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カブの旅 第41話「道の駅おおさと」

 陽気が良すぎてさすがに外に出る。カブも嫌とは言わずエンジンを回す。

 が、やはりカブの高速度域走行はしんどいなと思う。出向いた大和〜大郷辺りは山側にあるがほとんど平野で、道路も状態が良く、峠のような急カーブもないのでバイクで流すのに向いている区間だ。景色も開けているので天気がいいと気持ちがいい。

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 しかしそうなると小排気量車には辛いものがある。カブはエンジンをぶん回し続けている。びりびりと振動が伝わってくる。気温的にはまだいいが、もっと暑い時期だと故障しそうで怖くなる。こういう郊外を走る時に、もう少しパワーに余裕があればいいのにと思う。

 ならば125ccか、と思うも、街乗りでは箱をつけたカブは便利な上、郊外にはたまにしか出ないので、基本こいつで十分なんだよなとも毎回思う。
 そう、買い替えを考えるも結局戻ってくる。
 外食が魅力的に思えても何やかんやで食べずに家に帰るみたいな。
 胃袋を掴まれてしまっているのかもしれない。

  *

『道の駅おおさと』は、東北自動車道大和ICと松島の間のちょうど真ん中辺りにある。

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 温泉とかあるような大きなものではなく、地元の食品の売店や食堂があるくらいの小規模な道の駅だ。

 暑いのでソフトクリームを食べる。というか目的はここのソフトクリームだった。

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 券売機で食券を買うシステム。ほとんど売り切れていたのは人気だからか暑かったからか。ベーシックなミルクソフトクリームを食べたが甘さ控えめで牛乳の味が濃くおいしかった。

「さて、帰りますか」
(もう帰るのか。滞在時間何分だ?)
「バイクで風を浴びて虫干しするのとソフトクリームが目的だったからね」
(少しはゆっくりするとかないのか)
「ないんだなあこれが」
 ないというか、できないというか。目的を達成したら帰りたくなってしまうタチなのだ。正直もっと遠出する時間はあったが、道のりを考えると億劫になってやめてしまった。やはり基本旅に向いていない奴だった。

  *

 帰途にいい景色を撮るためにバイクをとめる。そのくらいの旅情は持ち合わせている。

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 国道9号線と秋田新幹線が交差するところあたりからの風景。
 国道9号線は大和ICから松島まで繋がっているので、高速で来た人は、泉ICや大和ICで下りて、大郷経由で松島まで行くのもいいドライブとなるかもしれない。

その分活字を取り込んで吐き出します。