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恵比寿にある6期目法律事務所の働き方

働き方について整理するために新人スタッフさんに質問事項を考えてもらいました。口頭で回答したものをほぼ書き起こしで整理してもらったものです。また、私のnote内容はU30向けです。今回も同じです。新人スタッフさんへの事務所紹介も兼ねているので外向けじゃない部分もあるかもしれません。言いっぱなしの部分に気付いたらあとでちょっと修正するかもしれません。

1日の働き方について教えてください

朝は10時くらいに起きます。それより早いときも遅いときもあります。自宅か事務所かクライアント社内にいることが多いです。その日の予定や気分に合わせた場所で仕事をしています。サウナのコワーキングスペースで軽い仕事を終わらせることもあります。夜は17時か遅くとも18時には帰宅してご飯を食べます。寝るのは1時から4時の間です。

ミーティングがまったくない週もあります。少なくとも2週に1回はクライアントの事業所に行くようにしています(かつては通常のタイムチャージと同様に移動時間は稼働時間に計上されていたのですが、会社に行きづらくなるので(サービスが使いにくいものになるので)それはやめました。)。

士業はいわゆるリモートワークに習熟しているのではなかろうかと思っています。似たような働き方をされている先輩方が意外にも多いことに気がつき、より広くリモートワークや副業の道案内ができないかをむにむにお話しているところです。

仕事のコミュニケーションについて教えてください

一緒に仕事する人とのコミュニケーションツールについてまず話します。

基本的にはメールとslackで行っています。依頼ごとにスレッド管理ができるので意外とメールもわるくないと思っていることは大文字にしといてください。メールでのコミュニケーションは、想像力を働かせて細かい往復が発生しないよう気を配るものになります。仕事の8割は想像力を働かせることにあります。メールは全然わるくないツールです。即レスも可能です。

オンラインはzoomが多いです。事務所としては特に有料ツールの登録をしていません。クライアントの方に作っていただいた部屋に入ることになります。

コミュニケーション内容については、レスがとにかく早いとよく言われます。すぐに回答できるものは即答し、時間がかかりそうなものは回答目処の時間を即レスします(「本日17時までに回答いたします。少々お待ちください。」)。「いつも爆速の回答本当にありがとうございます!!!!』がもしかしたら今までのメールでいちばん嬉しかったものかもしれません。

forkにジョインした弁護士さんや一緒に仕事をする若手弁護士さんにはよく、所要時間の目処をつける訓練をしてほしいと言っています。これは自分が大学生の時に出版社でインターンしていた時にも言われたことであり、なんの仕事でも同じだと思います。こちらの手持ちがある間は単純に相手の仕事が進みません。依頼側に立つと理解ができる感覚になります。若手弁護士さんも何か発注してみると良いのではとたまに思います。そのほかにも初稿は爆速でもいまだに座右にあり、大学生の時のインターンはとても良い経験だったなといまだに思うわけです。当事務所では大学生のインターンを募集中です(PR)。

所要時間については、作業内容ごとの標準処理期間(発注書・請書、契約書レビュー、契約書作成、リサーチなどのカテゴリーごとに標準時間を設定しています。)を設定して運用している場合もあります。この辺りはインハウス弁護士をしていたときに整理することができました(優秀で柔軟で活気のある最強の法務部です。)。

言われて気がついたのですが、私はほとんどToDo管理というものをしません。とにかくすぐに着手します。もし週内に回答しきれなかったものがあれば土日にやります。やってしまった方が確実にストレスを減らせますので、土日に作業するのは苦ではありません。基本的に手持ちがない状態で過ごします。

例外的に3ヶ月に1回くらいM&Aプロジェクトにジョインするのですが、この場合にはひたすら追いかける日が続くことになります(このような場合も含め、忙しかった記憶は仕事のリリースが出たのをTwitterで見かけたとき等にシュワーっと浄化されます。M&Aの場合はPMIに思いを馳せることになりますし、どのプロジェクトも関与させていただいている限り終わりは来ないのですが)。

仕事の優先順位をつけることすらめんどくさいので、とにかく仕事を溜めないというのが何よりも重要だと思っています。ただし、ストレスが多そうな仕事や集中力を一気に発揮する必要のある仕事は別枠です。Googleカレンダーに時間を入れて、コワーキングスペースや深夜の自宅でやります。強いてToDoがあるとすればGoogleカレンダーに予定を入れることだけです。メモはしません。といってもこのような仕事は月に数回あるかないかです。

なお、以上が一般的な企業法務の仕事ですが、交渉代理の仕事は別で、スタッフさんに管理してもらっています。常に数十件案件がありますが、こちらのターンの案件、先方のターンの案件に分けて管理してもらっています。こちらのターンの手持ちは素早く消化して、先方ターンについては、こちらの回答から何日経っているかを管理しています。先方の動きが遅ければ催促をかけたり(基本的に証拠が揃っている案件しかないので)法的措置に粛々と移行して確実にミッションを遂行しています。フワッと終わらせることがないことが初めからわかっているのでストレスは少ない仕事です。スケジュールだけは自分で管理するのはたぶんストレスなので、スタッフさんにお願いしています。

生活をする上で気をつけていることを教えてください

仕事のクオリティに最も影響するのは、ストレスの少ない状態にいるかどうかだと思っています。発散するための趣味を持ったり、そもそも大好きな会社としかお取引をしなかったり、いろんな方法でストレスを発散することが重要かなと個人的には思います。

あとは、個人として、売上引く経費が3000万円を超えてからはそれ以上の拡大を望まなくなりました。稼ぐこととはストレス面で重要な役割を果たしますが、「小さく濃く」にこだわるのが良いのではないかと思ってやっています。

お仕事は徹頭徹尾「対人間」の営みなので、アニメ、漫画、映画、音楽などからなにかを感じることはとても大切なのではないかと30代半ばになって改めて思うようになりました(事務所にメンバー持ち帰り自由の漫画、小説、Blu-rayがたくさん置いてあるのもそんなメッセージだったりします。)。

以下需要が仮にあればつづきます…🤔


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