見出し画像

【全文公開】オンライン性教育実習もあふる第二期(講義後のコメント)

オンライン教育実習もあふるというプロジェクトに関わっています。

教員志望の学生有志に対して、教育やソーシャルアクションの最前線で活動してる人のリアルな話を提供しようという事業。8人の講師がリレーで講義する。

僕の担当は性の被害と加害について。
法務教官としての経験を通して講義している。

1/8には第二期の実習生3名に講義させていただいた。
今日公開するのは、講義後に実習生から受け取った感想文へのお返事です。

第一期の時は、講義の補足として「性とは何か?」みたいなちょっと哲学的な話からはじめたけれど、今回は人の行動や社会の仕組みの変化や転換についての僕の考えを書いてみた。

2100字くらい。

これは僕の意見。
みなさんはどう考えますか?

ちなみに第一期のコメントも公開しています。

――――――――――――

ここからが本編

――――――――――――

令和4年1月24日


もあふる第二期実習生のみなさまへ

 あえて必須でもない勉強のために時間を割いているみなさまへ、心からの敬意を込めて。

 もうずいぶん前のことになってしまいましたが、先日は講義を聴いていただきありがとうございました。当日も申し上げましたが、おそらく「学問的な正しい知識を学ぶ」という意味においては、全講義中、もっとも内容の薄い講義だったろうと思います。

 18歳成人への制度変更などもあり少年院や少年司法の仕組みは、ここから数年のうちにどんどん変わっていくでしょう。「元法務教官」などと言っても、僕の話はすでに過去のもの。少年院の教育活動等について、正確に理解したくなったらぜひ、法務省のWebサイトをご覧ください。

 あまりにも堅苦しい言葉で説明されてますので、おそらくほとんど理解できないと思います。その時にはぜひご連絡ください。僕が一緒に読みながら、できるかぎり解説します。

 さて…

 みなさんの終了後のレポートを拝見しました。講義を受けるだけでも時間的な負担が大きく、また僕の講義の場合、精神的にも負担があっただろうに、あれだけのレポートを書いていただいたことにまず御礼申し上げます。

 せっかくですから、もう少しだけ、コメントをさせていただきます。講義とレポートを踏まえてのただの独り言です。参考にもならないかもしれませんが、ぜひ暇つぶしに読んでください。

 講義でもお伝えしましたが、僕は「正しい知識」を伝えることを重視していません。それは、今回の講義に限った話ではなく、また性教育に限った話でもなく…子どもたちと向き合うときの僕の基本スタンスです。

 正しい知識は調べたらいい。

ここから先は

1,467字 / 1画像
この記事のみ ¥ 400
期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

放デイのスタッフをしながら、わが子の非行に悩む保護者からの相談に応じたり、教員等への研修などを行っています。記事をご覧いただき、誠にありがとうございます。