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お金持ちとラザロ(エリエゼル) 聖書の旧約と新約②

シャローム!
ホーリーランドツーリストセンターの平和です!

イエス・キリストの例え話の中でお金持ちとラザロというものがあります。

今回はアブラハムとラザロの関係性について考えていきます。

お金持ちとラザロ

ある金持ちがいた。紫の衣や柔らかい亜麻布を着て、毎日ぜいたくに遊び暮らしていた。
その金持ちの門前には、ラザロという、できものだらけの貧しい人が寝ていた。
彼は金持ちの食卓から落ちる物で、腹を満たしたいと思っていた。犬たちもやって来ては、彼のできものをなめていた。
しばらくして、この貧しい人は死に、御使いたちによってアブラハムの懐に連れて行かれた。金持ちもまた、死んで葬られた。

ルカの福音書 16章19~22節
聖書 新改訳2017

どちらの登場人物もこの世での生涯を終えてからの様子が描かれており、金持ちの者はよみに、ラザロはアブラハムの懐に連れて行かれます。

何故アブラハム??という疑問を持ち続けていました。

ラザロはギリシャ語でエリエゼル

調べてみますと
ギリシャ語の名前のラザロ Λάζαρος

ヘブライ語の名前のエリエゼルאֱלִיעֶ֫זֶר
になるようです。

エリエゼル=神の助け、神は助け
などの意味を持ちます。

キリストがこの例え話をしていた時に、聴衆はピンと来たのではないでしょうか?

それはなぜなら、アブラハムに忠実だったエリエゼルという人物が旧約(ヘブライ語)聖書に登場するからです

アブラハムに忠実であったエリエゼル

アブラムは言った。「神、主よ、あなたは私に何を下さるのですか。私は子がないままで死のうとしています。私の家の相続人は、ダマスコのエリエゼルなのでしょうか。」

創世記 15章2節
聖書 新改訳2017

エリエゼルはまだ子供がいないアブラハムの家の相続人として初めて登場します。

その後、アブラハムにイサクという男の子が生まれるのですが、そのイサクのお嫁さんを探す時に、エリエゼルらしきしもべが登場します。

アブラハムは、自分の全財産を管理している、家の最年長のしもべに、こう言った。「あなたの手を私のももの下に入れてくれ。
あなたは、私の国、私の親族のところに行って、私の息子イサクに妻を迎えなさい。」"

創世記 24章2, 4節
聖書 新改訳2017

この最年長のしもべという人がエリエゼルではないかとされています。

その後、最年長のしもべはイサクの妻になるリベカをアブラハムとイサクのもとへ連れて帰ります。

とても忠実なしもべとしてのエリエゼルですが、忠実であったが故に、アブラハムの遺産を受け継ぐことができなかった人物でもあるわけです。

この例え話にみる「キリストの愛」

アブラハムのしもべであったラザロを連想させるキリストの例え話に愛を感じます。

アブラハムの遺産を受け継ぐことができたことに関わらず、アブラハムに忠実であったラザロ。
そんな彼が神様の祝福を受け、アブラハムと共にいるという描写も意図的に含まれているのではないでしょうか?

最後に

今回の考察はいかがでしたでしょうか?
この例え話には様々な解釈ありますが、今回はアブラハムとラザロの関係性に注目してみました。

この例え話は、キリストの話の中で唯一人名が出てくるということで、実際にあった出来事だと解釈する学説があります。もしかするとこのラザロは旧約(ヘブライ語)聖書の遺産相続の権利を失ったエリエゼルと重ね合わせて話された例え話だったのかもしれませんね。

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