銃とアメリカ
テキサス州で起きてしまった21人の命を奪った18歳の少年の行動が、CNNのニュースで終日報道されています。
実際に、アメリカに住んでみないと、この国の銃の位置づけは理解出来ないと感じています。
この国の人達は、ME FIRST の考えで、動いている人が大勢います。ME FIRSTで動く人達は、他人の事を気にしません、他人の気持ちを全く気にしません、他人の気持ちを全く考えません、我慢するという事をしません。 いつも頭にあるのは、自分の存在と自分の主張だけで、どんな場合でも自分が最優先事項にならないと、気に食わないんです。
この国で生活していくには、ME FIRSTの人達と一緒に生きていかないと仕方がない場合も生まれてきます。人の気持ちを全く考えずに、行動するとどうなるでしょうか、行動している本人は心地よいでしょうか、一緒に行動する方はたまったもんじゃありません。
私は、アメリカで暮らす人に気が病んでいる人達が多いのは、あまりにもME FIRSTの人達が多過ぎて、その人達の異常なまでの自分さえよければ、他人はどうなっても構わない、という考え方が、周りにいる人達を苦しめ、追い詰めている様に見えてしまいます。
銃の規制がないならば、アメリカで暮らす人達は、どうすれば良いのでしょうか。ライフル協会の指図を黙って聞いて、その指示に従えばいいのでしょうか。 学校の先生も生徒達も皆、毎日銃を携帯して、授業を受ければ安全なのでしょうか。 銃を持ってくるのを忘れた子供がいたら、家族の誰かに学校から連絡して、早急にその子が使っている銃を学校に届けてもらうのでしょうか?
ライフル協会の人は、今でも学校の先生が銃を持参していたなら、こんな事にはならなかったと自信を持って、TVカメラの前で言い放っています。
これだけ沢山の銃が、規制もなく出回っているのは、頭のおかしな精神病の人達を入院もさせずに、意図的に街中をうろつかせているのと同じですよね。 アメリカに住んでいる人達は、頭のおかしな人達から、自分や自分の家族を守る手段は、自分達が所持する銃しかないんです。 誰も守ってくれないんです。 警官や警備員も頭のおかしな人に撃たれて、命を落としたくないんです。
今回でも19人の警察官が学校の前に到着していても、誰一人として被害のあった教室には突入しようとしませんでした。 19人の警察官は、”犯人が立てこもっていた教室には、鍵がかかっていて、誰かがその鍵を持ってくるのを待っていた”っと答えています。
11歳の少女は、クラスメイトの死体の下に、彼らの血痕を身体に塗りつけて、自分も撃たれて死んだふりをして生き延びました。 これが今のアメリカの現実なんです。
己を守る為には、銃と一緒に共存するという事を、何のためらいもなく選んだとしても、安全な暮らしは誰からも保証はされません。 それでも、人々は銃を手にします。
銃の購入時の規制は、これからも、全く何も変わらないかもしれません。
映画のワンシーンの様な、信じられない光景が、これからの日常になる日は、そこまで来ているかもしれないのに。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?