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本多平直が晒されている不当なデマと侮辱について。特に地元メディアに不確実な報道がなされることによる地元での影響について。

今日2021年7月26日月曜日。
立憲民主党「性犯罪刑法改正に関するワーキングチーム」(以下、「WT」)で、不適切発言を行ったとされる本多平直衆院議員の処分が決する。

その判断の論拠となるであろう
立憲民主党ハラスメント防止対策委員会(以下、「ハラスメント防止対策委員会」)による調査報告書(いきなりダウンロードが始まるので気を付けてください)
・本多平直氏自身による意見書および経緯の説明(リンクは後述)

この二つの大きな食い違い、とくに第三者によるハラスメント防止対策委員会による報告書と呼ぶにはあまりにも稚拙な文書の問題点については、ワタシの夫である馬の眼のnoteに詳しい。未読の方はまずはそちらをお読みいただいた上で当noteをご覧いただきたい。

本多議員意見書による深刻な告発、あるいは立憲民主党を存亡の危機から救う唯一の方法について

今回は本多氏が晒されている非常に深刻なデマと人格攻撃と、特に北海道新聞に不確実な報道がなされることによる地元での影響について述べる。

ネット上に跋扈する事実無根の誹謗中傷について

本多平直議員に対する誹謗中傷まとめ

氏への誹謗中傷を可視化するためにまとめられたこのtogetterは、特にこの処分を決しようとする倫理委員会の方々、そして同じ立憲民主党に所属する議員たちにこそ読んでいただきたい。

ここにまとめられている誹謗中傷は全体のごく一部であるが、概ね二つに分けられる。

・本多氏自身が「14歳とセックスした」という事実無根の名誉毀損
・本多氏自身の性的指向が児童性愛であるかのような「ロリ・ペド・変態」との罵倒

いずれも事実無根であり、明確な人権侵害だ。
そもそもハラスメント防止対策委員会でさえ、「性交」という決定的な単語をその調査報告書の中でさえ使っていない。この二つのデマを支持する論拠はどこにも存在しないのである。

だが、これらはマスコミに歪曲された形で報じられた、あまりにも偏った不正確な情報から発展したことに疑いの余地はない。

北海道新聞という地元メディア

ところで、本多氏の地元は北海道であるが、北海道ならではの特殊事情について説明をしておきたい。

現在、北海道において最も広く読まれている新聞は北海道新聞である。かつて民主党王国とも呼ばれた「試される大地」では五大紙の方がマイナーなのである。

道全体の発行部数

※画像は2019年の発行部数をグラフ化したもの(作成は筆者)

コロナ禍で発行部数が激減したと他メディアで報じられてもなおそのシェアは健在であり、今でも道内のシェアは7割を超える(北海道新聞媒体資料2021によると道内シェアは73.1%と記載)。

何を隠そうワタシ自身が学生時代北海道新聞にはお世話になった。ワタシは選挙区で言えば北海道8区、函館市の出身だ。

道内の高校や大学を受験する学生にとって北海道新聞は必読である。入試に引用される社説は道内では北海道新聞から採用されることが圧倒的に多いからだ。

北海道新聞は明治20年にそのルーツの一つである北海新聞が創業、1942年に道内11紙が統合されて北海道新聞となった。「道新」の名で親しまれ、多くの家庭で「自分が生まれた時にはもうそこにあった新聞」として日常生活に溶け込んでいる。お悔やみ欄といえば「道新の」お悔やみ欄であり、これを毎日チェックして大人たちは最近連絡を取らなくなった昔の知人や友人、または会社の関係者やいつかお世話になった方のご葬儀に出掛けたものだ。

そんな道産子にとってなじみ深い北海道新聞が7月24日、下記の報道を行った。

本多氏処分へ 性被害を防ぐ意識欠く

性的行為に関する同意、不同意を決める判断能力が乏しい子どもの性被害について、防止する意識を著しく欠く。処分は当然だ。

と本多氏を一方的に断罪する内容だ。

この記者が誰かは知らないが、ハラスメント防止対策委員会による調査報告書の全文を精読したとは到底考えられない。また本多氏本人への直接の取材を行った形跡も皆無だ。

つい先日も話題になった新人記者逮捕の報道が脳裏をかすめる。

道内シェア7割を超えるメディアに報じられる影響は甚大である。このような雑な報じられ方をしては、仮に実際には処分を下されなかったとしても選挙戦に大きく響いてしまうだろう。我が郷里のクオリティペーパーがこのような仕事ぶりで本当に良いのだろうか。

財界さっぽろの場合

地元以外の方には馴染みは薄いが地元書店には必ずと言っていいほど置いてある「財界さっぽろ」という雑誌がある。財界さっぽろは北海道の政治と経済を記事の中心としたメディアだ。学生には馴染みがないが、道内実業家や財界人に特に読まれている。

その財界さっぽろで、2021年07月08日「本多平直が立憲民主党を離党へ」と飛ばし記事とも思えた内容の報道を行った。

【速報】「14歳と同意性交したら…」不適切発言の4区・本多平直が立憲民主党を離党へ

この報道のおかしさに気づいた人はいただろうか。

立憲民主党が1年間の党員資格停止の処分にすることを党の倫理委員会に諮る方針を決めたのは2021年7月13日だ。にもかかわらずその5日も前に、そしてまだ今日の処分の決定も待たずに、

不適切発言の渦中にいた衆議院比例北海道ブロック選出の本多平直氏(道4区)が、近々、所属する立憲民主党を離党することになった。

と離党が確定的であるように報じられているのである。


2021年7月13日のNHK報道ではこうだ。

立民 本多議員 党員資格停止1年の処分へ 性行為同意めぐる発言

立憲民主党は、13日の役員会で対応を協議し、認識を誤った発言で党全体への信頼を傷つけたとして本多議員を1年間の党員資格停止の処分にすることを、党の倫理委員会に諮る方針を確認しました。

まだこの段階では離党の離の字すら確認できないのである。


その後、7月23日に本多氏自身が反論ともいうべき、意見書(PDF)意見書概要(PDF)経緯説明(Twitterなど)が発表された。

その中でもこのツイートに注目したい。

離党勧告

7月12日、ハラスメント防止対策委員会から報告書が党に提出されたことを受け、枝野代表から、私にとってたいへん厳しい内容である旨告げられたのみで報告書の開示もないまま、離党を強く促されました。私は納得できず、離党をお断りしました。

枝野氏から離党を強く促されたのは7月12日。
一方
、財界さっぽろが本多氏の離党を確定的に報じたのは7月8日である。

なぜ財界さっぽろは本人に離党が促されるより4日も早く、まるで本多氏の離党が決定されたかのように報じることができたのか。本多氏自身さえ知り得ぬ未来の情報を財界さっぽろはどこから仕入れたのだろう。

財界さっぽろにおける断定的な口調、そしてその後12日の「離党を強く促された」という告発。

その記事や経緯説明による離党勧告のありさまは「よくありがちなブラック企業のパワハラ退職勧告」によく似た手口を彷彿とさせるものだ。

ワタシのアイデンティティは未だ北海道にあり自分は明確に道産子だと思って生きている。戦時中の弾圧にも負けずに生き残った北海道新聞社、そして財界さっぽろの姿勢に深い悲しみと将来への不安を感じざるを得ない。

魔女裁判で問われているのは本多氏よりもむしろあなた方だ

最後に先に挙げたtogetterからこのクソリプを掲示して終わりたい。

北海道の恥

デジタルタトゥーとして深く刻みつけられたこれらの人格攻撃。
そのすべてを払しょくし、彼の名誉を元通りにすることはもはや不可能と言ってもよいだろう。

衆院選を前に恰好の餌に飛びついた各メディアは事の次第がすべて明らかになったとき、どのようにして本多平直氏への「完全にはなし得ない名誉回復への責任」を負うのだろうか。果たして最初の匿名報道のきっかけになったリーク元となった内通者は誰だったのか。

立憲民主党はかように不当な人格攻撃を黙って見過ごし、早々に本多氏に詰め腹を切らせて事なきを得ようとするほど、人権をないがしろにする政党なのか。声を上げずに沈黙を守る所属議員や予定候補たちに果たして立憲主義や民主主義を護り抜くことはできるのだろうか。

今日の処分内容にその姿勢が問われている。


※ラベンダーの花言葉は「沈黙」「あなたを待っています」「私に答えてください」「期待」「疑惑」など。北海道を代表する花の一つ


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