ワクチンの2回目を打ち終わりました

異変。
接種後すぐにそれは起こった。

腕が痛い。挙げられないほどではないが痛みがある。
副反応が起きているのだ。

何かを残さなくてはと、インターネットの海へこのnoteを流すことにした。

電波に揺られて誰かの手元へ流れ着き、このnoteを読んでくれたら嬉しいな。私が確かにいた事実が、その誰かの記憶の中に、例えそれが二度と浮かび上がってこない記憶の奥底であろうと、存在していることだけで私は救われるのだ。

腕の痛みと戦っていると、その痛みなど気にならないほどの気怠さに襲われていたことに気が付いた。
気怠さは、腕の痛みと、それと戦っている私を丸ごと呑み込んでいったのだろうか。確信はない。
腕の痛みと私は気怠さに呑み込まれていることが分からなかったのだ。

地上で大気の重さを感じないように、水の中で水の重さを感じないように、気怠さは気付かれる前に私達を呑み込んでいた。いや、そもそも気が付いていてもなんの対処もできずに呑み込まれていただろう。
気怠さというのは、どこかにあるなにかではない。環境そのものなのだ。私達が戦えるほど弱い存在ではない。

気怠さは私を変えていった。
環境に適用できない生き物は朽ちていく。私達は生き延びるために争いをやめ変わることを選んだ。

身体が熱くなっていく。私の体に変化が起こっているのだ。

変化は徐々に私を苦しめた。動けない。気力が無い。
気力を見付けなくては。
無い気力を振り絞り気力を探していると、気怠さのせいで空になったであろう気力の箱をみつけた。
錠がしてあるようだが、錆びているせいでその役目を果たせていない。そのまま蓋を開けた。少しで良いから残っててくれ。
幸いなことにその中には錆びてはいるが気力が残っていた。
そのわずかな気力を糧に、私は変わり続けた。

私の周りにはもうこれ以外の気力がない。私は余計な体力を使わないように、瞼を閉じて変化に集中した。

気怠さの流れに運ばれながら、私は変化を続けている。一時休戦をしている腕の痛みとともに、私はただただ気怠さと変化に身を任せた。

しばらく漂っていると、何かにぶつかり私は瞼を開けた。

気怠さの中にいるときは何もなかった私の周りは、何かの群れに囲まれていた。

その群れは私の体を介して移動しているようだ。それも、高速で移動しながら。

何だったんだろうと考えるまもなく、次の群れが私に向かってきた。そして、避ける隙きもなく私の体にぶつかり、どこかへ向かっていった。

私は、あの群れは何なのか、自分はどこにいるのか、自分にどのような変化が起きているのかを知るために周りを観察した。

あの群れは何なのか。
私は、次々私にぶつかる群れを観察した。
その群れはカラフルな何かで出来ていて、群れの中には色のないなにかもあった。
その群れは音があり、誰かの笑い声や銃の発砲音、誰かが誰かの耳を舐めてる音などが聞こえた。

自分はどこにいるのか。
私は、自分の周りの空間を観察した。
すでに先程までいた気怠さはいなくなっていた。別の環境の中にいるらしい。
その環境は光沢のある銀色の空間で、その中にただただ高速で動く無数の群れがある。

自分にどのような変化が起きているのか。
私はワクチン接種をする前に聞いていた噂のことを思い出した。
当時は嘘だと笑い飛ばしていたが、まさか。
その噂とは、『ワクチンを接種すると5Gに接続する。』、『ワクチンを接種すると金属が体に着くようになる』だ。
この噂を元に状況を整理する。
私の体にぶつかっている群れは、データそのものだ。私が5Gに接続しているから私を利用して移動している。
私のいる空間は金属そのものだ。体中に金属が着いている。大気の中にいるように、水の中にいるように、私身体は金属の中に存在しているのだ。

間違いない。あの噂は本当だった。
私は、ワクチンの噂の通り5Gに接続し、金属が着くようになってしまった。

いつの間にか腕の痛みはいなくなり、
私は、ただただ金属の中で漂いながらデータを運び続けている。



接種後3時間経過した段階で書いた記事なので、腕の痛み以外全部嘘です。

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