摂食障害の妹に 今伝えたいこと。
突然、妹から来たLINE
もう、1年以上前だったと記憶しています。
当時の妹は、新卒で入った会社の研修で、いつもとは違う部署にいて、そして、遠距離で付き合った彼と別れ、新しくできた彼とも短期間で別れてしまったばかりでした。
いつもと違う環境でストレスもあったり、彼と別れたショックもあったり、それを話したり相談できる環境がなかったり、色んなことが重なった時期だったのもあったと思います。
ある夜、妹からLINEがありました。
最初の一言は覚えていないのですが、内容は、
「寂しさから食べてしまう。
最初は、食べ過ぎたら太っちゃう…っていう軽い気持ちで吐いたら、癖になってしまった。止められない。」
という内容でした。
私が、心のことを勉強したり、癒しを仕事にしているのもあって、自分に一体何が起きているんだろう?という好奇心から、私に連絡して来たんだと思います。
私は、心配になったのと、自分の学んでいることが役に立つかもしれないと思って、色々助言してしまったのですが、当時の妹は、どうにかしたいわけではなくて、ただ聞いてほしいだけだったので、実は、ちょっと喧嘩みたいになって終わってしまいました。
でも、そこから数ヶ月して、年末だったか、妹が帰ってくることになりました。
今のところ、「助けてほしい」「なんとかしたい」という気持ちではないのなら、そっとしておこうと思いました。
でも、妹がどんな状況で、どんな気持ちなのか、純粋に興味がありました。
「それってさ、どんな感じなの?」
割と、ズケズケと(笑)
色々聞きました。
あの時、一緒に食べたケーキ、あれも吐いたの?
「いや、あれは吐きたいのに、今吐きにトイレ行ったら、吐いてる…?って思われるのが嫌で、でも吐きたくて、すっごい機嫌悪かった。」
そもそもだけど、なんで吐きたくなるん?
「この体重まで落ちたらやめよう。みたいな気持ちもあって吐いてる。コンプレックスかな。2回も振られたし。愛情不足みたいなのもあると思う」
どうやって吐くの?
「普通に、酔った時みたいに、指突っ込んで吐くよ。」
それ、喉痛くならない?
「なるなる。」
会話を全部覚えてるわけじゃないけど、こんなような雰囲気で、結構率直に疑問に思ったことを、結構なんでもフランクに聞きました。
妹も、嫌がるわけでもなく、こういう状況を話せる相手もいなかったので、ジャッジするわけでも心配するでもなく好奇心で色々聞いてくる私に、率直な答えを返してくれました。
こういう、フラットな関係で、踏み込まずにいれたこと、そして、今も一番の親友みたいな感覚でいれること、姉の私は、嬉しく思ってるよ。
今、妹に対して感じてること
今感じてることを書く前に、ちょっと昔の話もしたくて。
お互いまだ子どもだった頃。めちゃめちゃよくケンカしてた。
妹は、めっちゃ元気でおてんばだった。
2歳でジャングルジムの頂上まで登って、降りられないって泣いて、先生を困らせたり、3歳でうんていは端から端まで行けちゃうし。
私は6年間ひとりっ子で、ずーーーーーーーっと妹が欲しかったから、生まれた時はものすごく嬉しくて、「ママを取られた」っていうよくある感覚が私にはなくて、むしろお世話したい!って気持ちだった。
だけど、いざ成長段階ってなると、まあね。もう。大変。笑
椅子に座って私が勉強してると、股からニコって顔出して、私の太ももを噛むの。まだ歯も生えてないのに。痛すぎて、「やめて!!!」って叫んでも、スッポンみたいに震って噛んでて、全然離してくれない。1週間くらいアザになった。
なんでか分かんないけど、突然スリッパを投げられたのが、私の目に直撃して、痛くて泣き叫びながら、スリッパを投げ返して、そしたら、「なおちゃんがいじめる!!」ってママに言いつける。
いや、力関係で強いの、どっちかというとお前だ。笑
(6つも下なのに。笑)
それで、私にスリッパをまた投げ返してきて、また同じ目にクリーンヒット。泣き叫ぶ私。でも、ママに怒られるのも私。理不尽すぎる。泣ける。
でも、パパママの仲が本当に悪くて、家庭環境の悪い中、一緒に生き延びてきた戦友みたいな気持ちもある。親との関係で傷ついてきた場所、お互い、一番分かり合える相手だと思ってる。少なくとも私はね。
つい最近、母から、妹の食べ吐きが悪化してるっていう話を聞いた。
私の中では、すごく腹が立った。
「なんでそんな、自分のこと傷つけるようなことするの。」
「辞めようって、本気で思ってないから治らないんじゃん。」
「分かって欲しいのに、どうせ分かってもらえないって態度、ムカつく」
私、妹に対してこういう気持ちになるんだなって、自分の気持ちに好奇心が湧いた。
なんか、すごく、悔しい気持ちになったんだよね。何もしてあげられることがないから。それなのに、妹の状況は悪くなっていって、なのになんともしようとしてないから。
けど、それって、私の本心じゃないのも知ってる。
私、ずーーーっと妹が欲しかったんだもの。
ずっと、会いたいと思ってたんだもの。
妹が生まれてくる前から、愛してた。
なんか、それをふと思い出した。
大袈裟かもしれないけど、この宇宙で、地球で、魂という光の存在としてではなく、肉体を持った、触れ合える、存在を感じられるこの世界で、出逢いたくて姉妹になった。
私は、妹がどんな状態であったとしても、この肉体を持って妹と触れ合えることが、すごく嬉しい。それは、本当に尊いことだと思う。
私にとって妹は、世界でたった1人の妹で、
妹にとって私は、世界でたった1人の姉。
お互い抱えた痛みを、「あれは痛かったよね。私にも分かるよ。」って言える、唯一の存在。
「あの時、あんなひどいことされて、ほんと最低だと思った」って言ったとしたって、「でも、愛してる」って、無条件に思える存在。
今、妹が痛みを抱えて苦しんでいることが、すごく辛い。
愛している人が、大変な時って、とても痛い。
「痛いね。」「泣いていいよ。」って、自分の気持ちにまず寄り添いながら
妹には、「それは痛いね。」「どんな状況に置かれていても、それでも愛してる」って、見守って、感じて、伝えたい。
これ以上、悪化せずに、いい方向に向かってくれたら、それが一番だけど…。
痛みや葛藤、困った現実があったとしても、超えていけることを、幸せになれることを、私が証明して行きたい。先を照らすために。
そしてやっぱり伝えたい。
「愛してる。」
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?