見出し画像

再びニューヨークの危険地帯に迷い込む

ニューヨークで1週間を過ごす青年。

その後も、ホテルの外にあるコインランドリーに洗濯に行ったり、ソーホーまで出かけていって古着屋でアメリカンサイズの冬用のコートを購入したりします。

日によって「1人で行動する時」「竹ちゃんと2人で行動する時」「弟も入れて3人一緒に歩き回る時」があったんですけど…

ある時、「ドリカムが来てる!」って話になって。ドリカムご存知ですか?「DREAMS COME TRUE(ドリームズ・カム・トゥルー)」っていう日本のバンド。ちょうどそのころはアメリカで活動してたんですね。

で、弟と竹ちゃんはウキウキで、タイムズスクエアにあるタワーレコードに行って、ドリカムのサインもらいに行ったんです。

でも、青年はドリカムに全然興味なかったので、その日は1日「自然史博物館」に行って1人で過ごしました。そんな風に臨機応変に1人で行動したり、パーティーを組んだりしてました(おかげで、道に迷って「Thanks !」「OK !」の体験ができたんですけどね)

         *

で、1人で行動してる時に、またやっちゃったんですよ!

「ニューヨーク市立博物館」っていう、ニューヨークの歴史や文化が学べる施設があって、そこに行きたかったんです。

マンハッタンには、「セントラルパーク」っていう超巨大な公園があって、市民の憩いの場になってるんですけど。「地球の歩き方」見てると「目的の博物館に行くには、セントラルパーク通っていくといいよ!」って書いてあったから、その通りにしたんですね。

ただ、「ニューヨーク市立博物館」って、ギリギリで危ない地域にあるんですよ。「100丁目以降は危ないから行くな!」って言われてたのに、104丁目とかにあるんです。

「ま、ちょっとくらいなら大丈夫か!」と思って、セントラルパークを通って歩いてたんですけど、明らかに人がいなくなってくるんです。

入口の辺りではカップルとか家族連れとか大勢いて、その辺をリスがいっぱい走り回ってて。「うわ~、公園にリスちゃんがいるとか、かわいい♪」とか思いながら歩いてたのに。気づいたら、人っ子1人いなくなってるんです。

同じ公園内ですよ!同じ公園なんだけど、あまりにも敷地が広過ぎて、南半分と北半分で全然違う空間になってるんです。たとえるなら、南半分が楽園で北半分が魔界みたいなもの。

で、明らかに魔界ゾーンに迷い込んじゃって。「これ、危ないな…」「博物館はあきらめて帰ろうかな?」って思ったんですけど。そこは「当初の目的を達成しよう!」と考えて、強行したんですね。そうして、セントラルパークを外れて、外に出たんです。

すると、例のごとく道に迷っちゃって、「ニューヨーク市立博物館」にはたどりつけませんでした。

代わりに迷い込んだのが「黒人住宅街(おそらく、ここもハーレムの一部)」で。地元の若者たちが、公園でバスケットボールなんかやって楽しんでるんです。

それを見て、「あ!バスケやってる!」と思って、写真を撮影しちゃったんです。で、そのまま、道を探して歩いてたんですけど…

気づいたら、なんか200メートルくらい後方から、黒人の集団が追っかけてきてるんですよ。10人以上?

「え?なんだろう?」ってボ~ッと見てたら、明らかにこっちに向かってくるわけです。「あ!アイツだ!」みたいに。

とっさに「ヤッベ!さっきの写真撮影がマズかったんだ!」って察して、急いで逃げましたよ!この時は走って逃げました!つかまったら、何されるかわかったもんじゃないので!

途中で上着を脱いで偽装したりしつつ、道もわかんないまま、あっちこっち移動して、どうにかこうにか尾行者たちをまいて事なきを得ました。

いや~、不用意に写真なんて撮るものじゃないですね。

noteの世界で輝いている才能ある人たちや一生懸命努力している人たちに再分配します。