2年前東京ドームに忘れたモノ

(ネタバレ含みます)
これから徐々に書いて行きます
下書き的なものですので注意


松田里奈の影ナレからスタートした
東京ドームライブ初日

始まる前の長い時間。僕は少しの事を思い出していた。

櫻坂には年に一度しか流れないCMがある。
年末年始の冠番組で一度だけ。
去年の初めに流れたCMは
一年を振り返り辛い思いや悔しい思いをした事を吐露し次に向かうべき未来を見失わない言葉で終わっていた

その少し前、櫻坂は紅白出場を逃していた。ただの尺度の一つだが、テレビ業界で残る価値観の一つである事には違いない。ライブでは空席が目立つ。ライブ中には弱音は吐かないが彼女達の悔しさは僕らにも届いていた


『buddiesのみんな、準備はいい?』
この言葉はその時、どれだけのbuddiesに届いたのだろうか。

松田里奈の影ナレはいつものように元気いっぱいのキャプテン
ライブのスタートを告げる言葉で締めた。

『buddiesのみんな、準備はいい?』

buddiesの歓声はドーム中に響きわたった

みんな覚えてたんだ。そしてその言葉を待ってたんだと目が濡れかけた。始まったばかりと感情を抑えようとしたが次の瞬間、僕の頑張りはすぐに無駄なものになった
overtureが流れると2年前とは違い1箇所も布で覆われることなく、ステージ裏さえも満席になった東京ドームは白色のペンライトで埋めつくされていた。悔しい思いをさせてきた事、してきた事、全てが櫻坂と自分さえもリンクさせ、やっとこの景色を見ることができた、見せる事ができたと思ったら涙が止まらなかった。


大歓声の中、姿を見せたのは『山﨑天』

圧巻の存在感が今の櫻坂を引っ張っていることを象徴していた。
天を指差した彼女がどんなにbuddiesにとって心強いものだったか

一枚のコインを持つ彼女がゆっくりとメインステージに上り詰めたとき、少しだけ昔のことを思い出した

天ちゃんが欅坂に加入したとき
当時天ちゃんは13歳
「山崎天の“てん”は、頂点の“てん”。欅坂46をアイドル界の頂点に導きます!」と宣言
歓声を浴びたが一方で批判も浴びた
あれから5年以上が過ぎた。
この5年は彼女にとってどんな時間だったんだろう…

このコインを投げ、床に落ちた時、何か答えが出る気がしていた

コインの音で始まる曲は一曲だけ


何歳のころに戻りたいのか?



彼女の答えが伝わったし、彼女の夢は叶いつつある。今はもう誰も馬鹿にしない


一曲目から圧巻のパフォーマンス
ライブが始まった。
そして終わりへのカウントダウン
終わらないでほしい。ずっと。そう思いながらライブは始まってしまった。

いつも決めていたことがある。
今日のLiveがつまらないと感じたら『櫻坂から少し離れよう』そう決めていた。
でも櫻坂はデビューから今日まで一度も離れさせてくれなかった。
東京ドームで菅井友香が卒業した後も
ZOZOマリンスタジアムで土生瑞穂が卒業した後も次の日にはまた違う成長を見せてくれた
小林由依が卒業した次の日も
お世辞抜きでもうダメかと思う時も、
いつも今がベストを更新してきた

今日も一曲だけ聴いただけで
buddiesをやめられそうになかった

▪️「泣かせて hold on me」「恋が絶滅する日」と続くとbuddiesの熱気もどんどん上がる
そして
摩擦係数をイメージさせるインストが流れだすとbuddiesのテンションはさらに上がる。
対をなすメインステージの森田とサブステの山﨑のダンスが始まり、画面には離れた場所でダンスをする二人が二面に分かれ写しだされる
ふたつのステージでは優劣をつけられるべきではない二つの感情がぶつかり合う様子を表すダンスが繰り広げられる。
摩擦係数の演出はいつも僕らの期待を超えてくる。今回も盛り上がりはとてつもなかった。
あとは会場が一体化した『ま・さ・つ』コールで盛り上がるのを待つだけだった

大サビに入る前ライブ用にダンスパートが伸ばされた摩擦係数は


綺麗なシルバーの髪をした一人の女性が姿を見せる

今にも壊れてしまうのではないかという輝きと絶対に前を向き続けると言う強い眼差しがそこにはあった

その姿が誰なのか頭で理解したと
同時に涙はもう頬から落ちていた


『小池美波』が戻ってきた

休養が彼女にどれだけ負担を与えていたか僕らには到底理解することはできないけど、
寄り添う事を決めていたあの日から
この瞬間を待っていたくせに。
僕らの予想や期待をさらに超えていた。

力強いパフォーマンスのキメで小池美波が戻ってきたことがやっと『嬉しい』という感情に落ち着いた。

少しずつだとしても大きな大きな一歩
buddiesだけじゃなく小池美波にとっても
そんな一歩を5万人が一緒に踏み出せたのなら
それはどんな距離になるのだろうか。

▪️守屋麗奈は新セ界で『もう一度、自分達の力で東京ドームに』と目標を記した

彼女が経験した東京ドームは
菅井友香の卒業コンサートという名目で自分達の力の結果だと思わなかったのだろう。友香さんに連れていってもらった。彼女達は声を揃えて言う。そんな事ないよ。2期はどれだけ努力したかなんてbuddiesみんな知ってるよ。そう言わせてしまった僕らも悔しさを残したままだった。

櫻坂はいつになっても元欅坂と言われ、
ライブではいつも欅坂時代の曲を求められる

櫻坂のメンバーは欅坂が好きなメンバーばかり
好きなものがいつしか越えられないわだかまりになってしまう。

いつまで経っても櫻坂と認められない。
欅坂が呪縛のようになる
振り払う事もできないその呪縛と一緒に過ごさなくてはならない思いはどんなものだったのだろうか。

悔しかったんだ。前回の東京ドームのアンコールで会場が緑色になった事。
もちろん欅坂は好きだし、菅井友香な欅坂の菅井友香でもあるから、仕方はないけど。
櫻坂って一体なんなんだと。
いつになったら過去は今を許してくれるのだろうって…

元欅坂46ってなんだよ
今だって欅坂46の想いを繋いでいるし、
それこそが櫻坂46なんだよ。


桜月は表題曲として初めて櫻坂のアイデンティティを名乗る曲。
その曲で表したのは
彼女達の『欅坂46』と『櫻坂46』の共存と別れだったと思う。あの時の思いとリンクする歌詞、そして前向きなお別れだったはずがずっと足を引っ張ってきた存在だったと知った。それでも彼女達はそれを乗り越えて共存していく事を選んだ。そんな過去も私達を育てた大切な時間だと。そして私達は確実に前に進むのだと。大切な過去だから否定しないように生きていくためにと。
桜月以降も、過去との決別と共存を匂わす歌詞の曲は数曲あるがそれは僕らの勘ぐりにすぎないのかもしれない。

桜色した綺麗な満月は守屋麗奈のセンターにぴったりの鮮やかさと妖艶さを表していた。



BANが始まると全員BANを期待してしまう。
3期の加入時にBANが練習曲になったこと、backs Liveが行われたこと、もうBANは櫻坂みんながパフォーマンスできることになったからとうう安心感が期待になる。

そこに小池美波はいなかったけど、
2番になりbacksが出てきた時にはライブでしか見られない特別な曲になったんだと再認識した。

全員BANって特別な名前あるんだっけ?
スペシャルBAN?
ないなら欲しいよね『BANインフィニティ』とか『S-BAN 』とかでもいいから名前つけてほしいな

start over  
会場に向かう途中、藤吉が出るYouTubeを見ていたら、「今はstart overを休ませてあげたい」と話していたので、もしかしたらドームではやらないのではないかと考えてしまった
命を紡ぐかのようなかりんちゃんのパフォーマンスは見たい反面、心配にもなる。もう2度と同じことは繰り返してほしくない

もうライブも終盤
start overはないかもしれないと諦めに近い感情を持ったときだった

ジャンプする音が聞こえてきた
会場のbuddies達もすぐにジャンプを始める。
このジャンプで東京ドームを壊してしまえばいいのに…そう思えた
野球を観戦したことはないけど東京ドームがこんなに揺れる事があるとは思えないほど揺れていたんだよ。
藤吉のパフォーマンスは圧巻だった
心配を裏切ってきた こんなことに心配して申し訳なかった。たとえ儚いものでも僕らがそれを心配したらそれは芸術を馬鹿にしているも同じだった。だれもが命を削り表現をしている。その覚悟を踏みにじることはしてはいけない

ありがとう





『さぁ どこまで行こうか』

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