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あなたが恋を成就させる秘訣

自らあの人との関係を壊すようなことをしてしまった青年。

けれども、そのおかげでふたりの物語は継続していくことになります。


ここで、読者のみなさんが忘れてしまっているであろう、重要な記述をもう1度提示しておきます。

みなさん。青年が東京に出てきたばかりの時に、新宿のゲームセンターで占ってもらった未来を覚えていますか?

※この時の記述


まさに、この運命通りになってしまいました。

「愛に全てを捧げる人生」は絶対に選んじゃいけなかったんです!なぜなら、自らの愛の炎の大きさに身を焦がしてしまうから!

残り3つの運命の内、「地位や名誉を求める人生」はうまくいきかけていたんです。「世界を変える戦い」自体は失敗だったかもしれません。でも、あの活動を継続していれば、いずれ成功を手にしていたことでしょう。

もしかしたら、あの人の見る目も変わって、結果的に恋愛の方もうまくいっていたかも?

でも、青年は「恋愛そのものに目を向け、追いかけて」しまいました。そもそもの失敗の原因は、そこにあったんです。

…かといって、「平凡な人生」は青年の性格に合いません。なぜなら、誰よりもマンネリ化を嫌い、退屈を避けようとするのですから。

残ったのは「趣味や遊びに生きる人生」だけ。青年は、これと「地位や名誉を求める人生」を同時に満たそうとし始めます。

実は、このコトは占いの記述にも残されていました。青年が新宿のゲームセンターで手に入れた占いは何枚もあったんです!

その内の1つは「恋愛必勝法」でした。「あなたが恋を成就させる秘訣」と題された1枚の紙。

青年は、そこに書かれている記述を読み直します。

「あなたが恋を成就させる秘訣」
あなたが女性を追いかけている時には、うまくいきません。恋愛にのめり込めばのめり込むほど、相手は逃げていってしまうからです。
そうではなく、相手は「あなたが何かに没頭している姿」にほれるのです。なので、まずは仕事や趣味など心から打ち込めるものを見つけましょう。
「人はなぜ生きているのだろうか?」などといった深いテーマについて考えを巡らせるのもいいでしょう。

「なるほどな…あの人のコトを追いかけていたから失敗してしまったんだ。だったら、追いかけるのはやめにして、何か没頭できるものを作ろう!」

そう考えた青年は、次の作戦を考えます。

題して「劇団立ち上げ大作戦!」


マンガの学校に通っていた頃に知り合ったキザオ君を覚えていますか?

キザオ君は「役者になる」という夢をあきらめず、声優や俳優・女優を目指している仲間をたくさん作り、スケジュール帳の最後に山のように連絡先を記しています。

まさにキザオ君の持つ特殊能力「友達100人できるかな?」が完全にハマっている状態でした。

キザオ君と話をした時に「新しく自分で劇団を作りたいので、主宰になって欲しい!」と頼まれていたのです。主宰というのはプロデューサーみたいなものです。制作など裏方全般を取り仕切る役。

その時には、青年も「めんどくさいなぁ…」と思っていたんですけど、ここに来て考えが変わりました。青年が持つ特殊能力「ハンズ・オブ・ミダス」の「物語を生み出す」という目的にも合致します。

さっそく、青年はキザオ君に連絡を取り、劇団を旗揚げすることに決めました!

よって、ここからは劇団運営のお話がメインとなっていきます。

noteの世界で輝いている才能ある人たちや一生懸命努力している人たちに再分配します。