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〜幅の作り方〜 19-20 UEFA Campions League アヤックスvsチェルシー

得点 0-1

後半41分 ミシーバチュアイ

プレミアリーグ3連勝と勢いの出てきたチェルシーに対して、デヨング、デリフトら昨シーズンの躍進を支えた2人が移籍をしていったアヤックスの一戦。

アヤックスはプロメスのゴールがVARで取り消されるなど(ホントに数センチ出ていただけでオフサイド)ゲームを支配していましたが、終了間際にバチュアイのゴールを許しチェルシーが勝ち切るゲームとなリました。

まずは、スタメンから。

スタメン

代表活動中に怪我をしたカンテに代わってコバチッチがスタメン。それ以外は変わらず。

チェルシーの4-3-3に対して。アヤックスは中盤の噛み合わせが良い4-2-3-1を選択しました。

前半

アヤックスのビルドアップ

アヤックスの攻撃手段は主に3つ。
一つずつ説明していきます.

①縦の幅を作る

アヤックスはボールを持つと意図的にバックパスを使っていたように見えました。チェルシーの攻撃陣はアヤックスのバックパスを合図に一気にボールに寄せてきます。それを逆手に利用して、チェルシーの攻撃陣とディフェンスラインを間延びさせ中盤の空いてきたスペースをついていました。キーパーのオナナの足元がかなりうまいこともあり、序盤はかなり効いていたと思います。

18:21

ブリントはボールがを持つとあえて持ち運ばずにフェルトマンにつなぎ、アルバレスへ。この段階で後ろ向きになったアルバレスはマウントが激しくつく。アルバレスのバックパス→チェルシープレススイッチオン→間延びが起きる→オナナのライン間へのキック

という流れの攻撃。

もう一例は直後のシーンから

19:11

アルバレスは相手のボールを奪うと、低い位置にいる(多分、意図的に)オナナにボールを下げる。この時点でチェルシーのブロックはできていたのだが、アルバレスはあまり持ち運ばずに止まる。そして、左足に持ち替えて中を使うフリをしておいてオドイが寄せてきた瞬間に縦パスを通した。クレバーなプレー。

このシーンに関してはデストの偽サイドが機能しているシーンでもあるので、また触れます。

②ジヤシュののサイドチェンジ

これに関しては、アヤックスの攻撃の有名なところ。片方のサイドに人数をかけてボールを回し、キック精度の高いジヤシュが一気にサイドを変える。これが見られたシーンは前半で3つほど。

先ほど紹介した19:11のシーンはこのサイドチェンジにも繋がったので、アヤックスの攻撃を一気に詰め込んだシーンでもあります。

③デストの偽サイドバック

前半はオドイはここの守備にかなり手を焼いていました。

後方でのボーン回しが始まるとアヤックスの右サイドバックのデストはボランチのポジションに移動。そのかわりにアルバレスが落ちてパスの出し手になることが多かったです。

ボールを持った時のアルバレスの選択肢としては、

⑴ライン間にいるデスト

→くさびのパスになりチェルシーの守備陣がマークしづらくチャンスに。

⑵外にはったジヤシュ

→マーカーであるアロンソはチャンネルに立っているタディッチによりジヤシュへのマークがしづらくなっているのでパスが出ると一瞬の時間がジヤシュに生まれる。

どちらの選択肢にせよ、選手に余裕が生まれてしまうので、チェルシーの守備には難しい対応が迫られました。

これが機能したシーンを2つ

一つは先ほど紹介したシーン

19:11

⑴のパターン。デストは、ジヤシュにボールを落とし、そこからお得意の逆サイドチェンジ。

39:00

⑵のパターン。ボールを受けたジヤシュはアロンソが空けたスペースに走り込んだタディッチへパス。トモリがそこへ寄せると今度はトモリとズーマの間が広がりそこの間ハーフスパースにデストが走り込んでクロス。前半で最大のチャンスだったかも。

チェルシーの対応

始まって最初のうちはチェルシーの前線はアヤックスのセンターバックに対してかなり食いつい行きそれに合わせて中盤も高めの位置をとっていました。しかし、25分を過ぎるとそれまでほどは前から追いかけはしなくなり、中盤も位置を下げてアヤックスが中盤に入れてきたボールに対して激しく当たるようになりました。

こうすることでアヤックスがしたのは、

→前線と中盤の間を使うこと。
 裏にボールを放り込むこと。

この2つです。

しかし、これでチェルシーも自分たちの時間が持てるようになり攻撃のリズムが出てきました。
ちなみに、チェルシーは右でウィリアンが受けてキープし、相手を右サイドに集めた後にジョルジーニョを中心に左サイドにチェンジをしてオドイが一対一を仕掛けるというのが今シーズンの定番です。
この試合は、サイドバックのデストがよくオーバーラップをして裏が空きやすい分オドイのドリブルが活きていました。

最後にチェルシーの攻撃がきれいにうまくいったシーンを紹介します。

24:53

ウィリアンがためを作って一旦下げズーマ→ジョルジーニョとつなぐ。そこからジョルジーニョはチャンネルを走るマウントへ。この際、オドイは中に向かって走りポジションチェンジ。最終的には、アロンソがフリーでクロスをあげて最後はオドイがシュートをしました。

チェルシーの左サイドのこの3人のユニットは今シーズンの強み。

前半をまとめると、

アヤックスがボールを回す
チェルシーがそれに対応
チェルシーにもリズムが生まれる
お互いシュートの多いオープンな展開に  

後半

後半はこの状況の中、戦況はあまり変わることなくチェルシーとアヤックスのカウンターの打ち合いのようになりました。

その中で最近、調子を上げてきたプリシッチのアシストでバチュアイがゴール。

ランパードの采配大当たりでチェルシーが逃げ切りに成功。

まとめ

これでチェルシーは公式戦6連勝
若手のパワーでモナコ、アヤックスに続く番狂わせを起こしてほしいです。

#チェルシー #サッカー #アヤックス #チャンピオンズリーグ

   

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