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『勇者アカサタ』

さて、「1ヶ月に1作のペースで長編小説を執筆できる能力」を手に入れたヘイヨーさん。今度は量産態勢に入ります。

「さすがに、これを毎日続けるのは限界だよな…もうイラストの方はいいか?」と考えて、その後はイラストを描くのはパタリとやめてしまいした。

代わりに、文章の執筆量をさらに増やします。


小説を公開するサイトも引っ越しし、本格的な執筆生活に入ります。

小説だけではなく、エッセイや詩も含めて、毎日毎日ひたすらに書き続けました。それも同時進行で2作、3作と!

その中でも最長となったのが『勇者アカサタ』です。

正式名称を『ニートでチートな勇者アカサタが異世界に転生してハーレムを形成しつつ世界を救ったり滅ぼしたりする物語』というのですが…

長ったらしいので、省略して『勇者アカサタ』としておきます。

あらすじを簡単に語っておくと、「現実世界でまともに仕事もせず無為に暮らしていた青年が、神様の力で別の世界へと飛ばされて、エロいコトをいっぱいしながら勇者としてどんどん成長していく」といった内容です。

全体的にはゆる~い空気が漂いながら、イザとなったらハードな展開へと突入し、芸術の世界や社会問題も取り入れながら、ストーリーが進んでいきます。

おかげで、ありとあらゆるアイデアを「これでもか!これでもか!えいや!こりゃ!コンチクショウめ!」と放り込んでいき、とんでもない数のキャラクターが登場する、キメラ的・闇鍋的な作品として仕上がりました!


なぜ、こんな作品を書いたかというとですね…

それまでのヘイヨーさんって、「『究極の作家』とは、作家が自らの世界を完全構築し、読者に独自の世界を全力でぶつけるモノである」と考えていたんです。つまり、基本的には『文学作家』だったんですよ。

ところが、ここに来て「もしかしたら、それではダメなのかもしれない。究極の作家なのだから、文学だけでなくエンターテインメント(エンタメ)能力も極めなければいけないのでは?」と、考え始めました。

それまで「作家性」を最重要視して生きてきたのに、「読者」に対する割合が増えてきたわけです。

シンプルに言えば「物語とは、作家の自己満足で終わるだけではなく、作家と同じくらい読者が楽しめる作品でなければならない」という考え方です。

なので、『勇者アカサタ』で、エンタメ全開な方向へシフトしたというわけ。

…とはいえ、そこはヘイヨーさんの書く小説なので、根底には文学があります。「表面上はエンタメをやりつつ、根底で文学をやる」というヘイヨーさんならではの執筆スタイルが、この作品で確立したのです!


最終的に『勇者アカサタ』は、8か月の期間をかけて、50万文字という長大な物語となります(本1冊を10万文字として、5冊分ですね)

ほんの1年半か2年前まで、あんなに長編小説を書くのが苦手だった人間が、今やスラスラと長尺の物語を生み出せるまでに成長したのです!

noteの世界で輝いている才能ある人たちや一生懸命努力している人たちに再分配します。