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猫が洞の王さま

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名古屋と猫とお殿様を巡るファンタジー小説です
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記事一覧

「猫ケ洞の王さま」【目次】

本文目次 ※このお話は「note創作大賞」の参加作品ですが、目次は私の趣味で作っているため、…

「猫ケ洞の王さま」第1話 【雨】

あらすじ 本文  ざあ、と雨音がして顔を上げた。ガラス張りの壁に目をやる。横殴りの雨だ。…

「猫ケ洞の王さま」第2話 【コサブロー】

 台所の窓を閉めて、四つん這いになって床を拭いた。今すぐ探しにいくべきか考えた。外はひど…

「猫ケ洞の王さま」第3話 【森本君】

 翌日の気分は最悪だった。電気はつけっぱなしだし、廊下はびしょ濡れだし、足はむくんでぱん…

「猫ケ洞の王さま」第4話 【迷い猫】

 スマートフォンで動物愛護センターを検索すると「地下鉄本山駅から徒歩30分」と地図アプリが…

「猫ケ洞の王さま」第5話 【ピースパーク】

 墓、また墓。見渡す限り墓地が広がっている。  道沿いに案内板らしきものが見えたので近寄…

「猫ケ洞の王さま」第6話 【神頼み】

 ようやくバスに乗って、地下鉄の駅に着いた頃には陽が傾きかけていた。迷って歩き回ったおかげで足がぱんぱんだった。それでも寄り道しようと思ったのは、疲れてハイになっていたせいかもしれないし、コサブローが帰ってこないかもしれない家に帰るのが怖かったせいかもしれない。  黄色い東山線を栄方面。栄から名城線を下って上前津駅。地下鉄のホームは学生たちで賑わいはじめていた。  おしゃべりに夢中な女子高生たちの間を縫って、階段を登る。昔より寂れたとはいえ、まだまだ元気な町だ。地上に出て、

「猫ケ洞の王さま」第7話 【金子さん】

「待って……」  道路を渡り切ったところで息が切れた。朝から歩き通しなのだ。腰を曲げて呼…

「猫ケ洞の王さま」第8話 【お殿様】

 ーー昔、尾張の国の大きなお寺に一匹の猫がいましたーー。  金子さんの金色の瞳が一度閉じ…

「猫ケ洞の王さま」第9話(最終話) 【まつとしきかば】

「お前、化け猫の関係者だそうだね」  もはや、いつものとぼけた様子の影も形もない森本君が…

エッセイ 後書き、もしくは書けなかったはなし

 こんばんは。ねこの中の人です。「猫ヶ洞の王さま」をひいひいで書き上げまして現在へたって…