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秋-vol.2 熊倉拓也

oasis Knebworth 1996

「oasis Knebworth 1996」この映画の公開を知らなかった僕は友人から教えてもらい、早速次の日に観に行くことにした。

映画を見る前に宇都宮駅東にある喫茶店「紙風船」に行った。看板メニューのいさおちゃんのオムライスを注文。たっぷりのチーズにデミグラスソース。絶品だったので近くに行った際は是非。

腹ごしらえを済ませ向かったのはMOVIX宇都宮。FKD「福田屋」という宇都宮にしかないショッピングモールの敷地内にある映画館。

そういえば僕がoasisを知ったのもこの映画館だった。2010年公開の映画BECKのエンディングで流れた「Don't Look Back in Anger」に心打たれた15歳の僕はそこからoasisにハマっていった。

この日の僕の服装は緑色のナイロンジャケットを着ていて、スニーカーはアディダスのスーパースター。こういう服装はとても好きだが、ちょっとoasis小僧すぎる。

誰もそんな事気にしないよな、いや、でもoasis好きな人が映画を観に来るんだから気づかれるよな。とか、そんな事気にしなければ良いのだが映画館に入る前にパーカーは脱いだ。

昼間は汗ばむほどだか夜は冷える秋の日だったので少し寒かったがTシャツで我慢した。

上映時間が近づき映画館に入る。途中でフジロックのTシャツを着たおじさんを発見。もしかしたらリアルタイムでoasisを観れた世代の人なのだろうか。

お客さんはパッと見て20人から30人くらい。少ないかもしれないがoasisを好きな人が同じ場所に集まって一緒に映画を観る。それだけで少しドキドキした。

今回の映画の舞台は1996年のイギリスのネブワース。oasisのキャリア絶頂期とも言われ、たった2日間で25万人を集客した伝説的ライブのドキュメンタリー。

当時の時代背景やファンのインタビュー。絶頂期と言われるだけある脂が乗った最高のライブ映像。メンバーの仲睦まじい姿。リアムのファンへの神対応など、111分間興奮しっぱなしだった。

このライブが行われた1996年生まれの僕だが青春時代にリアルタイムでoasisが活動していた事を想像した。例え日本に住んでいてもこのライブを観に行ったのかだろうか。

栃木県は都内に比べて映画の公開が少なく、観たい映画が見れないなんて事もある。バンドのツアーが飛ばされたりもする。そんな中大好きなバンドのドキュメンタリー映画を地元の大きな映画館で観れたのがとても嬉しい。

この映画の公開最終日に滑り込みで見に行った友人達が偶然会って5人で一緒に観たという話を聞いた。1日1本の映画が1週間しかやらなかったらまあそうなるかと妙に納得してしまった。

熱気に溢れた映画館を出たら外はさらに冷え込んでいて車に戻り直ぐナイロンジャケットを着た。

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