ハロプロ楽曲解説 モーニング娘。‘22「Chu Chu Chu 僕らの未来」

ハロプロ楽曲解説第4回!
モーニング娘。‘22「Chu Chu Chu 僕らの未来

出典:ハロプロ公式

作曲はもちろん、つんく♂さん。
ご本人のセルフライナーノーツはこちらから https://note.tsunku.net/n/ndbb4745d052e

私個人の感想は、ここまで掴みきれない、捉えきれない曲は初めて。
この曲を一言で表すなら、緊張。

なんてったって、拍子と拍の変化が激しすぎる!

吹奏楽をやっていた私からすると、拍取りリズム取りが複雑であるほどおもしろいですけどね。笑

まずギターがメロディもベースもいない(聞こえないだけ?)
ほぼキーボード、シンセで完結できるくらいのメロディとリズム、ベースライン。

それだけでは物足りなさも出るため、要所要所で楽器を足したり、拍子と拍を揺らしたり。

先日テレビで小室哲哉さんのインタビューがあって、今でも研究を続けているとのことで、ヒットメーカーの方でも研究は怠らないことが今でも支持されている理由なのではないかと感じておりました。つんく♂さんも同じはず。

イントロは篠笛?にベースはシンセエフェクト?

※1 エフェクトというよりは、近年の音楽制作はDTMがほぼベースでいろんな音が出せます。この楽器ですという分析が難しいですね。いろんな種類の音が出せますが、深みを出すにはまだまだ生演奏が長けてますね。

※2 DTM→デスクトップミュージックの略。俗に言う打ち込みソフト。自分で演奏せずとも楽曲製作できる。

この篠笛がまた聞き慣れない楽器なので、どこか雲行き怪しい感じに聞こえます。

イントロ4小節しかないですが、3連符ベース・通常・3連符ベース・通常と1小節ごとに拍変化。緊張感ありあり。

イントロ‘は歌入ってきて、裏はヴァイオリンなどの弦楽器が追加。

裏の拍変化はAメロに入っても継続。
ちょっと電子音、スクラッチ音的なのも混ざっているでしょうか。

Bメロは3拍子に変化して3連符ベースは継続。

1小節目(3拍子なので、タンタンタンで1小節)はただの3連符ですが、2小節目は奇数音目に符点でテヌートアクセントを入れて、偶数音目を休みにし、小節ごとに違いを生み出しているようです。3と4小節目も繰り返し。

※符点→通常の音符の長さに半分の長さを追加して、長さをちょっと長くする。

※テヌートアクセント→通常、ポンポンと跳ねるような音符の捉え方をしますが、ちょっと強く入って拍分ギリギリまで伸ばすこと。

次から3小節が4拍子になって裏がピアノだけになる。どこまでも緊張感ありますね。

サビは3連符ベース×2小節、通常×2小節、3連符ベース×2小節、通常×2小節の緊張感溢れるワンフレーズ後は通常拍に戻って1番を終えていきます。

2番はほぼ変わらないですが、愛生ちゃんの「WHAT?」で音が一瞬無くなるのも緊張感の継続。

落ちサビ前の間奏は、バックはサビから継続気味で繋がってきますが、後半はヴァイオリンを重ねて緊張感をさらに高めていく。「KOKORO&KARADA」と似てるかもしれません。

落ちサビ直前の電子音もこれまた…

落ちサビの裏はピアノのみ、戻ってきて通常構成へ。

最後のイントロ‘は裏に「wow wow ah ah」をトラックで残して、緊張したまま終了。

おわり

あとがき
もし、つんく♂さんの声がまだ出ていたら、コーラス入れたり、表現を伝えたりできたら、また違った曲になったのかなとも考えてしまいます。

ただ、それを感じ取って歌い上げる、表現できるモーニングも素晴らしい。

他のグループに歌わせたら難しいとさえ思ってしまう楽曲です。

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