中小企業の人材難は必然。
1.採用するか育てるか
企業や団体が人材の数と質を確保しようと思ったら、採用と育成が必要だ。当然、どんな企業も団体も、優秀な人材を求めている。
が
実際問題、優秀な人材を確保することなど、基本的にはできない。なぜならば、中小企業の多くはそもそも倍率が低く、企業側が選べる段階にないからだ。
求人の何倍もの応募があれば、当然優秀な人材が見つかる確率は高いが、そんなのは都会の大企業くらいのもんで、中小企業の採用なんてせいぜい「条件に当てはまってるか」と多少の適正や印象による合否で優秀かどうかなんて測れやしない。
じゃ育成できるかというと、大抵の会社はそれも無理。そもそも研修に割く時間も金も人もあまってないからだ。
僕は新卒の時、約ひと月かけていろんな研修を受けた。法務教官もそう。研修所に泊まり込んで様々な訓練を受けた。そもそも就職活動の時点でビジネスマナーなどはある程度自分で学ぶ。
が
今僕が務めているところを含め、僕の見聞きする範囲の中小企業で、そんな手厚い研修を受けさせてくれるところなんてない。
そもそも就職活動だって地元の求人を探し、自分で連絡して面接を受ける程度で、やれ説明会だの筆記試験だの合同面接だの…いわゆる就職活動然としたものはない。
必然的に入社時点でのビジネスマナーなども低くなりがち。そんな中から採用すればスタート地点は低い上に、研修もままならない。
職人さんは育てられるかもしれないが、いわゆる社会人は育てられない。育たない。
これが現実だ。
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2.人材難で育成を叫ぶ空虚さ
育成には2種類あると思う。
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放デイのスタッフをしながら、わが子の非行に悩む保護者からの相談に応じたり、教員等への研修などを行っています。記事をご覧いただき、誠にありがとうございます。