標がマイナス(判別式>0でもよい)、f(−2)>0、f(2)>0という条件がすぐ分かる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?